運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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お題バシュバル2

甘々でいこうと思っていたのにどこかで方向を間違えた?
まぁそんなことは気にしないでゴー。

恋の駆け引き5のお題 (配布元:loca
02.何も言わない


 薄茶色の長い睫毛は自然と上向きにカールしており、薄い笑みを浮かべた瞳を綺麗に彩っていた。真っ直ぐとバッシュに向けられたヘイゼルグリーンは、蝋燭の明かりを受けて揺らめく水面のような煌めきだった。
「――バル」
 名を呼ぼうと口を開けば、陶磁器で作り上げられた人形のような白い指が伸びてきて、右手の人差指でそっと唇を押し留められる。細くて綺麗な指先は、けれど皮膚が部分的に固くそして少しオイルの匂いがした。
 どのような装飾品で身を飾っても、この指を見れば彼がどのように生きてきたかがわかる。銃を握る手。引き金を引く手。工具を掴む手。機械に触れる手。操縦桿を操る手。空賊という少年が夢を重ねる甘い言葉の響きとは別のものが確かに存在している。
 ――人差し指は一番罪深い
 引き金を引き命を奪うのも人差し指なら、引き金を引かずに責任から逃れるのも人差し指。銃を持つとたった一本の指に全ての業が宿る。そう、彼が珍しく酔った様子の時に呟いていた。あれは父親に銃を向けたことに対する懺悔だったのか、それとも自分の手で幕引きを出来なかった悔恨だったのか、今となっては尋ねることも出来ない。ただ、
 唇から指が跳ねれ、白い指の向こうでバルフレアが艶やかに笑う。
 皮肉を紡ぐ唇が持ち上がり、覗き見えた八重歯が誘うように白く写る。
 言いたかった言葉も、言うべき言葉も、聞きたかった言葉も、聞くべき言葉も、全てが二人の隙間を流れ落ちていく。理由も理屈も何もかも、今ここでは必要とされていないのだと思い知らされる。
 重なる、唇。
 言葉が必要な時間はすでに過ぎ去ってしまっていた。

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