運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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今日もTODだったり……

テイルズオブデスティニーはラストダンジョン後半。疲れてて中断してしまいましたが後一歩でクリアが見えました。TOW発売前にクリアが完了しそうでちょっと一安心。ということで、今日はフライング気味にTODのSSをUPしちゃいます。

サイトとまったく関係ないSSですみません。
本当はバシュバルヴァンの続きを書いてたんだけどちょっと微妙だったので書き直します。前日のガブファムは「ええ?!」ってコメントいただいたんですが、安心してください。あくまでガブファム風味であってガブバル系にはいったりしません、絶対に。明日には続きUPできると思いますー。


そして今日のSSはデスティニーでディムスタ……ってCPはあるのかなぁ(汗)。ディムロス×スタンです。まぁCPというかコンビです。時間的にはリトラー登場後。

ネタバレOKな方は続きを読むよりどうぞ。


知っているのは名前と声と口調だけ。

実際に会ったこともなければ写真や肖像画を見たことも、もちろん触れたりしたこともない。声は聞こえるとはいっても直接頭に響く感じで、低いけれど低過ぎない心地良い張りを有したバリトンだが、本人の声もそうだったかは確かめる術はない。
自分と出会う前に何をしていたのか、何を好んでいたのか、何を考えていたのか、そしてどのように行動してどのような人生を歩んだのか、何も知らない。勇猛な戦いぶりで雄々しい異名を持っていたようだが、それも実際に戦っている姿を見たものではない。

本人に聞けばきっと普通に応えてくれるだろう。別に隠すようなことでもないだろうし、少々口は悪いが気取ったところのない相手だ。だがそれでも、普段はどんな些細なことやつまらないことでも口に出来るのに、そんな単純な一言が何故かずっと胸の中に張り付いたまま外に出すことが出来なかった。

元地上軍第一師団師団長ディムロス・ティンバー中将。
スタンが運命に導かれて出会ったソーディアン。


『何を考えている?』

声はぶっきら棒に短い問い掛けを発した。だがその声に感じるのは反発や煩わしさではもちろんなく、隠された不器用な優しさだ。普段なら休息も戦士としての勤めだから早く休めと口煩く言うのに、スタンの気配を察して半時ほど黙ったまま付き合ってくれていた。

何もなければきっとスタンが口を開くまで黙ったままだっただろうが、夜風の寒さに身震いしたのを気にしたのかそう問い掛けてきてくれたのだ。昼間は聞きたくなくても注意や指導を浴びせかけてくるのに、戦いの場から離れると途端に無口になる。だがそれが無関心や面倒という感覚からではなく、スタンを気遣ってのものだと気づけないほど短い付き合いではなかった。

「――何を考えてるのか考えてた」
『? 意味がわからんぞ』
「うん。俺も良くわかってない」

ディムロスはどんな人物だったんだ?
聞きたいことはきっと単純で簡潔。けれど言葉にするには複雑で難解。ディムロスの何を知りたくてその問い掛けを発するのか、心は一つの形を見せているのにどうしても掴むことができない。

『……明日も早い。眠れなくても横になることだ』
「うん、わかってる」

わかってるけど身体が動かない。
何かを伝えたいと思い、けれど何をどう伝えていいのかわからない。だからただじっと、冷たい風の感触を肌で感じながら降り注ぐ月の光を瞳に映すことしか出来なかった。

「ディムロスは、何のために戦ってたんだ?」

逡巡した結果、口をついて出たのは意図とは離れた曖昧な言葉だった。だがそれに返ってきた言葉は明確で揺るぎないものだった。

『敵を打ち倒すためだ』
「……誰かを守るため、とかじゃなくて?」
『無論それもある。我にも大切な仲間が多くいた。彼らを守りたいと思ったからこそ全てをかけて戦ったのだ。だが一番の理由は倒すためだ』
「倒すため……」
『そうだ。我らの世界を壊そうとし我の仲間を害し我の前に立ちふさがる者を倒す。我に刃を向けるものを力をもって排除する。それが我の役目であり存在意義だ』

ディムロスの力そのままに炎のような意思だった。「突撃兵」や「核弾頭」などと異名をとっていたことが納得できる。もちろんそこにあるのはただ闇雲に力を誇示する姿ではない。守る為に敵を打ち倒す姿だ。激しい炎の力と意思で敵に身をさらし打ち倒すことが自分にとっての守るための最善の手段とし、そしてそれを貫いた者の姿。

「迷ったことはなかったのか?」
『ない』
「恐いと思ったことは」
『ない』
「強いんだな、ディムロスは」

戦いの先頭に立つディムロスの姿は容易に想像できる。見たことはないけれど、きっと真っ直ぐと背を伸ばして多くの兵を率いて勇猛に戦っていたのだろう。

『そんなことはない』

だがスタンの言葉をディムロスは静かに否定した。

『確かに我は誰よりも強かった』
「自分で言うなよ」
『事実だ。剣を持って戦えば他のソーディアンでも司令でも負けることはなかっただろう。だがそれだけが強いというものではない』
「ディムロス……」
『おまえは強い、スタン』
「?!」

改まった口調で力強くディムロスの声が響いた。

『おまえは自分が強くないことを知り、悩んでいることを認め、答えの出せない問題にも逃げずに向き合っている。それは誰もが容易に出来ることではない』
「ディムロス――」
『おまえの心は強い。我が考えていたよりもずっと』
「……ありがとう。俺、もっと頑張るよ」
『――当然だ。おまえの腕前はまだまだだ。我の半分程度の腕にさえ達していない。もっと鍛錬を重ねる必要がある』
「わ、わかってるよ」

褒めたら貶す、そのいつも通りの流れに心がふっと軽くなる。それは決して油断とか甘い考えとかの類ではなくて、緊張しすぎる心を解して、空回りし過ぎる気持ちを導いて、優しさをしっかりと含んだ厳しさを与えてくれる。
誰よりも厳しく激しい。けれど誰よりも優しくて力強い。常に人の前に立ち背中をさらし続ける気高い姿が目に浮かぶようだった。

『戻るか』
「――ああ」

俺はまだおまえの背中を追いかけるしかできていないかもしれないけれど、いつかおまえの隣で戦うに相応しい力を身につける。だからそれまで、俺の傍らにいて欲しい。言葉には出さないけどおまえにも届いているであろうこの思いが、俺にとって強くなることの意味であり願いであり誓い。

おまえに、近づく為に――

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