運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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見えない盾 -FF6-

「こんなに小さかったのになぁ」
子供の背丈ぐらいの高さで手をかざして笑いながらそう言うエドガーに、マッシュは隠すつもりのない不機嫌さを前面に押し出して向かい合った。だがエドガーにはマッシュの怒りを受けても全く動じずに笑いを崩さない。
昔からエドガーはマッシュほど感情を表面に出すタイプではなかった。確かに人当たりがよくいつでも笑顔を絶やさない印象があるが、掛け値なしに出た笑顔というのはマッシュも数えるほどしか見ていないように思う。特に、父王の容態が悪化して以降は。
エドガーの笑顔はある種の鎧だ。敵対するものから自分を守り、そして自分を心配する相手に負担をかけないようにと身についたクセ。そう思うと沸々と湧いていた感情は、じっとりとした塊となって心の淵にこびり付く。苦しい。
それなのに当の本人は「けど素直なところは昔から変わらないな」と、楽しそうに続ける。
「いつまでも子供じゃない」
「あぁ、わかってるさ。こんな熊みたいな子供は私としても勘弁願いたいしね」
「俺だって守れる。今なら、俺が兄貴の盾になれる」
「……マッシュ?」
「昔は俺の方が身体も小さくて弱かったけど、今は俺の方が大きいし強い。だから兄貴を守るぐらい、俺にだって出来る。それなのに――今だってそうだ」
久しぶり、で済ますには長過ぎるほど時間の開いた再会。十年という月日は人を変えるには十分の時間だ。
今ならばどう見てもエドガーよりマッシュの方が体格が良いし体力も力もある。立場で言ってもエドガーは一国の王なのだから、わざわざ危険を冒す必要などない。前線などマッシュに任せていても何も問題はないのだ。そのために支援用の機械も持ち歩いているというのに。
何故マッシュを庇う必要があるのか。
流れるハニーブロンドの髪の向こうに魔物の牙を見た時、いったいどれだけの衝撃を受けたかわかっていないのだ。あの光景を見るぐらいならば、魔物の爪や牙が自分の身を引き裂く方がどれだけましか。
「……つい、ね」
「つい、じゃない」
「すまない。だが考える前に、ね。大した怪我はしていないよ」
「…………」
手を差し出すとエドガーは苦笑しながら掴み、立ち上がった。
鋭い牙は持っていた盾で受け流していたのでそれほど大きな怪我を負っていないのはわかっている。だが目の前で崩れる身体を、誰が見たいと思うだろうか。何の為に自分が付いてきているというのか。
「俺は、そんなに信用できないか?」
「マッシュ――」
違う、というのはわかっている。
わかっているが言葉は子供っぽく口をついて出た。
目の前でオアシスのように青い瞳が少し見開かれ、そして細められる。
「おまえを信用できなくて、私は何を信用すればいいのだ」
「兄貴……」
「私はフィガロの国民を守る義務がある。だから私は何があっても守り抜く。だがマッシュ、おまえのことは守りたい、と思う」
「兄貴……」
「――などというのは、些か感傷に過ぎるな」
苦笑を浮かべたが、もう次の瞬間にはいつもの「エドガー」の表情をしていた。マッシュが言葉を続けようとしたのを手で制すると、弾き飛ばされていた剣を拾った。手首を捻り大げさに一回転させるパフォーマンスを見せながら流れるように優雅に鞘に戻すと、皆の元へと歩き出した。
「……マッシュ、おまえは盾でも剣でもない。おまえであってくれればいい。私はそれだけで――守られているのだよ」
表情はわからない。声の揺れもあるかないか程度。だが向けられた背から表情を想像して、マッシュは「わかったよ」と答えて笑った。


続いてFF6で双子とか書いてみる。エドガーは国王であることを最優先に行動しているはずだけど、マッシュが絡むと重要度があっさり変わったりしたらいいなぁとか。
で、こんなエドを書くから私のエドはあんまり王様っぽくなくて気品が少ないんだろうなぁと思う。けど変えられない。某様のように気品ある王様エドが書けたらなぁ。

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