運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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ファーストコンタクト -ジェイルク-

三十路の初恋っていいと思いません?とか呟いてみる。
小難しいことは理解できるのに、当たり前のことがわからないジェイドに萌え。



 無造作に手を伸ばして触れてみると、思いの外に頬は柔らかかった。指には手袋越しでも仄かな温かさまで伝わってくる。実年齢は子供とはいえ身体は17歳の少年だが、これが一般的な感触なのかどうかを客観的に判断する材料は持っていなかった。
 仕方がないので現状では唯一の比較対象である自分の頬を、空いている手で触れてみる。だがそこから伝わってくるのは同じような柔らかさではなく、ましてや温かみなど欠片ほども感じなかった。ならばこれは特別なのだろうか。それとも自分が例外なのか。渦巻いた疑問は解決するどころか別の疑問を投げかけてくる。
「――ジェ……イド?」
 頬を摘まれたままルークが見上げてくる。訳がわからないといった表情だ。それはそうだろう。ルークにしてみれば呼び止められて振り向いたら、何の脈絡もなくいきなり頬を摘まれたのだ。だが翠の瞳が説明を求めていても、ジェイドはそれを口にしなかった。いや、出来なかった。どうしてルークの頬を摘もうと思ったのか、その明確な理由が自分でも見当がつかないのだから。突拍子もない行動をするのは腐れ縁の皇帝だけだと思っていたのに、認めたくはないが長い時間一緒にいると感化されるということなのだろうか。
 視線を見上げてくる顔に定めたまま、自分の頬に当てていた手を伸ばしてルークのもう片方の頬を摘む。右手と左手から伝わってくる、同じ柔らかさと温かさ。けれど自分自身とは違う温かさ。温かいのは若いからか、レプリカだからか、それとも彼だからか。
「な、なぁ。これ、何のつもりだよ」
「……柔らかいなと思っているだけですが?」
「いや、だからさ、何で摘むんだよ」
「目の前にあったから、ですかね?」
「俺に聞かれても困るって! っていうか、その理由おかしいってーの! 理由になってないし!」
「なってない、ですかね?」
「なってない!」
「そうですね。私もそう思いますよ」
 本当にそう思います、と念を押すように言葉を重ねる。
 揺れる赤い髪。困惑を浮かべた眼差し。けれど強引に逃げようとはしない身体。整った容姿の少年は、けれどジェイドにとってはそれだけのはずだった。多少見栄えがマシでも中身はまるっきり世間を分かっていない我儘な子供。見た目だけは大人に分類されても、行動も考えも子供そのもの。理屈が通らず話が通じずそのくせ主張だけは一人前の、扱いづらく面倒な子供。
 任務の遂行に有利だからと共に行動していた。それ以外に共にいる合理的かつ納得できる理由など、ジェイドは持ち合わせていないはずだった。それなのに、わざわざ面倒な接触を自分の方から取ろうとする。どう考えても理由がわからない。
「どうしてでしょうかね?」
「……へ?」
 面倒な子供に触れたこの手を、離すのが惜しいと自分の心が訴えていることが、本気で理解不能だった。

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