運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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黄金の光 -リアシャカ?-

光は、突然に現れた。
閉じた瞳でもわかるぐらいに、その光は金色に強く輝いていて、闇を全て払うほどに眩しく、身に受ければ温かさを感じるほどに存在感のある光だった。真夏の太陽ですら霞むほどの、強く真っ直ぐで迷うことの無い美しい光。苦しみや迷いが蔓延するこの世界の中で、これほどに純粋な光が存在するなど、この瞬間まで知らなかった。
混ざり気のない光は神や仏が有する雄大さと共通するものがあって、けれどそれだけではなく、人間臭い温かさが溢れていた。これだけ混ざり気のないものが存在しているのかと、思わず無意識に手を伸ばしてしまいそうになる。
「獅子座の――聖闘士、か」
まだ小宇宙の扱いは拙く、セブンセンシズの発現も不安定ではっきりとした光の形を見て取ることは出来ない。だが彼から発せられる小宇宙が描く形は、確かに黄金の獅子を思わせるものがあった。
気高く強く真っ直ぐで混ざり気のない純粋な光。太陽の光を思わせる鬣をなびかせ、身は弱気者を守る盾とし、牙は悪しき者を砕く武器とし、敢然と立ちはだかる王の中の王。陰りを知らぬ眩し過ぎるぐらい眩しい光を体現するもの。
シャカは思わずその場に足を止めて見入っていた。両の瞼は下ろしたままであったから実際にその姿は瞳に映ってはいなかったが、それでもはっきりと金の獅子の姿が見えていた。見えないからこそ見えていたと言っても良いかもしれない。
彼の動きや小宇宙の操り方は甚だ不安定だ。それに訓練とはいえ戦い方も直線的で動きが読みやすく無駄も多い。現に教官に注意を受けてばかりいる。だが理想的な動きとはかけ離れているとはいえ、たまに見せる小宇宙の片鱗は周りのものを圧倒するものがある。
清廉なる輝き。侵すことの出来ない光。
この世の中心に聳え立つ、人々を導く大樹のような存在。
「見るべきものなどないと思っていたが――なかなかに興味深い者もいるものだ」
あまり気の進まぬままサンクチュアリの土を踏んだが、遠くインドからやってきた意味があったかもしれない。
これだけ純粋な光があるのならば、この苦しみや悲しみばかりに支配されている世界であっても、存在し続ける価値があるかもしれない。閉ざした瞳にもはっきりと届くほどの光を、人が身の内に灯すことが出来るのだとしたら、掲げるべき正義に守る価値があるのかもしれない。そう、思うことが出来たから。
「――シャカ、ここにいたのか」
「彼は……」
「ん?」
「アイオロス、貴方の弟ですね」
「わかるかい?」
「小宇宙が、同じです」
真っ直ぐな光を放つ小宇宙の質が同じだった。
彼の方が真っ直ぐで力強いが拙く、アイオロスの方が余すことなく周りを照らす柔らかさが加わってはいるが、根本的なところは同じだった。光そのもののような小宇宙。
「……獅子」
「君には見えるのかい?」
「人の進むべき道は光が指し示しているもの。その光が獅子を描いている――それだけのことです」
黄金の獅子。
気高く純粋で力強い獅子。
拙くても小宇宙の清廉さとは他の追随を許さず、その清廉さのままに牙で悪を砕き、身で仲間を守るだろう。身に纏うこととなるであろう聖衣が象徴する獅子の姿はそのまま彼の姿となるであろう。光そのものとなる獅子。
「人の身でありながら自ら光を放ち他者の光となることができる。――獅子が獅子たる所以、か」
「ん? 何か言ったか、シャカ」
「いえ。――行きましょう、アイオロス」
あの光は変わることなく強く輝き続けて欲しい。そして願わくば、その光を見続けることが出来るようにと、小さく祈ってみたいとも思った。


サイトジャンル外ですみません。
星矢本編前捏造。昔書いた「月の雫」以前の話。
シャカはリアの真っ直ぐ過ぎる光に、憧れに似た感情を抱いたことがあったらおいしいなぁと思いました。リアシャカだけど、発端はリア←シャカとかね(笑)。

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