運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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お題バシュバル3

痒くて歯痒い。そんなバシュ←バル。
正直、恋愛は一方通行(含、思い込み)の時が一番好き。

恋の駆け引き5のお題 (配布元:loca
03.一歩先


 背中ばかり見ていると気付いてしまったのが、そもそもの間違いだった。
 不意に出現した魔物に、バルフレアが銃を構えるよりも早く反応したのは前衛のバッシュだった。視界に魔物を捉えるのと、重心を低くして迎撃態勢を取るのと、剣を抜き放つのとがほとんど同時。魔物の躍動と、バッシュの踏み込みと、唸り声のような剣圧の音が耳朶を叩くのとが、また同時だ。バルフレアにとってそれはたった二つの場面だけだった。その間に、訪れた危機は叩き伏せられ平穏な時間へと引き戻されている。
 構えかけた銃を下ろすと、魔物の血の匂いが遅れて鼻腔をついた。
 終わった戦いと、広がる血の匂いと。
「――怪我は?」
「する暇もないね」
 残念ながら、という言葉が唇を動かしかけたが、寸でのところで飲み込む。
 最初に盾ぐらいにはなると言ったのはバルフレアの方だ。それに対して承知したと返したのはバッシュの方だ。だからバッシュは忠実にあの時の約束を実行しているのだろうし、バルフレアにしてもそれに関しては何の不都合もない。ただ、何かが引っ掛かってしまったのだ。
「では、急ごうか」
 踵を返す背中。バルフレアと一定の距離を保って前を歩く姿。
 金の髪。痩せてはいても筋肉質な肩。血と泥で汚れた剣。
「――――」
 かける言葉を探して、見つからず空気を吐き出す。
 手を伸ばしかけて、宙を掴む。
 すぐ近くで、遠い。そしてそのことが歯痒い。
 自分の理解の一歩先を行く我儘な自分の感情に、バルフレアは小さく舌打ちをしてから歩き出した。

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