運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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左手と右手の隙間 -アレティキ-

D灰でアレティキ!WJ本誌の展開はここでは華麗にスルー。この二人がいたらそれで満足なんだ、私は。
アレティキは戦いの合間に普通に何回も会っていると良い。日常的にこんな会話を交わしていると良い。昨日のSSのアレンverみたいなものかな?
ヒナゲシの花言葉は「慰め」「感謝」。



ひょい、と目の前に出現したのは赤い花。
花の名前なんて誰でも知ってる薔薇と葬儀の時に見るユリぐらいしか知らないから、それが何という名前の花なのかは知らない。ただ赤い花で、綺麗で、色の自己主張の強さが彼らしい花だと思っただけだ。

目の前の赤い花からそれを持つ指に。その指から繋がっている、自分の背後から伸ばされている右腕に。振り向いてその右腕の先の顔へと視線を移動させていく。

「何ですか?」
「ん? 少年にあげようと思ってな。可愛い花だろう?」
「僕がお聞きしているのは貴方が何の為に僕の所に来たのかということで、花のことはどうでも良いです」
「来る途中で咲いててね。ヒナゲシだよ。少年、知らないだろう?」
「全く人の話を聞いてませんね。――ってケシですか? それってもしかして……」
「警戒心が相変わらず強いな、少年。大丈夫。これは別に変な薬は採取できないよ、種類が違うからな」
「……学がないと言っていたわりには物知りですね」
「俺ってもしかして評価高い? まぁ褒められた生き方してきてないから、ほら、こういうことは知ってるの。そこのところは突っ込みなしだぜ」

ニコニコと笑いながら呟く彼――ティキ・ミックには敵意どころか僅かばかりの警戒心もない。まるで近所の昼下がりにお茶でも飲みながら会話をしているような気安さだ。僕がエクソシストだということも、彼がノアだということも、全く関係ないようだ。
この左手は彼を容易く捕えられるというのに。どれだけ好き勝手選択できる能力があっても、イノセンスであるこの左手は簡単に彼を捕えて壊せるというのに。どうしてそんなに容易く近づき話しかけてくるのか。
不思議でならない。ノアの一族と呼ばれる者は皆そうなのだろうか。

「うーん、どうだろうねぇ。俺もロードもあんまりそんなこと気にしないしなぁ。あんまり細かいことばっかり気にしてると禿るぞ」
「余計なお世話です」
「冷たいなぁ。少年は俺のこと嫌い?」
「……どうして好きだと思うんですか」
「俺が少年のこと気に入ってるから」
「自己中心的ですね」
「そうか? 俺って結構回りに気を使うタイプよ?」
「馬鹿馬鹿しいですね」

再度アレンの方に押し出されてきた花を弾いて睨みつける。
癖の付いた髪を引っ詰めたように後ろにセットして、タキシードを着込んだ格好は初対面の時とは全く印象が違う。隙だらけの雰囲気でいながら、所作のいちいちに全く隙がない。
彼は隙があれば自分を殺そうと思っているのだろう。唇で求めるような甘いことを呟きながら、指先は命を奪う隙間を探している。優しそうに笑みを浮かべる瞳のその奥で、死へと誘う道を映し出している。
きっと。それは間違いない。何故ならティキ・ミックがそうするように、アレン・ウォーカーもまた同じだからだ。近づくなと拒絶しながら、この左手を相手に穿つことを夢見ている。

「僕は、貴方のことが大嫌いですよ。ティキ・ミック」
「ツレナイね。でもそんな少年が好きなんだけどね」

イノセンスを発動さた左手とそれを支える右手。
花を差し出す右手と後ろに隠された左手。

――どちらが本当の心なのか、貴方はわかってますか?

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