運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | TOP↑

≫ EDIT

あーあ、やっちゃった

つい、やっちゃった。
やっぱCPとしては総士が受けだよねという賛同を得られてニンマリ。そうそう!彼はツンデレの見本みたいなものだよ。そんな訳でやっちゃった感が満載の一騎×総士。書き慣れてない感満載でまとまりが悪いが取り合えずUP。
現在の私に推敲時間はないのだ!<威張ることではない



――死にたくない!
悲痛な幻聴と共に殴られたような痛みが頭に響いた。痛烈な衝撃に三半規管が悲鳴を上げ身体がぐらりと傾く。手も足も身体の全てが意識下から抜き取られたように、全てが自分の感覚と切断されたかのようだ。今自分がここにいるという当たり前のことすら希薄になり存在が痛みと共に揺らめく。
手を伸ばし掴み取るように握り締める。そこには何もない。理性が小さく呟くが身体中の感覚は確かにその手の中のものを実感していた。指先が恐怖で震え内側から自分自身が侵食され、神経を一本一本引き千切られるかのような痛みが全身を駆け巡る。意識が混濁して何もかも奪われるようでいて、けれど痛覚だけは毎秒ごとに強く鋭くなっていく。
「これは、幻だ。現、実……では、ない」
総士は自身に爪を立てて意識を保ちながら言い聞かすように繰り返す。
今現在身体を蝕むような痛みは現実には存在しない。これはただ共有した意識と記憶が理性の蓋の隙間から零れだして現れているだけだ。痛みと感じているものも実際には存在しないし、過去も現在も総士には傷一つない。ただ脳が記憶した情報を再生し、痛みを感じさせる信号を無秩序に発信しているに過ぎない。ここのパイロットたちが感じた現実をトレースしているに過ぎない。ただのまやかしなのだ。
それでも痛みは存在を主張するかのように奥から溢れ出してくる。フェンリルで跡形もなく吹き飛ぶ瞬間の肌の焼ける痛み、フェストゥムにが同化を計り神経を駆け上ってくる痛み、腕を足を身体を貫かれる痛み。全て自分のものではなく、けれど罪悪感を抱くほどリアルに幾度も再現される個々人の経験。
死にたくない。怖い。痛い。助けて。嫌だ。苦しい。どうして。来ないで。戦いたくない。やめて。ここを守るの。一騎くんが帰ってくる場所を守るの。私が守るの。だって一騎くんは私の大切な――。
溢れる感情と言葉。自分の中の境界線が崩れてしまいそうだった。感情も記憶も入り混じって、どれが自分のものでどれが他人のものかわからなくなってしまいそうだった。抱く思いが誰のものかわからなくなってしまい、押し潰されて消えてしまいそうになる。
自分の居場所がわからなくなる。自分の存在が飲み込まれてしまいそうになる。フェストゥムに同化されるように、パイロットたちの感情と記憶に飲み込まれてしまいそうになる。
「――士」
「…わ……から。…守……」
「――総士!」
「……。一……騎?」
「大丈夫か? さっきの戦闘でどこか怪我でもしたのか?」
無意識に壁に縋りついていた手を一騎がそっと掴んできた。冷たい壁の感触と対照的な暖かく生きた感触を実感できる手。強く握り締められた手は温かかったが少し痛く、けれどその痛みが先ほどまでフラッシュバックしていた痛みを押し流してくれたかのようだった。混線していた意識が綺麗に解きほぐされていくのがわかる。自分が今ここにいる。今ここにいるのは自分。それを実感させてくれる。
「大…丈夫だ。どこも怪我などしていない」
「そう、か? けどお前、すごい汗だ」
「問題、ない」
握られている手が次第に熱くなっていく。重なっている自分の手と一騎の手。込み上げてくる熱と抑えようのない感情。欲しいと求める心。自分を見て欲しいと渇望する激情。
「……違う」
「総士?」
これは自分の感情ではないはずだ。ファフナーと強くシンクロした翔子が残した感情の残像。システムを通じて共有した、彼女が所持していた思い。彼女が抱いた願いと激情であって総士自身のものではないのだ。
「顔色が悪いけど――」
「大丈夫、だ。問題ない。何処にも怪我などない」
島の最深部で守られ仲間たちを戦わせている自分に痛みなどない。そして抱く資格のある感情もない。だから今感じる痛みも感情も自分のものではなく、戦い散っていった者たちが残した残像を覗き見しているだけなのだ。
顔を上げると不安げな表情の一騎が総士を見つめていた。その表情に思わず伸ばしそうになった手を背の後ろで握り締め、務めて冷たい声音でもう一度「何でもない」というと、続く言葉から逃げるように踵を返した。あと数秒でもそのままでいたら、誰のものかわからない激しい感情に逆らい続けられる自身はなかった。

| 呟き | TOP↑

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。