運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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トリプル -ジェイルク-

すっごく久しぶりにジェイルクとか書いてみる。ジェイドは自分の中のルークへの想いとか執着とか、なかなか気づかないってのが萌えだと思う。
某アイス屋で「ダブル頼んだらもう一個おまけ」のキャンペーンやってたので、思いついたSSだったりします。



なぜ私が、と目の前の赤を追い掛けながら思う。
こんな役目は自分ではなく、例えば子供の世話をするのが楽しみで、振り回されることを楽しいと感じている感覚のおかしいガイなどが担えばいいのだ。彼ならば喜々として子供の訳の分からない要望に付き合うだろうし、それを苦労とも感じないに違いないのだ。
右へ動く。かと思えば左へ動き、止まりきらない内に上半身は右へ行こうとしている。両手はぴったりとガラスに付けしなが、両目はその先にあるものに吸いつけられるようにしながら、そわそわとしている。
「…………」
「やべー、決めらんねー」
赤い髪が揺れる。溜め息をつく。だが子供は振り返らずに眼前に並ぶものに釘付けだ。
ここに来てどれだけの時間がたっていることか。ジェイドは壁にもたれかかり赤い髪を見つめながら、右足から左足へ、四度目になる体重移動を行った。
気に入ったものを三つ選ぶという、ただそれだけのことでこれだけ時間を費やす事が出来るというのは信じがたいことだ。多大なる時間の無駄だ。そしてそれに付き合っているジェイドの行動も、無駄だ。
「あー、マジで決めらんねーよなぁー」
「ルーク」
「何でこんなに種類があるんだぁ。目移りしまくりだっつーの」
「ルーク」
「なぁジェイドは何味が食べたい?」
ジェイドの呼びかけなど耳に入っていないようだ。
くるりと振り向いて無邪気に問い掛けて、何が楽しいのかわからないぐらい楽しそうに満面の笑みを見せる。
定番のストロベリーは外せないし、ブルーベリーやラズベリーも魅力的。チョコチップにマンゴーにバニラにソーダにバナナにアップルにオレンジにレモンにパイナップルにメロンに、それにミルクティーとヨーグルト味も捨てがたい。――そんなことを興奮した口調で巻くし立て続ける。
「私は、別にどの味にも興味がないですよ」
「えーっ、そんなこと言うなよ。俺、全部食べたいしどれかに決めるなんて本当、無理」
「貴方が食べたいと言ったのでしょう」
「そうだけど、どれも食べたくて三つになんて選びきれねーし。それにやっぱりジェイドも好きな味食べたいだろう?」
「…………私は、いりませんよ」
子供と一緒に甘いものを食べる趣味なんてない。そう言うと、翠の瞳が悲しそうに歪められる。
何故そんな表情をするのか。別に食べるなとも言っていないのに。
「――食べないのか?」
「いりませんよ」
「一口も?」
「…………」
「甘いもの、嫌いだったか?」
「…………」
特別嫌いだという訳ではない。ただ好んで食べようとしないだけだ。食べなくても構わないものだから食べない、それだけのことだ。ものを食べるという行為にそれ以上の意味などあるはずがないのだ。
だが――
「抹茶味とか、一口でも?」
「…………」
自分が食べたいといったアイスだ。好きなものを好きなだけ食べれば良いのに。馬鹿馬鹿しい。さっさと決めないのなら買わずに帰るという選択肢が浮かんで、けれどそれは現実にはならなかった。
ふう、と溜息をつく。
「抹茶などと、年寄り扱いはやめてください」
「でも……」
「ラズベリーヨーグルトで。後の二つはあなたが決めなさい」
「――うん!」
花が咲くように、笑う。
たった一言のジェイドの返答で。
さっきまで泣きそうだった表情が嘘のように掻き消えている。そしてガラスに頭をぶつけそうな勢いで身を乗り出して眺め、「チョコチップとダブルストロベリー」と叫んだ。
「……そんなに食べたいのでしたら、三つと言わずに欲しい味を全て頼めばいいでしょうに」
「えー、そんなことしたら勿体無いって」
「勿体無い?」
「次、食べるのなくなるじゃん」
「――まぁ、いいですけどね」
バランス悪く三つのアイスが乗ったコーンを嬉しそうにルークが運んでくる。そしてコーンをジェイドの方に「ほら」と言って差し出してきた。
三段になったコーンの一番上はラズベリーヨーグルトだった。

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