運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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a lance -FF6-

身の丈もある槍を片手で器用に構えると、僅かに腰を落とした。
地面すれすれに据えられた槍先は全くぶれることがない。槍は剣とは違い切り裂くことを目的とした武器ではない。勿論刃先で突き刺し致命傷を与えることも十分可能だが、どちらかと言えば鈍器のような役割を担うことが多い。その長さと重さに十分な勢いを乗せれば、硬い甲羅に覆われた魔物とてひとたまりもない。
だがその分、扱うには相当の修練が必要だ。技術的にも体力的にも、相当に鍛え上げられていなければ、武器はただの邪魔な物体に成り下がる。
右足を踏む込むと同時に振り上げられた切っ先は、寸前で身体を逸らした巨大な魔物の眼前を掠めていく。だが状態を僅かに逸らした魔物の体勢が僅かばかりも整う前に、槍は孤を描くように彼の身体を支点にして周り、次の一歩と共に足元に突き刺される。だが、
――浅い。
切っ先は正確に足元を捉えたが完全に動きを封じるには弱かった。槍での突きは剣よりも簡単に大きなダメージを与えられるが、その一手で決まらなければ他の武器よりも隙が大きい。
慌てて短剣を構えフォローに割って入ろうとしたが、澄んだブルーの瞳がその動きを制止した。砂漠の海とも称えられる瞳。だがその揺らぎのなさは深い海に例えるよりも磨き抜かれたサファイアのようだと感じられた。尊大なくせに優雅で惹き付けられる、深い深い青。その瞳が、彼の立場と年齢に相応しくないほど楽しそうに笑っている。
手負いをものともせずに向けられてきた牙を、余裕の表情を変えないまま今度は魔物の身体を支点にするようにして跳ね上げて弾く。予想外の行動に一瞬怯んだ隙を逃すこともなく反動の付いた槍を、後ろに回りこみながら引き抜くとその勢いのまま喉元へと叩き込んだ。
断末魔は短く一瞬。小さな呻き声だけ。
流れるような動きだ。恐らく決定的なダメージを与えられないことがわかっていて、引き抜きやすいように突きにはそれほど力を込めていなかったのだろう。急所への攻撃を受けて声一つ上げずに魔物が崩れていくのを見送るように、長い金の髪が彼の動きを追うように円を描き、そしてはらりと背中に落ちた。
だが無事で良かった、という思いよりも溜息が先に出るのは付き合いの長さか信頼の証か。
「……王様やってるより向いてるかもな」
「意外に王様は肉体労働なのだよ。休日も時間も関係なく追い回されるからね」
「追い回してるのはお前の方だろう。主に女性を」
「酷いな。回転のこぎりより重いものは持ったことがないひ弱な私に対してず随分な言い方だな、ロック」
「普通はそんなに重いもの持たないさ」
「そうか? ふむ。軽量化を試みているがこれがなかなか難しくてな」
「どうせお前しか使わないんだ。軽かろうが重かろうが俺には興味ない」
素っ気無く答えれば、酷いな、ともう一度、少しも堪えていない表情でエドガーは喉を鳴らして笑った。その様が何処となく上品さがあって、一瞬でも心配した自分が馬鹿馬鹿しくなる。
渋面を向けるとエドガーは笑いを収めた。
「――すまない」
「謝るぐらいなら笑うな」
「違うよ。心配してくれたのだろう」
「…………」
あぁ、こいつのこういうところが嫌いだ。
王様なのだから、下々の気持ちにまで気がまわらなくたって構いはしないのに。替わりのきかない身なのだから、前衛など誰かに任して得意の機械だけ使っていれば良いのに。
だが、そう言ったところで、
「君が槍を使えるようになったら考えるよ」
普段は低く威厳がある声のくせに、こんな時だけ心臓に悪いほどの甘い声で、そう囁くのだ。性質が悪いこと、この上ない。


血迷ってFF6でエドロクとか(いえ、×ではなく+です)。この二人には悪友であって欲しいとか思います。ちなみに本命は双子かエドリル。FF6は本当に好き。SFC、PS、GBAの3つ持ってるほどで、今でもプレイします。
でも実は槍での立ち回りが書きたかっただけだったり…。

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