運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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残滓 -ヴァンバルとシド-

買出しを終えて宿に戻ると、部屋の中はテーブルだけでなくベッドの上にまで一面に紙が広げられていた。大きくて薄い紙に書き込まれたたくさんの線と、余白に何度も書き重ねられた計算式。

「うわー、何これ? バルフレア」
「ドアはそっと閉めろ。図面は踏むな。ベッドにも立ち入り禁止」
「……それって、俺はどこにいたらいいんだよ」
「部屋の隅で三角座りでもしてろ。それが嫌ならバッシュの部屋にでもいってろ」
「ひでー扱い」

少しも顔をこちらに向けないバルフレアに悪態をつくも、出て行くつもりなどない。大部屋が多かった最近、バルフレアと二人きりの部屋だなんて久しぶりだ。バルフレアが真剣な表情で向かい合っている図面――シュトラールの設計図だ――にも些か興味がある。
床に散らばった紙を避けながら近づいていく。部屋中に無造作に散らかしているように見えるが、重要な図面はちゃんと机の上にまとめられていて、床に散らばっているのは走り書きの図面と計算書だけだ。

「こっち来るなら、そこの鞄の中から焦げ茶の革のケースを持って来い」
「んー。すごい量だね」
「新型のエンジンを乗せるからな。ノノだけじゃぁやることが多過ぎる」
「バルフレアってこんなこともわかるんだ」
「おまえ馬鹿か? 自分の乗ってる飛空艇も整備できないような奴に空賊がやってられるか」
「そっか。――はい、これ」

手渡せば革のケースを開けるとペンを持つのとは逆の手だけで、中から眼鏡を出して少しずらし気味にかける。視線は図面から1ミリたりとも動かすことはなく、そのことに少しだけヴァンは溜息をついた。

「バルフレアって目、悪かったけ?」
「少し乱視。細かい図面を見る時は、な」
「年のせい?」
「煩い。昔からだ」

そう言えばシドも眼鏡をかけていた――とヴァンはドラクロアで見た姿を思い出したが、さすがに口には出さなかった。作業をノノに任せっきりにしてないのは何かをしていた方が堂々巡りの思考に囚われないからだ、ということぐらいは察しがつく。

忙しく計算式を重ねていくバルフレアの手元に迷いは読み取れない。けれどその素早さが何かを忘れようとしているように見えて説明し難い不安に囚われる。
もちろん全てヴァンの想像に過ぎないのだけれど、レンズ越しに見えるヘーゼルグリーンはいつも以上に濃い輝きを宿しているように感じられた。

「似合ってるよ」
「……あん?」

絞り出すように呟くと、聞こえなかったのか声の調子に不自然さを感じたのか、顔は動かさず眼鏡の上から瞳だけをヴァンの方へと向けた。それが既に日が傾きかけている今日の、初めてヴァンに対して向けた視線だったことに恐らくバルフレア自身は気づいていなかっただろうけれど。

「眼鏡姿もなかなかいいじゃん」
「――鬱陶しいだけだろうが」

素っ気無く応える声なのにどうして少しだけ表情が揺れるの?
それは鞄の底にもう一つあった黒い眼鏡ケースに関係しているの?

問いただすことはしないけど、いつか話して欲しい。


某様にSSをーとのお言葉も頂いたし、身の程知らずにも眼鏡萌えバルをSSにしてみた。もろ自分の趣味に走った話。今私の中はシドファムとシドバル(笑)ブームなので何を書いてもこんな雰囲気になりそうで怖い。
私はシドが好きだと無闇やたらに主張してみる。ちなみに黒い革ケースの中身はシドの眼鏡設定。上記内ではわからないけど。

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