運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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乱される心・後 -FF3-

昨日のSSの後半です。未読の方は一つ前の記事を先にお読みくださいませ。


ちらりと視線をやってレフィアとアルクゥが離れたのを確認する。
じりっと足を這わせて踏み込む大地を確認する。

行動は一瞬だ。
イングズが仕掛けてきた瞬間に初動をかわして懐に潜り込み一撃を喰らわす、それだけだ。その衝撃だけで意識は戻り、この微妙に居心地の悪い空気から抜け出すことができるのだ。

僅かに空気が揺れる。イングズの左手首がやや下を向いたのを確認してルーネスは真横に飛びのいた。小さく手首が動くのはイングズが魔法を唱える時の癖だ。散々間近で見てきたのだから見間違えるはずなどない。
飛びのき顔を上げる前に元いた場所で大気の爆発が起こり熱風がルーネスの頬を叩く。間近で衝撃を受けたはずなのに弱過ぎる熱にそれがファイアであることを認めると、剣に手をかけながら真っ直ぐと走った。

今のは攻撃ではない。ただの目くらましだ。ファイアで一瞬の隙を作りだしてその間に攻撃を仕掛ける。教科書通りの見本のような動きに、ルーネスは場に不似合いな笑みを浮かべる。混乱していても真面目な性格は変わらないらしい。

爆煙に突っ込むと正面から銀色の閃光が見えた。
出所のわからない攻撃は対処するのが難しいが、最初から正面から振り下ろされてくるのがわかっていればそれほど困難なものではない。剣を振るう時の癖も軌道も、ルーネスには目を瞑っていても描き出すことができる代物だ。
左手で右にさした剣を、右手で左にさした剣を、一気に抜き放つ。
初速を十分に剣に乗せ振り抜く。まずは左手の剣で、振り下ろされてくる剣の攻撃を自分の体から逸らせ、バランスを崩したところで間髪おかず右手の剣でイングズの剣を弾き上げる。ギリッと刃と刃が擦れる音を響かせ、だがそれ以上の抵抗はなく、イングズの剣は手から離れて綺麗な放物線を描きながら後方へと弾き飛ばされてそのまま地面に突き刺さる。

後は自分の攻撃を叩き込むだけ。それだけだ。

理屈で納得して感情でもわかっていたはずなのに、剣を弾かれたイングズがそれでも自分に向かってくることに、一瞬躊躇いが生まれてしまった。
武器もなくそれでも、己の危険も何も感じていない表情でルーネスの方に向けて攻撃を仕掛けてくる。無表情な灰がかった翠の瞳の中にルーネスのグレーの髪が映りこみ、いつも向けられる温かな色合いなど何一つないことに今更ながら愕然とし、剣を振るう手が動かなかった。

―――バシッ

背中に強烈な熱と痺れを感じ、次の瞬間に身体中から力が抜けて視界がぐらりと傾く。

「―――ったく、容赦ない、な………」

使える最大威力の魔法であるサンダガを放ってくる辺り、戦闘中での戦いのカンは操られている時でも変わらないらしい。大技の出しどころは心得ているという訳だ。先ほどの剣戟もこの魔法のための囮だったのだろう。

両手から剣が滑り落ちる。衝撃で視界が崩れ平衡感覚を失った身体がふらつくが、必死に足に力を入れて一歩を踏み出し、倒れこむようにして両手でイングズの身体を抱き締めた。抱きしめた身体から再び魔法の力が増幅していくのを感じ、止めを刺すまで気を抜くことのないイングズの行動が彼らしくて笑いが込み上げてきた。

「ホント、らしいな。でも―――」
「!………」

握り締めた拳をイングズの鳩尾に思い切り叩き込む。一瞬イングズの瞳が大きく開いたがすぐに力なく閉じられ、ルーネスの身体に寄りかかるように倒れこんできた。同時に周囲に集まっていた魔力の気配も四散していく。

「生憎とマゾじゃないから、痛いのは一度で十分」


可愛いなぁ、ルーネス。
色々言いつつやっぱり躊躇っちゃうルーネスだけど、抵抗(?)されたことにちょっと苛立ってたらいいと思います。自分で言ってますがうちのルーネスはMではなくSですので(笑)。この後イングズは散々ルーネスに嫌味言われると思います。

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