運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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リミット -アレティキ-

何もする気の起きない倦怠感にそのまま身を晒していた。
身体中が痛い。というか腰から下の感覚が自分のものではないようだ。手を伸ばして自分の腰から足の部分を撫でて、自分の身体がそこに存在していることを確認する。
けれど感覚がほとんどなく酷く痺れている。骨と骨が上手くかみ合っていないような、関節がずれたような感覚。無理な体勢を長時間強いられた身体は、ティキの意思を無視してだらしなく投げ出されている。
「容赦なしって言ったら本気で容赦しないのな、少年」
愚痴りながら腕を伸ばして床に散乱している自分の服を手繰り寄せる。幸いにも遠くに飛ばされていなかったらしく、目当てのものはすぐに見つかった。肘を付いて上半身だけをやや浮かせたうつ伏せの姿勢のまま、手探りでポケットの中の潰れた箱とライターを取り出す。
「あーあ、折れちゃってる。まだイケルか?」
煙草の残りは三本。これが自分で引いたリミット。今夜の遊びは煙草がなくなるまでだ。
ヨレヨレになった煙草を伸ばしながら口に咥えると火をつけ、深く息を吸い込んでから煙を吐き出す。肺の中が汚されていく感覚が心地良い。吐き出す煙に連れられて自分の中の溜まっている綺麗なものも消えていくような感覚が心地良い。
灰を落そうとして、近くに灰皿がないことに気づく。部屋の主であるアレンは煙草を吸わないから当然といえば当然だ。仕方なしにサイドテーブルの上に置いてあった、水の残った硝子コップに灰を叩き落す。後で確実に文句を言われるだろう。だがこのまま灰を落としてシーツに穴を開けて怒られるよりかは幾分ましだろう。
ティキの隣で横たわるアレンにそっと手を伸ばす。
小さくてか細い少年だ。この少年の中にティキを捻じ伏せるだけの力があるなど、出会った頃は思いも寄らなかった。すぐに壊れる脆い人間の癖にティキから全てを奪う。だが、不思議と蹂躙されるのは悪い気はしなかった。
真っ直ぐとティキを見て。ティキしか見えていなくて。暴走する力のようにティキを奪い喰らい尽くす。何かを欲しがることのない少年が、ティキにだけ見せるドロドロとした欲望の塊。容赦のない欲望だけで満たされた衝動と感情。正義も救済も全て放り出して、ただの人間としてだけの少年。
「だからさ、好きなのよ?」
「――また、その言葉ですか」
「仕方ないじゃない。オレが少年を気に入ってるのは本当のことなんだから」
「余計なことを話す体力があるならもう少し遊んであげても良いですよ」
寝たふりをしていたアレンが上体を上げティキの肩に手をかける。
力強さは昨晩の時と変わらず、それだけでティキの動きを封じる。まったく、本当にいったい何処にこれだけの力があるのか。そして何故そこまで少年の手を振り払うことが出来ないのか。
「オレ、さすがに体力の限界なんだけど」
「下手に逃げようとするから余計な体力を使うんです。年なら年らしく大人しくしていれば良かったんですよ。自分でここに来たんですから」
「ま、それは否定しないけど。でもマジで今のオレ、身体を支えるどころか自分で足も開けないよ?」
「別に構いません。僕の下で啼いてるだけなんですから」
「うわっ、言うねぇ……」
苦笑交じりで返してもアレンの手はティキの肩を捕えたままだった。爪を立てるように強く掴まれた肩。だが逃がさないというよりも、逃げないでと言われているように感じるのはティキの勝手な受け取り方か。
煙草をコップの中に放り込む。
降参の意味を込めて肩を竦め、力を抜いてベッドに倒れこんだ。
「喉、潰れる前に解放してくれよ」
「声が出なくなるまで帰しません」
「だろうねぇー」
それでも身体の芯が熱を帯びてくることに、ティキは呆れながら諦めて体をアレンに預けた。
煙草はまだ二本残っている。
後二回、同じ目覚めを迎えても大丈夫だろう。


サイト上でUPした「眠れない夜」の続きというか…事後(笑)?
我が家のアレン様はアレティキでは腹黒推奨です。

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