運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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Dグレ

続く、の形で終わるSSなのだが続きは未定。
ティキって誰とでも話し合わせられそうで、意外と苦手な性格が多いと可愛いなぁとか思った。なのでノア姉さんと不仲にしてみた。ただしルルは嫌ってるのではなくて千年伯爵意外には興味が無いだけ(笑)。



所狭しとテーブルの上に並んだ料理に、行儀悪くフォークを突き刺して口に運んだ。テーブルマナーだとかは一応知ってはいるが、誰かに見られる店でもないのに一々守るような気にはなれない。わざと足を組みテーブルに肘を付いて無造作に口の中に放り込む。
「――まずい」
料理の味は申し分ないのだろう。何せ千年公が好んでいる店の最上級コースだ、まずい訳が無い。だがどれだけ料理の味が良くても、出来たての熱いものを並べられても、無言で口に運ぶ料理の味など美味しいとも感じない。例えそれが三ツ星レストランのものであっても、だ。その上――
「公が用意してくださった三ツ星レストランの料理よ。貴方は文句が多過ぎるのではないですか?」
「別にオレはブタの飯でも構わないんだけどな」
舌を噛みそうな名前が付いている煮込んだ肉を口に放り込む。時間がたてば腹が減る。腹が減るから飯を食う。ここにいれば味も量も申し分の無いものが出てくるが、満足という感情とは程遠い。残飯みたいな飯でも水みたいなスープでも、イーズたちと一緒の時はもう少し美味しいと感じたように思う。せめてロードか双子でもいれば賑やかなのだろうが、生憎と今ここにいるのはティキと彼女、ルル・ベルだけだった。
彼女はあまり皆と一緒に行動していない。ティキ自身も会ったのは数回ほどだ。もちろん「家族」だから一緒にいることには抵抗はないが、彼女にはどうも快く思われていないようだ。
「公のお心遣いを貴方はあまり快く思っていないのかしら」
「メシ食わせてくれる相手にそんなこと思わないって」
「その割には避けているように感じられるわ」
「気のせい気のせい。千年公の依頼で各地に行ってるから顔出す時間ないだけ。だったらルルからも一言言ってくれない?働かせ過ぎじゃないかってさ」
静かな食事は息が詰まる。だが心にもないことを適当に口にしながらの食事はもっと息が詰まりそうだ。無意識に料理を拒絶しそうになる。気を抜くと勝手に能力が発動して何もかも受け付けなくなってしまいそうだ。さり気なく床にやった視線には、魚の切り身と野菜が幾つか転がっていた。
堪えきれずに溜息をつく。
「『ルル・ベル』。略して呼ばれるのはあまり好きではない」
「……あー、悪いね。色香のルル・ベル」
「『色』だ」
「そうそう。色ね、色」
食べる気もなく料理を掻き混ぜていたが、限界を感じてフォークをテーブルに置いた。
彼女が悪い訳でないことは承知していた。ティキ自身が奇妙な違和感を抱いてそれに振り回されていて、その余波を彼女にぶつけてしまっているだけなのだ。きっと彼女はまとも。だってノアなのだから、彼女の思考は真っ当で正しい。だが誰にも説明出来ない蟠っている違和感は、あらゆるものの境界線を曖昧にしてティキを飲み込んでしまいそうだ。
煙草が吸いたい。誰もいない場所で、もしくは人間が溢れている雑踏で、肺の中を煙で満たしてしまいたい。
「――悪い。オレ、出てくるわ」
ライターの蓋をカチャカチャと開閉させながら、席を立った。

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