運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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レイユリは正義

ちょ、TOVドラマCDに牢屋シーンがない、だと。
レイユリ好きには萌えの塊だというのに!
わかってない。
765はおっさん需要を理解してない。

そんな愚痴をこぼしつつ、声を聞かせてact2!
現在乙女おっさん週間!
書いてて身体中が痒くなったぜ!


 
 トントントンと小気味良い音が聞こえてきた。
 次いで人が歩く気配。何かが置かれる音。水の流れる音。音に紛れる人の話し声。
 ゆっくりと目を開けると、室内灯とは違う白い明かりが飛び込んできて、思わず数度瞬きをして光の刺激を弱めた。光はカーテンの開け放たれた大きな窓から降り注いでいる。眩しい、けれど柔らかい自然の太陽の光が、レイヴンの寝ているベッドの上まで届いていた。
 半開きの瞳のまま、両手でベッドの上を探る。けれど見つけられるはずの存在に当たることはなく、身体を動かしながら左右両方のスペースを確認した。それでも手の平に触れるのは柔らかなシーツの感覚だけで、隣で寝ていたはずの人物はどこにもいない。
 小さく不満のため息をついて、観念しながらしっかりと瞼を上げた。
 自分の左側を、目を開けて確認する。だがそこにはしわが刻まれたシーツがあるだけで、昨晩そこにいたはずの黒髪の青年の姿はない。明け方前は自分に背を向けて寝ているのを確認したのだが、どうやらそのまま二度寝をしてしまったらしい。
 同じベッドで寝ている相手が起きたというのに気配にも気づかずそのまま寝ていたとは、自分も随分と気を抜くということを思い出してきているようだ。少し前ならばありえなかった。他人と同じベッドで眠ることも、誰かの動く気配に気づかないことも、熟睡することも考えられなかったというのに。心が戸惑いを感じている段階でも、身体は素直に状況を受け入れてしまっているらしい。
 自分のことながら、変わったものだと思う。
「ねえ、これここに置いておくよー」
 壁越しにカロル少年の声が聞こえてきた。
 コテージタイプのこの宿は、レイヴンが寝ている部屋の隣がダイニングになっているつくりだ。そして広いわりに宿泊代が安いのだが、代わりに食事は自炊というシステムだ。元々家族連れを相手にしている宿だが、現在のメンバーを考えれば大家族といっても違和感のない構成なので、実に都合が良いとも言えた。
 防音をそれほど考えられていない壁から、皆の動く気配が伝わってくる。味噌汁の匂いもしているから、恐らく朝食を作っている最中なのだろう。
「ありがと。それと、昼食を入れていくための重箱も出しておいてくれるかしら」
 朝食のついでに作って持っていくつもりのようだ。味噌の匂いの中に焼き魚の香ばしい匂いが混じっていたり、話し声の合間に油の跳ねる音が聞こえてくるのは、そのせいなのかもしれない。皆で協力して作っているようだ。
「どうです? 完璧です?」
「なかなか美味しいわね、このダシ巻き卵」
 昨日は焦がした玉子が出てきたが、どうやらあれは玉子焼きではなくダシ巻きの成れの果てだったらしい。昨日の今日で成功するとはなかなかなものだ。
 ワイワイとしゃべりながら進められている、朝食の準備と昼食の用意。皆が忙しそうに、けれど楽しそうにテキパキと動いているのが、音だけでも良く伝わってくる。面倒くさがり屋のリタですらエステルに付き合っているのは珍しいことだ。
 それにしてもと思いながら、シーツに包まったままごろりと寝返りを打った。
 だが一人、声が聞こえてこない。喧騒の中でも良く響いてくる低い声が、聞こえてこないのだ。
 部屋にいないのだから起きているのは間違いないはずだ。黙々と料理をしているのだろうか。それとも別の用事で外に出ているのだろうか。そういえば道具が足りないと昨日の夜に言っていたから、出発前に買出しに行っているのかもしれない。
「……足りないわぁ」
 声が聞きたい。
 いつも聞いてるのはわかってる。昨日も普通に話していたし、昨晩も色々な声を独り占めして聞かせてもらった。他愛のない会話も、甘い言葉に照れて怒る声も、カロルをからかう声も、戦闘中の掛け声も、どれも欠けることなく聞いている。
 けれど静かな夜が来て目が覚めると、足りないと思ってしまうのだ。音のない時間を塗り替えるのは、いつもあの声であって欲しいと思ってしまう。
 と、カチャリと扉の開く音が、背を向けている入り口側から聞こえた。
 コツコツと床に響く足音が、レイヴンの方へと近付いてくる。規則正しいゆっくりとした、けれど歩幅の広い足音。一歩目でそれが誰のものかわかり、心臓がトクリと柄にもなく緊張を覚えた。聞き慣れた足音。いつも皆の前を歩く彼のテンポだ。
 彼の存在が近くに来たというそれだけで、嬉しくなってしまう自分が少しおかしい。
「おい、いつまで寝た振りしてるんだ」
 低く良く通る声。艶やかに鼓膜を揺らす音。起き抜けの重くだるい身体に、清々しいものが注がれてくる。
 はやる気持ちを抑えるようにゆっくりと振り返った。
 ようやく自分にも朝が訪れたような気がした。


ユーリが声掛けてくれるまで待ってるおっさん、が書きたかっただけ。
おっさんって、細かい所で我儘なことしそうだと思ってる。

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