運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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こぼれおちる、心 -師ティキ-

遅ればせながら今週のマリアン師匠プリティーとか叫ぶ。
アニメもWJもティキの出番がなくて寂しいのですが、ティキがいない間の寂しさを師匠が補ってくれそうなので満足しておく。師匠が可愛らし過ぎて、師ティキ妄想が師ティキ師妄想に移行しそうでちょっと怖い感じです。



手を差し入れると仄かに暖かい感触が伝わってくる。普段の言動とは違って、柔らかい鼓動の響きと包み込むような暖かさ。心地良い波間に浮かぶような感触。
眠っているクロスの顔を覗き込む。呼吸は一定。胸元に差し入れたティキの手を知らぬ気に眠り続けている。このまま心臓を掴むのは簡単だ。心臓を掴み抜き取って殺すことは、まさに赤子の手を捻るように簡単で、意識せずとも行える行動だ。ほんの少しだけ力を込める。それだけでエクソシストの元帥の地位にいるこの男を殺せる。
「――で、いつまでそうやってるつもりだ?」
目を閉じたまま問い掛けてくる低い声。
「ここで掴んだら簡単に殺せるなって」
右手を軽く握る。心臓の形が手の平に伝わってくる。丁度手の中に収まる大きさ。ドクンドクンと生きている証の脈打つ動きがわかる。
「やってみるか?」
「やらないと思ってるのか?」
「それほど信じた憶えはないな」
言いつつも瞼を下ろしたまま動こうともしない。イノセンスを発動させる気配もない。眠いのだから早く寝かせろ、と無言で投げつけられているだけだ。
「オレがノアだってこと忘れてないか?」
「それが何か関係するか?」
「オレ、お前のそういうところが」
「好きか」
「――何でそうなるのか教えて欲しいね」
少し力を込めても変わらない鼓動。心臓を奪われることなどないと信じているのだ。否――わかっているのだ、この男には。今のティキにはそれは出来ない、と。
「『リストに載ってないから殺す必要ない』、だろ」
「……何がだよ」
「おまえが今考えてる言い訳だ」
「…………」
「黒とか白とかそれが無理になってるって認めたらどうだ。だから半端なノアのままなんだってな。殺したいのも殺したくないのもおまえ自身なんだろうが」
「……この心臓、オレが貰うって言ったら?」
ドクンッ。手の中で動く心臓。力を込めて握りこめばクロスの顔が少しだけ歪んだ。だがゆっくりと瞼を上げてティキを見据える瞳には怯えや恐怖はなかった。
「お前が俺様の心臓が欲しい、ってんなら持っていったらどうだ?」
命を握られているはずなのにこんな時でも挑戦的で傲慢な口調。虚勢でも虚栄でもない。何故ならわかっているからだ。言葉が実行に移されることはないと、ティキ自身よりも良くわかっているからだ。
「馬鹿馬鹿しい。手が汚れることはしない主義だ」
「安物の宿だが風呂はあるぜ。後で入ったらどうだ」
「殺されたいのかよ」
「面白いジョークだ」
「……風呂は、嫌いなんだよ」
「ま、そういうことでも構わないがな」
視線を逸らしながら手を引き抜く。体内から引き抜いた手を夜の空気が包み込む。
身体全体が寒いと感じたのは単なる気温のせいだと、言い聞かすように拳を握り締めた。

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