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運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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空へ、ここへ -ヴァンバル-

最近知ったことがある。
それに気づいた時は思わず声を出してしまって、そしてまじまじと見つめてしまった。だってどう考えても普段目を覚ましているバルフレアからは想像できないことだったから。


二人分の身体を沈み込ませたベッドはとても心地良い。
いつもより深く沈んだ身体は守り包み込まれているようで安心する。二人分の体温でいつも以上に暖かくなったシーツは柔らかな場所を作り出してくれる。自分以外の心臓の音が響く空間は誰にも邪魔されない揺り篭のようで、このままここで身も心も解けて混ざり合ってしまえればと願ってしまう。
そうして微睡の中で幸せな温もりと音と感触を味わっていると、夢の中でそれは消えてしまう。起きた時にはもう遅い。気づけば腕の中にあったものは跡形もなく消えてしまっていて、また置いていかれたのだと落胆するのだ。

バルフレアはやっぱりバルフレアで、気持ちに応えてくれても手を取ってくれても、やはり最後は空に帰っていく。目当ての宝を手に入れたり一仕事が終わるとヴァンの元を訊ねてきてくれるけど、それでも少し寂しかった。何故ならあくまでもバルフレアが帰るのは「空」であって、ヴァンの元ではないのだ。バルフレアにはヴァンよりも空が大きな位置を占めているのだ。
それが寂しくて悲しくて、晴れた空の下ではその鮮やかさに嫉妬し、曇り空にはその厚い壁のような雲を恨み、雨空の下では頬に当たる雨粒に悔しくなる。

でも、それらが全て嘘のようだった。
まだ起きる気配の見せないバルフレアの寝顔を見ながらふとフランが言っていた言葉を思い出す。以前彼女は言ったのだ。バルフレアは眠る為にここに来るのだ、と。あの時はそれが差す意味の半分しかわからなかったけれど、今ならはっきりとそれを実感できる。

シーツの上のバルフレアの手に手を重ねる。
ぎゅっとシーツをつかんで、ヴァンに縋るように赤子のように身体を丸めているバルフレア。けれどそれは昔見た苦しむようなものではなく、穏やかに満たされて微笑んでいるようで。無防備過ぎるぐらい無防備な寝顔で。
こんな表情、他では見たことがない。
少し前までは想像すら出来なかった。

「大好きだよ、バルフレア」
「ん――」

まだ夢の中で。
甘い甘い声。

以前はヴァンより先に寝ることはなく、ヴァンより遅く起きることはなかった。それなのに、いつからバルフレアが寝入る瞬間の表情を見つめているようになったのだろうか。いつからバルフレアが目覚める瞬間を見つめていられるようになったのだろうか。

もう、空に帰って行っても不安にはならない。


某H様に「バサ○に嫉妬してないんだから!」と可愛く(失礼な)言われてしまったので、キュンとときめいてしまいました。そんな訳でご無沙汰のヴァンバルSS。
この二人、書く度に糖度が増してる気が……。

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