運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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この手は白くない

例によって例の如く、八章ネタバレ以降です。
ラタエミでエミラタ。
うちのラタ様はやや乙女モードに入りやすい気がする。




 ――どうしてあいつはこんなにも、真っ白で素直なのか

 自分の意識が目覚めれば、そこはいつも戦いの場だ。血生臭い匂いとピリピリとした空気、そして殺気。剣を握る手は命を狩るためにあり、瞳は敵を見据えるためにあり、耳は断末魔を拾うためにある。エミルの一番苦手としている場所。ラタトスクが一番慣れ親しんでしまった場所。
 あっさりと命を散らして言った魔物の死骸を冷たく見下ろしながら、片手でくるりと剣を回して血糊を飛ばすと鞘に収める。
 戦うことは別に嫌いではない。面倒なだけだ。エミルとは違って性格が好戦的にできているのか、力で打倒すことに躊躇いもない。ただ刃向ってきたくせに簡単に倒れることには苛立ちが募る。熱くなった体内の血が制御を外れて暴れ出しそうになる。流れる血が足りない。そう感じる。
 この苛立ちがなくなるなら世界など滅んでも構わない。ヒトなど滅ぼしてしまっても構わない。もともとラタトスクが守ってきたこの世界を、最初に壊し始めたのはヒトという存在なのだから。世界の為にヒトを駆逐する。それは別段突拍子もない話ではない。困るのはヒトだけだ。だが……。
 道具袋に入れた手が、以前までなかったはずの紙の存在を掴み、不思議に思って袋の中から取り出した。それは日記のページを切り取った一枚の紙。丁寧に正方形に四つ折りにされている。ラタトスクの記憶にないのだからエミルが入れたものだろう。別に深い興味はなかったが、ただ何となく何が書かれているのか気になってその紙を広げてみた。
『怪我してない? 大丈夫? 僕が出来ることがあれば教えて欲しいよ。きみは何も言ってくれないから、心配なんだ。言いたくないのなら仕方ないけど、誰が何と言っても僕はきみを信じてる。きみはいつでも僕やマルタを守ってくれる、優しい人だって知ってるから』
 小さくて几帳面な字面でつづられている、ラタトスクを気遣う文面。
「あいつ――馬鹿か」
 ロイドたちの話を聞いて尚、当たり前のようにこういう文章を書く精神構造がわからない。エミルはロイドたちの話を信じたのだし、ヒトを滅ぼすことなど考えもしていないだろう。だが逆にラタトスクはヒトを滅ぼすことについて否定はしていない。それはエミルも知っているはずだ。
 ラタトスクがいるということはエミルが存在して欲しいと思っているヒトが滅ぼされる可能性があるということを。そしてエミル自身もまた、消えてしまう可能性が高いということを。それがわかっていて何故、ラタトスクを信じラタトスクの存在を願うようなことが出来るのか。
 小さな紙を手の中で握り潰す。この小さな紙の存在が、ラタトスクの中の正しさを不明瞭にしていくようだった。エミルはただの、ラタトスクを隠すための疑似人格。それだけだったはずなのだ。全てラタトスクが生み出した虚構に過ぎないのだ。
 だが虚構に過ぎないのに――捨ててしまえない。
 その眩しいばかりの白さに目を奪われてしまいそうになる。ラタトスクの方が、エミルへと歩み寄りたくなってしまう。
「俺は大樹カーラーンの精霊。マナを司るもの。扉を守る存在」
 ヒトではない、ある意味ヒトと対立する立場にいる相容れぬ存在だ。かつて受けた裏切りも痛みも、忘れられるものではないし、ヒトを信じることなど考えたこともない。ヒトはこの世界にとって害虫的な存在だということ考えを改める気などない。
 それなのに仮初めの存在を受けれてしまう。
 真っ白で真っ直ぐで素直なもう一人の自分。自分とは対極に位置する自分。
 握りつぶした紙を広げてもう一度その文章を読み返すと、下唇を噛み締めながら細かくその紙を千切り、風に流して手放した。



ラタ様はエミルのことが好きだけど自覚なし。というかそんな感情があるということを受け入れてないって感じですかね。煩わしいヒトの感情なんか知らない、って感じで。
感情移入したら裏切られた時に辛い、と無意識に予防線張ってると思う。
あと自分からそんな綺麗な存在(エミル)が生まれるはずないって思ってるといい。

手紙だけで会話する二人とか萌える。もどかしくて萌える。
……あれ?私だけですか?

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