運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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20万企画 -ヴァン←バル5-

お待たせしているわりには進まないヴァンバル。後1,2話で終わるはず。

バシュバルも書きたいのだがeroが書けない期が来ているので進まない。困った。長編を何とかしたいのになぁ。



小走りで食堂を飛び出たところで、何処から探そうかと一旦立ち止まった。
ベイルージュの艦内は、広いとは言ってもダルマスカの街のような広さではない。端から端まで探して回ってもそれほどの時間はかからないだろう。だがフランがわざわざヒントを口にしたということは、すぐにバルフレアを見つけろということなのだろう。それに彼女に察しが付いて自分がすぐにわからないというのは、付き合いの時間が違うといわれてもやっぱり悔しい。
バルフレアの行きそうな場所といえば彼の自室に割り当てた部屋か、空を見渡せるデッキかと思う。だが反対にバルフレアが行かなさそうな場所といわれると咄嗟には思いつかない。拘りがあるようで、あれでなかなか場所を問わないところがある。騒がしい機械音の中でも、人が大勢いる場所でも、子供が騒いでいる場所でも、好き嫌いはあってもバルフレアは意外に平気なのだ。本を開けば周りのことが一切目に入らなくなるタイプらしく、特別避けるような場所は思いつかない。
思いつかないが、自分から足を踏み入れなさそうな場所となれば浮かぶのはこの場所ぐらいだった。
「やっぱり、ここ……?」
何となく足音を忍ばせて自分の部屋の前に立った。
バルフレアが足を踏み入れなさそうな場所がヴァンの自室などとちょっと寂しいのだが、彼ならきっと自分からは訊ねてきてくれないような気がした。招けば入るし別に避けているということはないだろうが、わざわざ自分からは訊ねてきてくれないような気がする。
それは一年前に別れた時から感じていた。生きているとは信じていても彼からヴァンの元を訊ねてくれる、という状況は想像できなかった。バルフレアならどこかで偶然出会うような場所を用意してくれたとしても、ダルマスカには会いに来てくれないのではないかと思っていた。それは彼が冷たいと言う訳ではなく、きっと照れくさいのだ。
それがわかっていたから、ヴァンに顔を見せずにシュトラールだけ持ち去ったことも、けれどちゃんと代わりに手紙が置いてあったことも、少し寂しかったけどとてもバルフレアらしいと思えた。わざわざアーシェの指輪をセットにして、ヴァンに知らせるためだけに来たのではないと体裁を整えているのもバルフレアらしかったのだ。
だが本当にここにいるだろうか。開けてみればわかることだが僅かな躊躇が取っ手にかかった手の動きを止めていた。
「――ヴァン」
「!」
扉越しに聞こえた微かな声。
それは紛れも無くバルフレアの声だった。今までヴァンが聞いたことのあるどの声よりも消えそうに微かで、けれどドキリとするような甘さを含んだ声。一瞬でヴァンの体温と鼓動を限界まで上昇させるような、艶かしい響きとなって鼓膜を揺らしヴァンの心を揺さぶった。
普段バルフレアはこんな声でヴァンの名を呼んだりはしない。滅多にこんな声を聞かせてくれない。だから今すぐ駆け寄って抱き締めたい気分と、このままそっとしておかなければならないのではないかという気持ちとがぶつかり合っていた。バルフレアは自分の本心をそのまま見つけられるのを嫌がる。余計に気持ちを表してもらえなくなる。
だがヴァンが立ち去るべきかどうかの結論を出す前に、慌て過ぎた手が扉にぶつかりコツンと音を立てた。
大きな音ではなかったが中のバルフレアにも確実に聞こえたようだった。部屋の中から微かに息を呑む音が聞こえてきた。知らないふりをして立ち去ろうと思ったが、じっと気配を窺う様子が外にいるのがヴァンだと確信しているようだった。
小さく息を吸い込んでから、ガチャリと扉を押し開けた。

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