運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | TOP↑

≫ EDIT

20万企画 -ヴァン←バル8-

ようやく辿りついた最終話。予定は全3話だったと誰が信じてくれるだろう。文章が冗長になり気味ですが、仕様だと諦めて下さいませ。

お付き合い頂ける方は続きを読むよりどうぞ。



 
 


自分で言っておきながら今更の台詞だな、と思った。
同じ台詞はヴァンの口からはそれほど腐るほど聞いていた。好きだと大切なのだと、現実なのか幻聴なのかわからなくなるぐらいに繰り返し聞いていた。それに以前の旅の途中から、求められるままに何度も身体を重ね合わせていた。それこそ切っ掛けが何だったか思い出せなくなるぐらいに、時間と場所が整えば互いの身体を重ね合わせてきた。
女も男も抱くのも抱かれるのも嫌いではない。タブーを感じたことなどない。その場が心地良く過ごせればそれで良かった。そうやって過ごしてきたし、それを特別なものだと考えることもなかった。だからヴァンに求められた時も、やってみると相性が良いということもあって、別段感慨も何もなく肌を重ね合わせた。
それが変わったのは一体いつだったのか。自分の中で何かが変わったと自覚したのはいつだったのか。少なくともバハムートと共に墜落しようとしていたあの時、シュトラールを預けるほどにヴァンを受け入れていた。とはいえ、それ以外の感情が沸き起こってくるのを感じることはなかった。苦しいほど何かを求める欲求など自覚することはなかった。それはシュトラールを返してもらった時も同じだ。
「それって……俺の聞き間違いじゃない、んだよね?」
シャツを握り締めて問い返してくる声は、今まで聞いた事のない不安さを宿していた。
肌を合わせても手に入れるつもりは無かった。側にいても欲求を持つつもりなど無かった。気持ち良くなるための相手、一時共にいるだけの相手、それだけのつもりだった。それなのに、再会して抱いた感情は「失った」という勝手なもの。
自分の翼を手に入れたヴァンの姿は、バルフレアを置いてどこかに飛んで行きそうに感じられた。バルフレア以外を見て、バルフレア以外と話して、バルフレアと共有する以外の時間を持ち、バルフレアの思惑と違う行動する。それを望んだくせに、それで構わないと思っていたくせに、現実として目の前に突きつけられて急に慌てて心が訴える。
それが――ヴァンが欲しいのだ、と。
「今更その台詞かよ、って言って良いぜ?」
ヴァンの瞳から数センチ視線を逸らして笑ってみせる。
散々に身体を重ね合わせて、見ないふりをしながら依存してきて、背負うのが嫌で逃げ出して。そのくせ今更、やはり欲しいのだと主張する。自分のことながら身勝手なものだと思う。
「そんな勿体無いことするかよ!」
「……そう、か」
ヴァンならばそう言って許してくれるのだということもわかっていた。わかっていたから伝えたのだ。全てを。自分より年下のガキに、全てを丸投げして自分だけ楽になろうとするのだ。そしてそんな今の状況も、きっとヴァンは受け入れるとわかっている。
唯一つの事実は、卑怯だと自嘲する思いよりも、手に入れたいという欲求が強いということだけ。
両手でヴァンの頬を挟んで上を向かせ、唇を重ね合わせる。小さくヴァンが唾を飲み込む音が肌越しに伝わってきた。そう言えばバルフレアの方からキスをするのは初めてかもしれない。誘うことはあっても最初に触れてくるのはいつもヴァンの方からだったような気がする。
「ヴァン――今から、やるか」
「えっ。でも、シュトラールの修理は……」
「お前いつからそんなまともなことを言うようになったんだ? それとも何か、俺に『飛空艇と俺とどっちが大切なんだよ』とでも言わせたいのか?」
自分で口にしながら笑ってしまった。自分が言われたくない鬱陶しい台詞の典型的なものだが、言ってみると身勝手極まりなくてなかなか楽しい気分にさせられる。本気でぶつけているのではなく、予定調和の甘い答えを期待している愚かな台詞だ。
「――聞かなくていいよ。比べる必要なんてないから、さ」
もう一度キスを交わして、どちらからとも無く互いの指を絡ませ合う。在り来たりで安物のシチュエーションのくせに、心地良いと感じてしまう。愚の骨頂のような状況。
「好きだ」
また一つ愚かに、甘く、体温が上昇していく。
欲しいのは、お前だけだ。

END


素で砂を吐けそうなほど恥ずかしい甘さ。もはやこれは羞恥プレイレベル。
我が家のヴァンバルは「誰がどう見たってくっついてるのに当人たちだけが不安を抱いて相手を求め合っている」というのがデフォルト。加えて乙女バルと甘さを投入すると手が付けられなくなる。という見本のような話ですね、これ(汗)。

| FF12 | TOP↑

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。