運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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せめて届きますように -ディムスタ-

FF目当ての皆様方すみませんー。
そしてTOA目当ての方もすみませんー。

読んでくださる方がいらっしゃるから運営できてますのに、日頃のご恩も忘れて自己中心趣味モード全開で申し訳ない。開き直って今週はTOD週間にしてしまいます。ディムロス×スタンばっかりで(まぁディムスタかスタディムなのか微妙なCPですが)いきます。

しかも暗い話ばっかりでさらに申し訳ない。
TODを読んでくださる方は本当に心の広い神様です。もし少しでも気に入って下さいましたら名前もアドもなくてもいいです。長文でなくても結構です。ディムスタいいんじゃねぇ?と一言頂ければ泣いて喜びます。

同士様、いませんか?
この世の中にいますよね、このCPが至上だって方!

そんな訳で宜しければ続きを読むよりどうぞ。
EDネタバレです。



花を添えるなんて無意味だ。――彼には墓などない。
立ち止まっていることはできない。――彼はそんなこと望まない。
悲しみに沈んでばかりいられない。――彼の意思を無駄にしてしまう。

全て理解している。頭ではわかっている。けれど何百回と繰り返したけれども、正論では感情の扉をこじ開けることは出来ないようだった。繰り返される声とは別に、情けなく泣き叫ぶ声がずっと胸の中で響き渡っている。

あれから半年。痛みが癒えるには短く、悲しみだけに浸っているには長く。風化しない記憶と感情が、けれど最初の勢いを弱めてひっそりと、心の奥の方に重い鉛のように横たわっている。忘れることのできないほどの重みのくせに静かに横たわっているから、喚いたり叫んだり取り乱したりすることもできない。

「ディムロス……」

答える声はもちろんない。ただ彼の生前の髪のような、雲一つない真っ青な空が眼前に広がっているだけだ。
人であった時の姿を見たのは二度。研究所で強くなる為に対峙した時と、その後に記録フィルムに残っていた映像を見た時と。けれどスタンがいつも思い出すのはその姿ではなく、ソーディアンとして常に傍らにいた時の剣としての姿。中央に大きなコアクリスタルを輝かせた、身幅の広い力強い姿。

共に戦うと誓いそして共に帰ってこようと願った彼は今はいない。ディムロスだけでなく他のソーディアンたちも、スタンたちをそして世界を守る為にその身を犠牲にした。スタンが、自分の手で、ディムロスを神の目へと突き刺してきたのだ。

今でもまだ生々しく残っている。
硬質のレンズにディムロスを突き立てた時の感触。以前はまったく歯が立たなかった表面はスタンが思っていたよりも簡単に割れてディムロスの刀身を飲み込んだ。表面を砕けば中は重く弾力のある感触で、それは攻撃を跳ね返すというよりは飲み込むという感じに近かった。

スタンからディムロスを奪うように。

「今でも俺、どうしてあの時おまえの言うことを聞いたんだろうって思う時がある。ああしなければダメだってわかってはいたけど、どうして素直におまえの言うこと聞いたんだろうなって」

助かる為に、今まで自分たちがやってきたことの為に、ソーディアンの願いの為に、そうしなければいけないとわかっていた。けれどどんな時も感情が理屈を押しのけてしまうようなスタンだったのに、あの時だけは心が死んだように静かだった。静かにただ。ディムロスの声に従うことを選んでいた。

――おまえの判断は正しかったのだ
「うん、わかってる」
――悔いることはない。あれが我々の使命だったのだ
「うん、わかってる」
――おまえにはまだまだ成すべきことがあるはずだ
「うん。おまえに託された世界だからな」

心の中のディムロスに淀みなく答える。わかっている、ディムロスならそう言うだろうということは。わかっているのに時々たまらなく苦しい。最後の別れの時もあれほど静かだった心が、静かなままに痛みを増してくる。

それでも思い出すのは旅の中の他愛もない日常。
生で食べれない肉を炎で焼いてくれとディムロスに言って怒られたこと。何度もお願いしていたら一度だけだといいつつ焼いてくれたこと。調子に乗ってもっとと言ったら残りの肉を丸焦げにされたこと。寒い地域にいる時は何も言わず身体を温めてくれていたこと。ナマクラと言われて怒ったり、アトワイトには頭が上がらなかったり。キツイ口調だったけれどいつも的確なアドバイスをくれていたこと。傷を負った時は口では油断のし過ぎだと言いつつ誰よりも心配してくれていたこと。

どれもどれも他愛なくて。
でもどれも掛け替えのない時間で。

もう戻らないとわかっているけれど、思い出の中に沈ませてしまうにはまだ心が悲鳴を上げている。乗り越えていくにはまだ傷口が大き過ぎる。立ち止まっている場合ではないとわかっているけれど、永遠にこのまま立ち止まっていることはないから。だから後少しだけ時間が欲しかった。
忘却が哀しみを押し流して、素晴らしい思い出を鮮やかに思い出せるようになるまで今少しだけ。

「大丈夫だって、ディムロス。だってここはおまえがくれた世界だから」

この世界にいればいつでもディムロスと共にいられる。
ディムロスから託された世界と未来の中で生きていくこと、それこそがスタンの使命であり望み。そして消えることのない大切なディムロスとの絆。

見上げた青空が揺ら揺らと滲む。そのまま瞬きをするがすぐにまた視界は滲んできて、だからスタンはそのままじっと空を見上げながら笑った。後から後から込み上げてくるものを拭うことも振り払うこともせず流れるままに任せて、ディムロスを思い出させる青空を眺めながら精一杯笑った。

せめてこの笑顔が届きますようにと願いながら。


1/17の「少しだけ違う日々」の時のスタン君です。闊達な彼が好きなんですが、どうしてもディムスタ眼鏡で見ると悲恋で暗めの話になってしまいます。
自分の手で大切な人を壊す(突き刺した時点では壊れてないけど)というのはとても残酷なことで、すぐには立ち直れないんじゃないかなぁと思います。

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