運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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チョコ -ハロディム-

ハロディムきたー!!!
あ、いや、普通に表現するならディムハロですかね?ホントこの二人は個人的にクリーンヒット。PS2版TOD2でこの二人の掛け合いにきゅんきゅんしています。早くPSP版でも会いたいです。あぁ、いいなぁ。振り回されてる感の強いディムロスが可愛いよ。久しぶりのノーマルCPだよ(笑)。
口調は軽いけど理解しちゃってるハロルドが愛しいです。そんな訳で急遽ほのぼのモードに切り替わりました。時期が微妙だけどチョコネタでTOD2のハロルド×ディムロス。ついてこれる人、いますかー?



「退屈なのよ」
「……私は今忙しい」
「私だって暇じゃないわ。凡人じゃ無理で天才科学者の私じゃなきゃ出来ないってことが山ほどあるしね。でもね、私は今退屈なのよ」
「ソーディアンの研究はどうした」
「――わっかんないかなぁ。『暇=退屈』じゃないのよ。忙しいと退屈は両立するものなの。そんな訳でディムロス、付き合いなさいよ」
「私は忙しいと――」
「あぁ、はいはい。わかったわかった。わかったから付き合いなさい」

聞いてないのか聞いていて無視をしてるのか、ディムロスの抵抗などお構いなしにハロルドはさっさと引っ張っていく。言い出したら聞かないのは昔からで、現在中将の地位にいるディムロスに我儘を通すのも彼女ぐらいのものだ。
ディムロスは苦虫を潰したような顔をしたまま、それでも諦めたようにハロルドについていった。ここで下手に抵抗すればあとで百倍ぐらいにして悪戯をされる、というのは長年の付き合いで身を持って知ったことだ。

小柄な彼女に引きずられるようにして建物の外に出る。
夜だと思っていたが既に朝を迎えていたらしく、辺りは仄かに明るい。もっとも、外郭大地に覆われている地上では太陽をまともに拝むことなどできない。朝日が昇るところも空一面の青空も、地上から眺められなくなって久しい。

「はい」
「――なんだ、これは?」
「見てわかんない?」
「おまえから渡されるものは見た目で判断しないことにしている」
「直径6.7cm、厚みは0.7cm、主な構成物質はカカオと砂糖とヘーゼルナッツと乳化剤に香料とその他モロモロ」
「その他モロモロって――というか、所謂チョコか?」
「そうそう。わかってるじゃない」

ディムロスは手の中の、ピンクのビニールでラッピングされたチョコをぐるりと見回す。見た目は普通のチョコだ。もっともその見た目に騙されて今まで散々な目にあってきたのだが。

「――で?」
「あげるわ」
「何故?」
「理由が必要?」

ディムロスの問いにハロルドが問い返す。
理由が必ず必要な訳ではない。だがハロルドから何かを受け取るのにはある意味相当な覚悟が要る。しかも食べるものとなれば尚更だ。

「脳の活性化と疲労の回復にはブドウ糖の摂取が一番効率的且つ有効なのよ。本当は医療用ブドウ糖を盗んできて直接口の中に放り込んでやろうかと思ったんだけど――」
「――止めてくれ。おまえが言うと冗談に聞こえない」
「冗談じゃないもの。まぁ思ったんだけど、さすがにそれじゃぁ可哀相だからって簡単に口に出来るものに私がわざわざ加工してあげたんじゃない」

どういう言い方をしようともそれが、まともに休むことをせずに働き続けるディムロスを心配してのものだとわからないほどではない。ハロルドの言葉は捻くれてはいるが真っ直ぐだ。

本当ならハロルドも疲れているはずなのだ。自由勝手に研究を進めているようにも見えるが、ソーディアンの研究は急がれているし彼女以外に理解できるものもいない。ある意味彼女の研究に地上軍の命運がかかっていると言っても過言ではないのだ。誰にも任せられない研究をずっと続けていて、それでもハロルドはハロルドらしさを失わない。

「――有難く頂こう」
「そうそう。最初から素直にそうすればいいのよ」
「ところで……わざわざ外に出てきたのは何故だ?」

ラッピングを解いてチョコを口に放り込みながら聞いた。
チョコを渡すだけならば別にディムロスの執務室でも問題なかったはずなのだ。あの時はディムロス以外に誰もいなかったから誰かの迷惑になるようなこともない。休憩に連れ出そうとしてくれたのだと思えば自然だが、何となく微妙な引っ掛かりを覚えたのだ。

ディムロスの動きをじっと見ながら、ハロルドはにっと笑って見せた。
それはディムロスが良く見たことがある彼女らしい笑いだった。つまりは、周りの人間を使って人体実験をする時の、あの嫌な笑い。

「まさか、おまえ――」
「いやぁねぇ、疑り深くて。本当に大丈夫よ。別に実験用の怪しげなものは入れなかったわよ。ただねぇ……」
「ただ? ただ、何だ!」
「不思議なんだけど、室温でチョコを空気に触れさすと妙な煙が発生したのよねぇ。だから密封用のビニールで包んでたってわけ」
「ハロルド、おまえっ!」
「あら、外気温なら大丈夫よ。煙出てなかったでしょう?」
「そんなものを食わすな!」

蒼白になった顔にもまったく動じた様子はなく、ハロルドはいつもの笑顔で捕まえようとしたディムロスの腕を躱す。

「一応先に兄貴に食べさせたから。兄貴まだ生きてるし」
「…………」

その酷い言い草にがっくりと肩を落としてディムロスは諦めの溜息をついた。ハロルドに振り回されるのは昔からのことだ。心の中で、恐らく一人部屋で倒れているであろうカーレルに同情しながら、さっさと一人で中に戻って行くハロルドの背を見送った。


不思議と、先ほどまで溜まっていた疲れが引いたように感じられた。

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