運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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お休みなさい

遅くなりましたがリクに応じて、酷い青年リベンジ。
うん、まあ、詰めが甘い感は否めない。
でもユリレイだと主張できるはず。

だが酷いおっさんのように、本当に酷いユーリは書けない罠。
ユーリに夢見過ぎてるのかなー。

あ、更新遅くなるといいつつブログにSSが頻繁に上がるのは、
書き下ろしレイユリからの逃避です。
さて、30Pのコピ本サイズに収まるかどうか…

返信はすみません、週末にっ。


 
 振り返った紫紺の瞳が、真っ直ぐとレイヴンを見つめていた。
 アメジストを溶かし込んだように澄んでいて、それでいて星一つない夜の海原よりも暗く宵を浮かべた瞳は、綺麗と表現するには鋭さの成分が多過ぎる。逸らされることのない刃のような視線は、呼吸さえも一瞬奪い去るかのような迫力を秘めていた。
 何もしてない、と言いそうになるのはもはや条件反射だ。
「おっさん」
「――何よ、青年」
 だがユーリがそのような表情をレイヴンに見せる理由がわからない。今のところ戦闘もまじめにやっているし、リタや少年をからかうこともなければ、エステルにエッチな言葉を教えることもなく、今朝の料理当番もちゃんとこなした。怒られる理由はないはずだ。
「やっぱこれが一番だよな」
「へ?」
「悪いな」
 万分の一も悪いという感情の籠っていない謝罪の言葉と共に、視界の中でユーリの身体が僅かに沈みこんだ。滑らかでしなやかな動きだと感心する間もなく、次の瞬間に鳩尾に握り込まれた拳の一撃を強かに叩きこまれ、そのまま身体を二つに折る。
 強烈な痛みに強制的に、肺の中の空気を吐き出さされた。呻き声は喉の奥で潰れ、視界がチカチカと光り、手足から力が抜ける。ついでに胃の中のものも途中まで逆流しかけたが、幸いにも昼食前だったので、競り上がってきたものは食道の途中でUターンして戻っていってくれた。
 自分の身体を支えることすらできず、膝を折るようにして地面に崩れる。急速に意識が遠ざかっていき、レイヴンの身体を受け止めるように差し出されたユーリの手に倒れ込んだのはわかった。そして柔らかい呼吸が耳朶をくすぐるように触れ、
「手の掛かるおっさんだな」
 と呟かれた音を最後に、静かに暗転した。


「ん……」
 ゆっくりと覚醒してくる意識と共に瞼を押し上げると、質素な作りの天井が広がっていた。
 身体中が気だるい。感覚が曖昧で、自分の存在を確認するようにゆっくりと手を動かすと、柔らかいシーツの感触が手の甲に伝わってきた。
「目、覚めたのか」
 妙に耳に心地良い響きがして、声の方に身体を向けようとした。
「せいっ――! 痛っ!」
 だが僅かに身体を捻ったところで激痛が走り、痛みを庇うように身体を丸める。ズキズキとした鈍い痛みが脳髄にまで響くようだった。腹の奥が重い痛みに支配されていて、動くことは愚か呼吸する横隔膜の動きですら痛みを引き連れてくる。
 一気に吸い込んでしまった空気を、意識してゆっくりと吐き出した。痛みを庇いながらのゆっくりとした行動は、それでも随分と痛い。そして何故ここで寝ているのか、さっき何があったかを一気に思い出す。
「あんま手間、かけさせるなよ」
 痛みの元凶である一撃を躊躇いもなく全力で叩きこんでくれた相手は、身体を支えるようにしてレイヴンをゆっくりとベッドに戻す。手つきは優しいし覗きこんでくる表情もいつもと変わらないが、何となく居心地の悪いものが背筋を伝う気がした。
「いや、あの。これ、青年のせい、よね?」
「殴らなきゃわからないだろ」
「その前にひと言ぐらい言ってくれてもいいでしょーに。おっさん、何も悪いことしてないでしょ」
 と言うとユーリの瞳に険呑な色合いが浮かび上がり、思わず身構えてしまう。さっき殴ろうとした時に一瞬見せた気配と同じものが漂っている。
「自覚なしか?」
「へ?」
「それともこの期に及んでまだ、隠し通せてると思ってるのか?」
「何のこ――」
 言い終わる前に、レイヴンの肩をベッドに押し付けて、ユーリが圧し掛かるように覆いかぶさってきた。抵抗しようと力を込めたが、痛みが強烈に響いてすぐに押し切られる。
 室内灯を背にしたユーリの表情に影が差し、紫がかった瞳を深淵に変えていた。
「抵抗してみろよ、おっさん」
「ちょ、痛いって、青年。冗談は……」
「本気出せば、俺ぐらい簡単に押しのけられるだろ」
 両肩を押さえつける親指が鎖骨の下に食い込むように力を掛けられる。自由になる手で上になったユーリの身体を押しのけようとしたが、痛みでうまく力が入らずに、ただ腕を力なく握るしか出来なかった。足を動かして逃れようとしたが、一瞬早く察したユーリが痛む鳩尾に膝を容赦なく叩き込んできて、痛みで意識が遠退きかける。
 短い呻き声が漏れ、苦い胃液味が口の中に広がる。
「何の、マネ、よ」
「身体でわからせた方が早いだろ」
「だから、いったい、何が……」
 痛みで滲んだ視界の中で、ユーリは不機嫌さを隠さない顔でそう言い放った。
 肩に加わる力が緩められることはなく、痛みを訴えている身体に容赦なく動きを封じるように圧し掛かったまま、ユーリが近づいてくる。
 強引に重ねられる唇。抵抗しようときつく閉じた唇は、けれど肩と鳩尾に加えられる痛みによって開かされ、無理矢理入り込んできた舌を受け入れさせられる。貪るように重ねられる唇と、遠慮なく口内を弄る舌。蹂躙するように唇の裏を舐め上げ歯茎をなぞり口の奥を暴くように侵入してくる。逃れようとしたレイヴンの舌は吸い上げられ、痛みを感じるほど強く歯を立てられた。
 すぐ前の瞳が、殺気とも情欲とも区別のつかない色を浮かべている。
「はっ。ちょ、もう――や、めっ」
 何とか唇から逃れるが、ユーリは気にした様子もなく、次はレイヴンの首筋へと舌を這わしてくる。ザラリとした感触が首の付け根から耳の裏へと走り、身体が無意識に打ち震えた。舌は耳の後ろを丁寧に舐め上げると、耳朶を甘噛みしつつびちゃびちゃと卑猥な水音を流し込んでくる。
 無遠慮に煽られた熱が、それでも隠しようのない塊となって身体の奥から染みだしてくるのがわかった。
「魔導器」
 飛びかけた意識に、低い声が響いてきた。
「…………え?」
「四日前から調子悪いな」
「それは、」
「しかも今朝から酷くなった。痛みがある。心臓だけじゃなくて指先も痺れるように痛む」
 反論できなかった。その通りだったからだ。
 だが四日前の不調は、ほんの小さな違和感程度のものだ。痛みもなかったし動きにも全く支障がなく、起きぬけの気だるさ以外はいつもと何も変わらなかった。レイヴン自身ですら一時的なものだとしか思っていなかったのだから。
 それに指先の痺れまで気づかれていたとは、思いもしなかった。激しい戦闘後に二三度、微かに感じた程度だったというのに。
「どうして――」
「気づいたのか、なんて台詞を聞く気はないぜ、おっさん。ついでに脇腹の傷、いつ白状するのかと思ってたんだが、これも黙り通す気だったのか?」
 離れた時に隠れて癒そうと思っていた傷まで指摘されれば、完全に黙り込むしかなかった。
「無理するなって何度も言っただろ」
「……これぐらいなら大丈夫かな、って、ね」
「俺の一撃すら避けられない状態で?」
 あの至近距離の不意打ちは万全の体調でも回避が難しそうだとは思ったが、さすがにこの状況でそれを口に出すことはしない。
「右後方の魔物に反応するのがコンマ2秒ほど遅い。術の詠唱が僅かに長い。弓を引くテンポが半呼吸分遅い。移動時の歩幅が数センチほど短い。……もっと言おうか」
「……結構です」
「戦闘不能にならなきゃ休まないつもりかよ」
「――すみません」
 言い訳すら出来ずに謝ると、ようやく肩を押さえていた指が離された。ただ見下ろしてくるユーリは完全に納得した表情はしておらず、不承不承という感じだ。
「どうだか」
「本当、もう無理はしないから。おっさんだって何度も殴られたくないし」
「おっさんは呼吸するより当たり前に嘘つくからな」
「信用ないわねー。でもほら、もう本気で痛いの嫌だし」
 だから退いて頂戴とお願いする。
 するとユーリは少しだけ首を傾けて思案する表情を浮かべると、何かを思いついたように口の端に笑みを浮かべてレイヴンを見下ろしてきた。
 ヤバイ、と脳が警鐘を鳴らす。この手の表情の時にはロクなことがないのだ。
「良いことを思いついた」
「それ、絶対おっさんにとっては良いことじゃないでしょ」
「つまり戦闘不能になればいいってことだよな」
 全く話を聞いてない。というか、それってどういう理屈ですか。
「あ、あの、青年?」
「痛いのと気持ち良いの、どっちで戦闘不能になりたい?」
 満面の笑みは、既にどちらを実行するか決めている顔だ。いや、もしかしたら両方実行に移そうと企んでいるのかもしれない。そして手加減する気も別の選択肢を探す気も全くないと、はっきりと物語っていた。
 どっちも遠慮させて下さい。という虚しい願いを心の中だけで叫んで、引きつった笑いを返すのが精いっぱいだった。


前回のユリレイと一緒のテーマで別パターン。
ユーリでレイヴンを殴るのが大好きです。

前の話もそうですが、口で言っても聞かないから実力行使で休ませる。
それがうちのユリレイの信条です。
ただし実力行使にやり過ぎ感が伴うのが問題(笑)。
戦闘不能にしてやるから心置きなく休め、を本気で実行するローウェルさん。
気持ち良く戦闘不能にした後で、それでも意識があったら殴るぜ。

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