運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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嫌い、欲しい、貴方を -TODイクディム-

甘い話を書こう第4段!って言おうと思ってたんですが、どうもイクディムは甘くならないという罠。あれ?どうしてこう殺伐とした雰囲気になるのかなぁ。と疑問を感じつつ、イクディム好きのK川様に捧げます。
あ、ちなみに捧げものは返品不可仕様になっておりますので(笑)。



「単純なことです。貴方が欲しいのですよ」
「戯言を」
「そう、思いますか?」
 椅子に座ったままのディムロスを見下ろしながら、ペンを握っていた手を押さえつける。ペンよりも剣を握り慣れている手はイクティノスよりも皮膚が硬かったが、イクティノスよりも透ける様な肌の白さだった。日のほとんど差さない地上の、しかも雪で覆われた大地だ。色白の者は珍しくはないが、それでもディムロスの肌は、知る限り誰よりも透けるような色合いだった。
 この肌が赤く染まるのが、イクティノスは好きだった。例えディムロスの望まぬ状況であろうとも、彼が苦悩していようと、戦の中で白い肌と服が血に染まる様には人知れず興奮を覚えたものだ。白を汚す赤に。鮮やかなコントラストに。
「でも欲しいのです」
「お前の言っていることがわからない」
「そんなことはないはずです。ですがお望みならもっとわかりやすく言いましょうか? 欲情しているのですよ。貴方の身体が欲しい、貴方の全てを私のものにしたいと」
「私は誰のものでもない」
「――本当に? 果たしてそうですか?」
 ディムロスの心が司令に捧げられていることなど、カーレルに指摘されるまでもなく分かっている。だが関係ないのだ。例え指令がディムロスの心を知っていても、ディムロスの心が変わらなくても、関係ないのだ。ディムロスはリトラーに伝えておらず、リトラーはディムロスに与えておらず、イクティノスはディムロスを欲している。ただそれだけのことだ。
 どうしようもない感情だとわかっていても、理論的にも理性的にも制御が利かない。イクティノスにとって初めての経験は、結局のところ自分自身で呆れながらも、一番短絡的で野蛮な結論へと到達するのだ。何に解決にもならないとわかっていても。
「まぁ私はそれでも構わないんですよ」
「…………」
「貴方の心がどこに向いていても構わないんですよ。貴方がどう思っていても構わないんですよ。手に入らないものだとは十分理解していますから」
「――お前にしては筋の通らない理屈だな」
「理屈ではないんですよ。ただの感情です。だから私にもどうしようもない」
 強引に顎を持ち上げ、淀みのない瞳を自分へと向ける。頬に沿って流れている蒼い髪がさらりと指に触れる。
 静かな瞳だった。怒りも侮蔑も嫌悪すら浮かんでいない、ただ静かな眼差し。振り払うか、罵倒するかであればまだ行動を止めることが出来るものを、受け入れていなくても拒絶しない。本当に、身体だけならば手に入るのではないかと錯覚させられてしまう。
 身をかがめて唇を重ねる。歯の一本一本の感触を確認するように舌を這わせ、肌よりも熱い口内をゆっくりと侵略していく。柔らかいディムロスの舌に絡めるように自分の舌を這わせ、小さな反応も逃さぬように上も下も舐め尽くす。ざらりとした舌の感触が口の中に広がる。
「抵抗、しないのですか?」
「そういった台詞は、用意してある催眠ガスの類を脇に置いてから言うんだな。お前のことなのだから、実行に移すということは用意に抜かりはないはずだろう」
「――貴方のそういったところが、」
 隠し持っていた注射器をディムロスの肌に突き刺す。もちろん中身は彼が想像していたように、濃度の高い弛緩剤と睡眠薬だ。ディムロスは一瞬瞳を見開いたが、すぐに重い瞼に抑え込まれてその輝きは隠され、そのまま崩れ落ちた。
「嫌い、なのですよ。初めて会ったその日から、ずっとね」
 蒼い髪を見て呟やいた声は、イクティノス自身にも酷く疲れて聞こえた。

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