運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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キャメティキ

と書いて、ロード→ティキ←シェリルと主張する。

相変わらずオチもイミも何もないSSです。
もうね、ノアっ子がいてるだけで幸せだとか思ってしまう。


 



「おっ帰りー!」
「うおぁっ!」
 扉をくぐった途端に室内に声が響いたかと思うと、シャンデリアの光を遮るように黒い影がティキめがけて振ってきた。完全に不意打ちのタイミングに、それでも何とかその影を受け止めることには成功したが、自分の身体を支え切ることはできなかった。
 ゴン、と鈍い音が響く。相手を落としてしまうことは防げたが、勢いのついた相手の身体は手加減なくティキの身体を押し倒し、ものの見事に腰骨を床で強打した。しかも受け止め方が悪く、あの時の受けた傷がズキリと痛む。傷はすっかり跡形もなくなっているのだが、体内に刃が埋め込まれているような疼くような痛みは残っていた。
「ロード、階段の上でトリシアが蒼白な顔をしてるぞ。人前ではもう少し深窓の令嬢っぽくふるまったらどうなんだ?」
 胸の中の温もりに心を委ねながら、顔には苦笑を浮かべてそう言った。
「――ティッキー」
「ん?」
 思いの外真剣な声でベストをギュッと掴まれて、驚きながら胸の中のロードを見下ろした。質の良いシルクの白いドレスが腕の中で揺れ、揃いの白いレースのヘッドドレスが彼女の短い髪に眩しかった。
「まだ傷、痛い?」
「……大理石の床に打ち付けた腰は心配してくれないの?」
「――別の理由でいつも痛いくせに」
「うっ」
 直接答えずにおどけた口調で問い返したが、ロードからの思わず反撃で言葉が詰まった。顔を上げたロードと視線が合ったが、そこにはいつも通りの悪戯を楽しむ表情が浮かんでいる。だがそのいつも通りの様子と、先ほどの真剣な声のギャップが、腰や傷跡以上に心臓が痛みを訴えた。
 抱き寄せたくなる両手を背中数センチの距離で押しとどめ、ロードの肩を掴んでティキの上から床へと移動させて下ろす。
「聞こえの悪い言い方、止めてくれない? 舞踏会が続くと辛いのよ、本当」
「そう? 嘘は言ってないよ?」
「おや、誰かと思ったらマイ・スイート・ブラザーじゃないか」
 さりげなく痛みの残る部分を庇いながら立ちあがると、階段の上から別の声が聞こえてきた。聞こえたとたんに回れ右をして逃げ出したくなったが、扉とティキの間では千年公がにっこりと笑って立っていたので、仕方なしにもう一度向かい合って忌々しさを込めて返す。
「マイもスイートも止めろ」
「あぁ、早速冷たい台詞だね、ティッキー。でもそれが愛情の裏返しだって僕にはわかっているから大丈夫だよ」
「勝手にわかるな」
「照れなくてもいいよ」
「誰が照れてる、誰が。気持の悪いことを言うな」
 階段を下りてきて、当たり前のように腰にまわそうとする手をぴしゃりと振り払う。
「そんな台詞はロードとトリシアだけに言え」
「それって焼いてるってことだね?」
「言ってない。本気で死んどけ」
 答えながら、助走をつけて再び飛びついてきたロードを受け止める。その様子にシェリルが年甲斐もなく少し拗ねたような表情をしたのは、愛娘をティキに取られたから――と信じたいところだ。
「庭にお茶、用意してあるよ」
「オレ、今日は荷物取りに来ただけなんだけど――」
「ダメ」
「明日も舞踏会があるから忙しいんだけど?」
「ダ?メ??」
「――って言われると思った」
 白いレースで膨らんだスカートがめくれないようにそっと押さえながら、心地良い重さのロードの身体を抱えて、ホールの向こうに見える色取り取りの花が咲く庭へと足を向けた。

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