運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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Stranded 5 -バルヴァン-

このストーリーも途中で止まってましたよね。最終更新が2月末……。
ちなみに今までの話は、
Stranded 1
Stranded 2
Stranded 3
Stranded 4
です。
まぁ話はヴァン←バルの一方通行。宿で同室になった時、ヴァンが寝ぼけてバルのベッドに入ってきちゃった。とだけ知っててもらえれば読まなくても問題ないです。ちなみにバルは超乙女。笑っちゃうぐらいに乙女。なので、苦手な方は回避して下さい。



――俺は知らないからな
同じベッドの中にあるヴァンの背中に向かって、バルフレアは三回同じ台詞を胸中で呟く。
トイレに立ったヴァンが寝ぼけたまま戻ってきて、勝手に間違えてバルフレアのベッドに潜り込んできたのだ。自分のベッドに戻れと何度か蹴飛ばしてやったが全く目覚める気配はない。一度眠ったら朝まで起きないという特技をこれほど恨めしく思ったことはなかった。
気づかなければ良かった。無理な話だとはわかっているが気づきたくなかった。そうすれば何も知らずにいられて、明日の朝に驚くだけですんだというのに。
今はまだ午前三時。明け方まで最低でも三時間。
背中を向け無理矢理目を瞑るが一向に眠気は訪れる気配がない。一度覚醒してしまった意識は、目の前の状況で完全に興奮させられてしまっている。何も考えないようにしていても、シーツから伝わってくる人の体温が嫌でも現実を突きつけてくる。柔らかな温かさが、寝かしつけようとしている欲望を叩き起こしてくる。
眠ろうと瞳を閉じても、閉ざされた視界は逆に妄想を掻きたてる。触れないように離れた身体は、微かに動くベッドのスプリングにすら過剰に反応する。眠ろうと落ち着けた呼吸に浅いヴァンの寝息が重なってきて、同じシーツに包まっている現実を思い出さされてしまう。
――それならば、いっその事
無理に笑いながら言い聞かせて身体を起こす。
シーツに包まりやや身体を丸くして眠っているヴァン。太陽のような金の髪が広がり、所々にもう寝癖がついて跳ねている。だらしなく開いた口元。笑った目元。幸せそうな寝顔に向かって抱く苛立ち。自分を見ないことに対して抱く一方的な不満。
「おい、起きろ。起きて自分のベッドに戻れ」
「う…ん……。んー」
「起きないなら…喰うぞ?」
「んー」
手を伸ばして頬に触れる。
柔らかい。そして熱い。寝ている時は体温は普段よりも上がるものだが、それにしても熱いと思う。気持ち良さそうに寝ているから別に熱を出しているという訳でもないのだろう。普段からこの熱さということだ。火傷しそうな熱さ。焦がされそうな熱さだ。
どちらも、別に構いはしないけれど。
「おい」
「………………」
「本当に、喰うぞ?」
返ってこない返事。高まっていく熱と心臓の鼓動。
これだけ近くで煩く動いているのに、それでもこの心臓の鼓動はヴァンには届いていない。眠りを妨げることなどない。苦しさなどわからない。抱いている想いなど欠片ほども伝わっていない。
どれだけ苦しく痛いほど、脈打っていたとしても。
覗き込むようにして両脇に手をつく。伸ばした自分の腕の中にいるヴァンの姿。じっと自分の範囲に収まっているヴァンの姿。短い睫毛。張りのある頬。淡い色の唇。サラサラと動く髪。熱い寝息。胸の上下に合わせて伝わってくる振動。
腕で自分の体重を支えヴァンに体重がかからないようにしながらそっと近づく。その唇に向かって。煩くなる心臓の音に、後ろめたさを感じながら。

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