運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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空を踏みしめる -ヴァンバル-

ぐっと空に向けて延ばされた足を見て、バルフレアは言葉に詰まった。
伸ばされているものが手なら何も思わなかった。草原に寝転がって青い空へと真っ直ぐ伸ばす。それは空に憧れる者に限らず、誰でも一度や二度は経験のある行動だろう。手の届かぬものを求め、鮮やかに広がる空に触れることなど出来ないとわかっていても、出来るだけ近くへと手を伸ばす。
それは理解できるしバルフレアにも経験がある。子供っぽい行動だとは思うが、笑われるような種類のものではない。
だが、さすがに足はないだろう。

「何をしてる、ヴァン」
「見てわかるだろう。上に向けて足を伸ばしてるんだよ」
「俺の目は節穴じゃないんだからそんなことはわかってる。俺が聞いてるのは何の為に伸ばしているのか、ってことだ」

きっとくだらない答えが返ってくるだろうと思いながら、ヴァンの横に腰を下ろす。見上げた空はいつも以上に澄んでいる様に見える。
それは最近の天気の悪さが嘘のように今日が晴れ渡っているせいか、それとも見上げる心境に変化があるからか。そんなことを自問していることがわかれば、フランにまた「答えのわかってる問いは無意味よ」と硝子で出来たベルのように響く声で言われてしまうだろう。

「踏んでる」
「踏んでる?」
「うん。空を踏んでるんだ」
「空を……」
「そう。いっつも手の届かないところにあるから、絶対にいつか追いついて踏みつけてやるってね」

ヴァンの考えることはいちいちバルフレアの枠を飛び出る。
バルフレアにとって空は、地上にいる時は上に、飛んでいる時は周りにある存在だ。空を飛びたいとか懐かしく感じることはあっても、空に追いつきたいと考えたことはなかった。それは自分よりも大きい、それはバルフレアの中で当たり前のように存在している感覚なのだ。
だがヴァンは違う。未だ自分の力で空を飛ぶことはなくても、心は常に空を追いかけ並んでいる。恐いもの知らずというか、空に憧れてはいても空を特別なものとは考えていないのだ。
ある意味、それこそが本当の自由。
空に憧れながら空に縛られない。自由を求めながら自由に縛られない。自然にただ、自由に飛ぶことの出来る魂。

「空を踏む、か――」

その発想に眩しいものを感じながらバルフレアは苦笑した。
晴れ渡る空を映した水面のような瞳と、木漏れ日を集めたような髪とを有する少年は、バルフレアにとって本当に眩しい存在だ。ずっと見ていたいと思わせられ、けれど直視し続けていては目が眩んで何もわからなくなってしまう。眩し過ぎる光は時に、星のない闇夜にも似ていて、自分の行き先がわからなくなりそうだ。

「まぁせいぜい頑張ってみることだな。――空を踏もうとして飛空艇から落っこちた、なんてお約束なオチも楽しそうだがな」
「しないよ!」
「どーだか」

バルフレアは青い空へと手を伸ばしたい衝動に駆られたが、結局は見上げただけで伸ばしはしなかった。替わりにただにぎゅっと、水気を多く含んだ若草を握り締めた。


色の名前を調べながらネットをうろうろしてて、ふと目に入ったのが青い空へと伸ばされた素足の写真。一瞬見ただけなのに妙に印象に残りました。あれ、本当は何を意図した写真だったんだろう…。

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