運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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傍らにある、熱 -ヴァンバル-

「頭痛い…」
「確実に熱があるな。今朝よりも上がってるんじゃねーのか?…ったく、馬鹿は風邪ひかないってのは迷信だったみたいだな」
「どういう意味だよ、バルフレア!」
「意味がわかんなきゃ本物の馬鹿だ。意味がわかるならおとなしく寝てろ」

この馬鹿ヴァン、と言いながら起き上がろうとしていたヴァンの額を小突いてベッドに逆戻させると、バルフレアはやれやれと言いながら立ち上がった。
とにかく部屋の中が蒸し暑い。昨晩まで降り続いていた雨の余韻と病人の発する熱のせいで、空気が異様なほどに湿気を含んで蒸し風呂の中にいるかのようだ。
片手でブラウスの第2ボタンまでを開けながら窓際へと歩み寄ると、部屋の南側を陣取っている大きな窓に手をかける。両手で体重をかけるように窓を押し、蒸し暑過ぎる室内の空気を入れ換えるために部屋の窓を大きく開く。開放と同時に部屋の湿気が逃げるように流れていき、替わりに外の空気が室内に流れこんできた。
外の空気は室内よりも幾分暑かったが、太陽に照らされカラリと乾かされていて、温度ほどの暑さは感じないかった。肌の横を通り過ぎていく風が肌に張り付く湿気もさらっていって、バルフレアは心地好さに目を細めた。服にこもった湿気も消してくれるかのようだ。

「いーい天気だ。絶好の飛空艇日和ってやつだな」
「うー。やっぱり行きたい」
「腹出して寝てて風邪引いただなんてお約束、今どきガキでもやらねーってんだよ。ま、諦めろ。また暫くはお預けだ」
「暫くってどれぐらいだよ」
「さぁなぁ。次に俺の気まぐれな気持が運良くその気になって、雨好きの空が機嫌良く晴れてくれるまでってところだな」
「それじゃ本気でいつになるかわからないじゃん!」

ぷーっと膨れて抗議するが知ったことではない。
だいたい本当ならヴァンを放っておいてフランと二人で出掛けても文句を言われる筋合いではないのだ。当初はその予定だったのだから。それを延期にしてやると言っているのだから、バルフレアにしてみればこれ以上はないほどの譲歩だ。

「……みんなは?」
「女性陣は買い物にバザーへ。将軍様はその護衛。ノノは引き続きシュトラールの整備をやってる」
「バルフレアは?」
「馬鹿の監視」
「……せめて看病って言ってよ」
「監視だ。俺は今から尾翼制御システムの補正数値計算をやるからおとなしく寝てろ。邪魔をするなよ」

本来ならシュトラールを触りながら微調整したいところだが、放っておいたらヴァンはすぐに抜け出して風邪を悪化させるに決まっている。だからバルフレアは今日は諦めて一日この部屋でできる作業から片付けていくつもりだった。
実際フランにも念を押されたし、ノノにもヴァンが来たりしたら著しく作業効率が下がるから来るなと言われてしまっている。興味を持つと人の注意もまったく耳に入らずあちこち触りまくり、しかもそそっかしいものだから漏れなく「ちょっと壊れた」のオプション付きだ。万に一つ操縦させる事があったとしても、機関室への立ち入りだけは絶対に禁止だと心に決めている。

「ねぇ、だったらおとなしくしてるからリンゴー」
「リンゴだぁ?」
「だって病気になって寝てたらリンゴ、剥いてくれるもんだろう?」
「何で俺がそんなことしてやらなきゃやらねーんだ。欲しけりゃ買い物から帰ってきてからお嬢ちゃんに言うんだな」
「えーっ。だってバルフレア、俺の看病役だろ?」
「監視役、だ」
「おとなしくしてるからご褒美くれよー」
「ガキか!お前は!」

ダダをこねるヴァンを手に取った設計図の束で軽く叩く。いいからさっさと寝ろと告げると、覚悟していた反論は返ってこなかった。うん、と小さく答えてそのままブルースカイの瞳を瞼で隠す。
息がいつもより短く浅い。
また熱が上がってきているようだ。

「……ここにいるから、寝ろ」
「…あり……と」

弱弱しい声に思わず舌打ちをすると、窓の外へと視線を移した。
すぐ向かいの店で新鮮な果物が売っていたはずだ。ヴァンが寝たら昼食のついでにでも覗いてみてやってもいいかと、バルフレアは誰にも聞かす必要のない言い訳を胸の中で繰り返した。


前にも書いたことがあるけど看病ネタ。どちらかが体力or気力的に落ち込んでないと、バルが素直になってくれません。文句を言いつつヴァンが側にいることに満たされてたりするんじゃないかなぁーとか。
ヴァカップルですか?そうですよねー。

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