運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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ティキ&クロス祭6

勢いに乗って好き勝手書いちゃいます。
ほとんど現実逃避の域に達した勢いです。バシュバルもアシュルクも逆行モノもいっぱいたまってるのになぁ。賛同者の方ってどれぐらいいらっしゃるんでしょう?ティキ受けってやっぱり少数派ですか?個人的には誘い受けとか似合うと思うんですけど?



聖なるひかり・前 -師ティキ師-
 
どこかで見たことのある背格好だ、と思った。人ごみの中で一瞬目に留まった一人の男の後姿。それがもし馬鹿弟子だったとしても、特徴的な服装をしていなければ気づかなかっただろう一瞬の出来事。けれど景色に紛れた何気ない後姿が心に止まった。小汚い格好で長身、ボサボサ頭の黒髪の男。
目的をあっさり変更して人影を追いかける。と、村外れにある教会の中に入っていった。
「――いらっしゃい」
軋む扉の音に重ねるように聞き覚えのある声が響いた。
教会の中は廃墟と呼ぶのも憚られるほど酷く崩れ果てていた。この中で何か争いごとがあったのかそれとも台風でも通過したのか、椅子や祭壇は滅茶苦茶に破壊され壁は傷だらけでボロボロに崩れている。天上もほぼ骨組みしか残っておらず、そのまま空が見渡せるような有様だ。唯一奇跡的に面影が残っている正面のステンドグラスも、マリアの姿の部分は硝子が砕け散っている。
そのステンドグラスの光を後ろに男が振り向いて立っていた。汚れと破れが目立つ小汚い服装とフケが舞いそうな汚れた頭。下層労働者の集まる炭鉱の街にすっかりと馴染んでいる姿。分厚い眼鏡の向こうから送られてくる視線はのんきな一般市民のもので、けれどそれだけでないものも含んでいた。
「珍しいんじゃない? こんな辺鄙な街でに来るなんて。この街には上手い酒も極上の女もないぜ?」
眼鏡を取りながら相手はそういった。すっと教会の中の空気の質が変わる。無造作に下ろされた前髪を掻き上げながら、クロスに向かってゆっくりと笑みを浮かべた。
「貴様こそ何のつもりだ?」
「何って…オレ労働者。働いてるんだよ、ここで。金ねぇからしっかり働かないと生活出来ないでしょう?」
「ふざけた野郎だ」
「いやいや、大真面目だって」
そう言いながら手で撫で付けて髪を後ろに流す。顕になった額にはしっかりと刻み込まれた七つの聖痕が見えた。快楽のノアであることの証。
「そうやって人間のふりか」
「今のオレは白だから人間。千年公から仕事の依頼もきてないからね。これでもオレ、この生活気に入ってるから真面目に働いてるんだって」
「つくづく半端なヤツだ」
「これでも苦労してるんだって。オレとしても平穏な生活は確保したいしね。それに一応さ、白い時にはエクソシストと出会っても手を出したりしないし」
殺したくなる時もあるけどさ、と付け足して歪んだ笑いを浮かべる。ノアとしてと人間としてと、どちらの成分が強いのか計りかねる笑い方だ。
「多少物足りなく感じてもこれはこれで楽しいし。どちらかって言うとこっちの方が性にもあってるし」
「じゃぁ、何故ここに?」
「――お前は、クロス? 何故付いてきた? 何故途中で殺さなかった?」
言いながら近づいてくる。歩き方がいつしか先ほどの浮浪者のようなものから、いつもの物音を立てないものに変わっている。笑いを象っていた瞳がそっと開かれて、琥珀色の眼差しが誘うように輝く。
「ここの生活は好きなんだけど、少し退屈で、さ」
割れたステンドグラスに彩られた光が、近づく二人の間を染めた。

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