運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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言わない -サスダテ-

CPだと小十政が好きなのに、書き易いのは佐政だったりします。
お互い本音を言わない雰囲気が好き。二人とも声がeroいしね(笑)!



黙ったままそっと寝顔を拝む。
皆が寝静まった後、物音一つしない夜中、相手も深い眠りの中。のはずなのだが、そうやって見ていられるのは長くても数秒程度だ。下手をしたら拝ませてもらう前に隻眼が睨みつけているということも珍しくない。
「飽きねぇな、佐助」
一呼吸置いて今日も聞きなれた低い不機嫌な声が聞こえてきた。閉じられていた瞼が上がって、片方だけの瞳が射抜くような鋭さで向けられる。慣れているとはいえ、はっきり言って恐い。じとりと背中が汗ばむような感触がある。
だが自分は少々趣味が悪いのかもしれないが、この瞬間が一番好きだった。佐助の気配で政宗が目を覚ます。一瞬とはいえこの時だけは政宗の全身が自分を捕らえていることを実感できるのだから。
「相変わらず鋭過ぎ。今日は随分と静かに来たでしょう?」
「お前のは気配を殺す気配があるから気に触るんだよ。忍びなら忍びらしく、ちっとはまともに忍んで見せろ」
「気づくの旦那だけだから、マジで」
「人のせいにするな」
音もなく室内に降り立ったが、政宗は吐き捨てるようにそう言うと興味なさ気にまた目を閉じた。
隣に歩み寄り首筋に触れた。血液が規則的に流れる音が頚動脈から伝わってくる。懐の短刀で掻き切れば一瞬で絶命させられるだろう。だが政宗はまったく意に介した様子もない。
「――ねぇ旦那。俺、一応敵なんだけど」
「そんなこと知ってる」
「このまま殺される、って考えないの?」
「何だ、殺すのか?」
「聞いてるのこっちなんだけど」
溜息をつくと、面倒くさそうにゆっくりと瞳が再び開かれた。
陶磁器のように白い肌に、闇よりも深い黒を有した隻眼。六爪もの刀を振り回すとは思えないほど華奢な身体つき。黙っていれば春を売る女たちよりも艶やかで美しい。瞳に宿る抑えようのない殺気がなければ、戦場を駆け抜ける血塗られた姿など想像することも出来ないだろう。
「――やるってんなら遊んでやるぜ」
「竜の旦那と? 俺が?」
「不満か?」
「不満っていうか…理由がないでしょ、理由が」
「何だ……つまんねぇ奴だ」
「すみませんねぇ」
肩を落として見せたが、政宗からはもう興味がないと言わんばかりの気配しか返ってこなかった。
「さっさと帰れ」
「はいはい。――じゃぁ、またね」
何しに来たと、そんな当たり前の疑問すら口にしてはくれない。そのくせ「また」の言葉を否定したりしない。少しだけ卑怯だと思う。だが佐助自身はもっと卑怯なのだから丁度良いのかもしれない。
来た時と同じように音もなく立ち去る。今度は気配を消さずに。
「旦那に会いたかった、ってね」
言葉を闇の中に隠すように、小さく呟いた。

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