運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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逢瀬 -ラファジャミ-

久しぶりに書いたー!という訳でロマサガからラファエル×ジャミル。
基本的に自給自足しかこのCPの話は読めないんですが、やっぱり好きだなぁと再認識。マイナージャンルのマイナーCPでも好きなものは好きなのだ。



――堅苦しいから嫌なんだよ、ここは。
寝返りを打ちながらジャミルは昼間から何回繰り返したかわからない不満を繰り返す。
ジャミルたちに与えられた部屋は街で借りる宿に比べて遥かに広く遥かに豪華だ。こんな部屋、例えお金があったとしてもジャミルは自分で泊まる気にはなれない。だが豪華さだけならウハンジの屋敷だって豪華だし、クリスタルシティだって目が眩むほど華麗だ。それに豪華というのは金目のものがあるということで、本来なら目を輝かせて物色するところだ。
だがここオイゲンシュタットは違う。豪華というより剛健なのだ、全てが。吟味された高級品ではあるが実用性が優先されているし、何よりも空気が違う。城の隅々まで規律を重んじる清厳とした雰囲気が埋め尽くされている。
それがジャミルには息苦しくてたまらない。
世界が違うとはきっとこのことなのだろうと思う。
「……やっぱ来るんじゃなかった」
「私は嬉しかったのですが」
「!っ ――」
誰もいないと思っていたのに応じる声があり、ジャミルは飛び起きた。室内を見渡せば寝苦しい夜の空気を追い払う為に開けていた窓に人影があった。それだけ近づかれるまで気づかなかったことに慌てながらジャミルは務めて冷静な声を出す。
「驚かすなよ、ラファエル」
「すみません。驚かせるつもりはなかったんですが」
「騎士様は盗賊に転職希望なのか? こんな夜中に窓から忍び込んでくるなんて、お前らしくない行動だな」
「寝付けなくて中庭を歩いていたら窓が開いているのが目に入りましたもので。……あなたの、顔が見たかったんです」
「――――」
ラファエルは控えめにそう告げた。
こいつはいつもそうだ。臭い台詞を恥ずかしげもなく吐く。しかも本人にはそれがジャミルにどれだけ動揺をもたらしているのか自覚がないのだから性質が悪い。一度文句を言ったら思ったままを口にしただけだと、心外だという表情で返された。そのこと自身がまさに心臓に悪いのだと、いい加減に気づいて欲しい。
「……眠…れないのか?」
「緊張してるんでしょうね。竜騎士に会う資格を得ることは夢でしたが――今ようやくその責任の重さを実感しています。しかもジャミルさんたちまで巻き込んでしまった訳ですし」
「…『ジャミル』。さん、はいらない」
「……はい。ジャミル」
言葉を続けようとしながらもラファエルは言い淀んでいた。
続く台詞はジャミルには何となく予想できていた。だが敢えて急かすことはなくじっと待っていた。ジャミルの方が余裕があった、というより、先ほどの言葉にまだ動揺が残っていた為だ。
「ご迷惑でしたか?」
「何が?」
「竜騎士の試練に巻き込んでしまいまして――」
「別に。竜騎士に会える機会なんてないし楽しそうじゃねぇか。それに迷惑だったら最初から断ってるさ。俺はそれほど義理堅い性格でも物好きでもないからな」
「ジャミル。あなたは――優しいですよ」
「お前は人が良過ぎるんだよ。俺様の親切は高く付くぜ」
「ジャミルは――優しいです」
「…………」
反論の言葉が出掛かったが、自分を見つめるラファエルの黒い瞳を覗きこんでしまったら全てが霧散してしまった。誤魔化せない感情。口に出せない感情。どちらも絡み合って容易に解せそうにない。
「――そういうことにしておいても、良いさ」
辛うじてそれだけを口にした。

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