運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | TOP↑

≫ EDIT

貴方の赤 -ジェイルク-

新年一発目はアビスでジェイルク。
アニメの短髪ルークは、あまりにも可愛くて泣きそうになります。
先を知ってると、どのシーンも切なくてたまんない。

↓ネタは前にも書いたことあるかも知れないですが、新年恒例の初日の出ネタ。ネタ被りしてる人もいっぱいいると思うけど書いておく。




 子供は好きではない。
 懇切丁寧に理論だてて説明しても聞く耳を持たないし、そのくせ変なところで勘が鋭かったりする。理屈が通じなく、自分の意思を人に伝えることもできなく、けれど頑固で融通が利かない。静かにしていることもじっとしていることも苦手で、意味のわからないことを伝えようとしてきたりする。
 まったくもって理解不能だ。その最たるものが、
「なぁ、ジェイド! すっげーキレイだ!」
 東の空を指差して興奮した声で叫ぶ赤毛の子供だ。
 この子供は、ジェイドにとって最も理解から遠い場所にある存在だ。やることも口にすることも考えていることも、そして抱いている感情という極めてあやふやなものも、どれ一つとして理解できる気がしない。早起きが苦手なくせに今日だけはと自分から日の昇らないうちに起きだし、「めんどくせー」が口癖だったくせにわざわざこんな場所まで遠出しようと言い出すなど、どういう思考の結果か見当も付かない。
 もっとも、その思いつき極まりなく、また面倒極まりない子供の提案に、こうして付き合っている自分自身のことも、ジェイドはよくわからない。ジェイド自身が知る常の自分の行動なら、時間の無駄だとその提案を一蹴するのが当然だったのだ。それなのに、扉を開けて不安と期待を絶妙に織り交ぜた表情で口を開いた姿を見て、拒否の言葉は音となる前に口の中で霧散してしまった。
 そんなことは今までなかった。理由を説明できない選択を自分がすることなどあるはずがなかったのに、赤毛のこの子供がジェイドにもたらすものはいつだって不可解で不明瞭で初めてのことばかりだ。
「では、今日の天気は崩れますね」
「え? 何でそんなことがわかるんだ?」
「朝焼けが鮮やかに見える時は東の天気が良く、西の天気が悪いということです。そして天気は西から変わっていきます。つまり、西の空の天気がこの後やってくる、だから朝焼けが見える時は天気が崩れる、そういうことですよルーク」
「へー。そういうもんなのか」
 ただの気象の移り変わりに綺麗だなどと感想を抱くのは無益で馬鹿馬鹿しいことだ。そういう意味をこめて説明したはずだったが、ルークは別に感情を害した様子はなかった、それどころかジェイドの説明にますます瞳を輝かせている。いったい今の面白みのかけらもない説明の何がそれほど楽しかったのか、まったくもって理解できない。
「なら、天気が悪くなるのも結構いいよな」
「……どういうことです」
「空一面が真っ赤に染まってるってのは、何となく嬉しくてさ」
「嬉しい、ですか?」
「うん。まあ、俺が勝手に感じてるだけだけど」
 そういってルークは空に向けていた視線をジェイドに戻した。
 ルークの翠の瞳は赤い光を浮かべていて、オレンジの混ざった赤い髪は朝焼けに照らされて濃い赤色に染まっていた。目の鮮やかな炎よりも赤く見える赤。それは彼の元となったアッシュの髪の色と同じ色だった。そのことに、ジェイドは妙に苛立ちを感じ、苛立ちを感じた自分の心に困惑を感じた。
「俺もまだ――ここにいて良いって言ってもらえてるみたいで、さ」
「…………」
「いや、こじつけだってわかってるけどさ。ちょっとした期待、かな」
「私は――」
 赤く赤く染まるルークの姿。
「もう少し赤みが少ない方が好きですね」
「そうなのか?」
 答えのない苛立ちを混ぜた言葉に、ルークは不思議そうに少し首を傾けた。だがその視線はジェイドから外されず、じっと見つめてきている。そしてしばらくそうやって見つめた後、ゆっくりと笑った。
「俺は好きだぜ、赤。だってジェイドの瞳と同じ色だしな」

| テイルズ(X・A・D・S-R・マイソロ) | TOP↑

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。