運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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刻印 -ジェイルク?-

危ない雰囲気のジェイ←ルク。
続きは明らかにR指定なのでブログには載せられませんとも!



 ――好きなんだ
 そう言うと、常の感情のこもらない冷たい瞳がさらに凍りつくように輝いた。赤い瞳がたたえているのは拒絶というには容赦がなく、隠す気のない嫌悪を最大限までため込んでいるかのようだった。
 心臓の辺りがズキリと痛む。例えでも何でもなく、本当に心臓を蹴り飛ばされたかのような痛みで呼吸が止まりそうだった。冷やかな刃が深々と胸に突き刺さり、心臓すら凍りつかされてしまいそうだった。だがそれでも、悲しみよりも先に歓喜が浮かんでくる。ジェイドの瞳が自分の姿を映している、ただそれだけのことで。
「馬鹿なことを言っていないで早く寝なさい」
「俺、本気なんだ」
 立ち去ろうとする腕をつかんで言葉を重ねる。
 手を振り払われることはなかったが、掴んだ腕からは冷たさだけが伝わってきた。発せられない言葉が逆に空気を刃に変えているかのような痛みを生み出す。見上げることができずに、ルークは視線をじっと手に固定していた。見なくても血のように赤い瞳にどれだけ冷たい色合いが浮かんでいるかはわかる。
「――本気、ですか」
「うん」
「それで? 私に何をして欲しいと?」
 何も、と答える。
 別に何かをして欲しいわけでもなければ何かが欲しいわけでもない。自分の中の感情が大きくなり過ぎて、内にとどめておけなくなっただけのことなのだ。口に出さなければ溢れ出てくる激流にルーク自身が打ち砕かれてしまいそうだったのだ。
 もし何かをして欲しいのだとしたら、それは知って欲しいということだったのかもしれない。ルークが抱いた思いをルーク以外の相手に、知っていて欲しいと。そして出来れば覚えていて欲しいと。ルーク自身もルークの思いも、遠からず消え去ってしまうものだから、誰かの記憶の中ででも世界に残しておきたいと、そう願っているのかもしれない。
「私はあなたに何の感情も抱いていません。」
「――うん」
「余計なものまで覚えておく趣味はありませんし、あなたのことにも興味がありません」
「うん」
 ですが、と続いた言葉にルークは顔を上げた。
 そこには想像と寸分違わぬ冷たい血の色をたたえた瞳がルークを見つめていた。真っ直ぐとルークを見つめる視線は揺るぎがないが、力強さも熱もこもってはおらず、ただ目の前の景色を網膜に映しているだけのようだった。おそらくジェイドにとっては天井や床もルークも同程度の関心しかない。自分以外にそこに存在する物体、その程度しか。
「努力してみますか?」
「努…力?」
「私にあなたのことを覚えさせる、そんな試みのことですよ」
 言葉に力がこもるというのならばまさしくジェイドの発したものはそれだった。
 優しい言葉よりも甘く、冷たい言葉よりも残酷に響く無機質な声。手袋越しの手がルークの顎に触れたが、肌に感じられる温もりは皆無だった。外気温で冷やされた布の感触だけがわずかに浮かぼうとする希望を抑え込むかのように伝わってくる。
 耳を傾けてはいけない。自分の声が必死に制止を告げているが、実態のない希望に惹かれ初めた心は止まることを知らない。先にあるものが何であるか恐れを抱いていても、目の前にあるものを掴みたいと願ってしまう。
 無造作に上を向かされると、無造作な唇が触れてきた。
 冷たい唇。
「あなたは私に何を刻み付けられるのでしょうね」
 そこにあるのがルーク自身を傷つける刃だとしても手を伸ばさずにはいられない、そんな魅惑が込められた囁きだった。

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