運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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さぁ帰りましょう4

一応これで終わり。
書けば書くほどに番長がただの人でなしになりました。
だがまぁそれが目的でもあったのでよしとする。
後半は明らかにP4U番長を引きずってますが…あははは。

とにかく番長で足立くんをボコりたかった。
本当にそれだけの話。
その反動がサイトの「エンドロール~」なんですけどね。
ちなみにあの話は「禍津稲羽市から~」と対になってたりします。
勝ち負けとか態度とか伝え方とか。
でも根っこには同じものを抱えさせてるつもりです。
…どうでもいい話でしたね。

そんな訳でどんな話&どんな番長でもOKな方だけどうぞ。


 
「足立さんって殴り合いのケンカしたことなさそうですね」
 静かな口調で尋ねられたのは、鳩尾を蹴り飛ばされた後にさらに頬を一発殴られて、そのあとに無理やり立たされて今度は拳で二発鳩尾を殴られ吹き飛ばされ、しかもとどめに回し蹴りを食らった後だ。
 都会にいた時に時間つぶしでふらっと入ったゲーセンの対戦格闘ゲームでもこんなに鮮やかな連続攻撃はしてなかったんじゃないか。いったいどれだけ一方的にボコれば気が済むんだと、これはゲームじゃないんだぞと、そんな身勝手な愚痴を飛びかける意識の中で吐き捨てる。
「安心してください。俺、格闘ゲームはそれほど得意じゃないですから」
 こちらの考えを読んだようににっこりとほほ笑みかけてくる表情は見事に禍々しい。こんな表情は堂島さんやお仲間の前では絶対に見せたりしないだろうに、いっそ清々しくなるほどの凶悪な笑みだ。これを見たら菜々子ちゃんは固まってしまうだろうし、お仲間もドン引きすることだろう。
 ただし僕は今までも何度か似たような表情を見たことがある。
 上手くみんなを騙しているものだと思ったが、そこはおあいこだ。
 いい子の表情が仮面であることも、ヘタレな刑事が偽りのものであることも、他の誰を騙せてもお互いだけは騙せないと初対面の時から感じていた。胸糞悪いことだがそんなところは二人とも似すぎていたのだ。
 もし違うところがあったとしたら、彼はそれに疑問を抱かず、足立は周りを蔑みつつ自嘲もしながら続けていたということぐらいか。子供は空気を読まない上に図太いから嫌いだよと言ったら、彼はまるで慈しむような表情でけれど神経を逆なでするような雰囲気で、足立さんってある意味純粋なんですねと言われたものだ。今思い出しても最高にムカつく。
「そんなこと言って初心者カモにしてそうだよね、君」
「まさか。シングル台で延々CPU相手にするだけの臆病者ですよ」
「それってただ好き勝手ボコりたかっただけでしょ」
 肯定の言葉は返ってこなかったが否定の言葉も返ってこなかった。
 口に溜まった血を吐き出す。
 殴られた時に頬の内側を噛んでしまったせいで痛みが酷い。
 痛そうですねとわざとらしく言われ、長い指先が頬をそっと撫でてくる。もちろん、痛む傷がある方の頬を、だ。性質が悪い。
「……僕はね、鬱陶しい青春マンガみたいな状況は僕の趣味じゃないんだよ。現実でそんなことやるのはただのガキだし、ゲームでそんなことに没頭するのはただのバカだしね」
 殴り合いとか暴力とか馬鹿馬鹿しい限りだけれども、力が正義だって意味ならそれほど間違ってもいないとも思う。結局現実世界も直接拳や蹴りを食らわせることはないにしても、権力だ圧力だ常識だ組織だと名前を変えても、ようは力のあるやつが弱いやつを支配しているに過ぎない。
 いつだって世の中はクソみたいなルールの上に成り立っている。
 そしてそこから離れたこのテレビの中だって、結局はクソみたいな世界の一部なのだ。逃れられはしない。
「でもテレビの中ならやりたい放題するっていうんですか。本当に勝手ですね」
「現在の状況的にはどう考えても、僕よりも君の方がやりたい放題やってるように見えるけどね。……――君さ、もしかして一人で決着付けに来たのって、仲間いない方が好きかって僕のこと殴れるとか思ったからじゃないの」
「あぁ、やっぱり足立さんって元エリート刑事なんですね」
 否定しないのかよこのクソガキ。
 悪態を心の中でつくものの、舌打ちは口の中が痛みで痺れすぎていてできなかった。
 本当にこのガキは皆に見せる表情と自分に見せる豹所では全く違う。いや本質的には普段の行動もわりと好きに自分の意見を押し通しているのだが、そこに生じるはずの摩擦を柔らかな笑みと巧みな言葉で上手く和らげているのだ。
 基本的に嘘をついて騙す足立とは少し違って、嘘は言わないけれども言い方と雰囲気で相手の感情を誘導している。しかもそれを悪びれずにやっているのだから、どちらが本当に性質が悪いのか。臆病な俺なりの円滑な人間関係を築くための方法ですよ、という主張には笑うしかないだろう。
「君みたいなのが一番嫌いだよ」
「俺は足立さんみたいな人、嫌いじゃないですよ。面倒くさいなっては思いますけど」
 本当に可愛げがなくてクソムカつくガキだ。
 いい加減馬乗りになられている体勢も重いし、胸ぐらをつかまれているせいで呼吸もなかなかに苦しい。しかも嫌なことにもう片方の手は拳を作ったままの構えを解いておらず、何か理由をつけてあと数発ぐらいは殴ってやろうという嫌な気配がひしひし伝わってくるのだ。
「そういえば初めて会った日のこと、覚えていますか?」
「――――さぁ? 生憎と僕は君のことをそんなに気にしたことないんでね」
「足立さんが後戻りできなくなった日ですよ。山野アナの死体を見て、足立さんが割と脆いメンタルを晒して盛大に道端で食べたものどころか胃液までも何度もリバースしていて、それでも吐くものがなくて涙目になって一人耐えていた時です」
「!! 君、本っ当にいい性格してるねぇ」
 基本的に外面がいいくせにどうにも足立相手には性格が変わる。
 もっともそれは足立の方にしても同じで、いつか油断し過ぎて口汚く罵っているのを聞かれてしまった時から、ほとんど暗黙の了解的に二人の間に外面という言葉はなくなった。むしろどちらが先に失望するか勝負しているかのように、普段隠し通しているところをわざと見せつけてきたようなところもある。
 別に今だって足立は彼の態度に失望などしていない。ただムカつくだけだ。そういえば彼にムカつきを向けるようになってから、クソムカつく世界への普段の苛立ちは減ったような気がしないでもないが、もちろんそんなことは認めない。きっと認めていれば、こんな世界も溺れそうなほどの霧もなかったに違いない。
 だがそんなことは無意味だ。現実にはifなんて便利なものは存在しない。いつだってクソみたいな出来事の積み重ねだけが現実だ。
「あれがあったから俺、足立さんが犯人だってなかなか気づけなかった」
「あー、はいはいごめんね。君の期待通りの悪役でなくてさぁ」
「……。すみません嘘をつきました」
「はぁ?」
「本当のことを言うと、足立さんが犯人だって気づきたくなかった、が正しいです」
「――――なんだよ、それ」
「言葉通りですよ。俺そんな足立さんのことずっと気になってたんですから」
 その言葉が女性から発せられたものだったら随分と違ったのだろう。いや、男でも別にいい。これが目の前のこの鳴上悠という男の口から発せられたものでなければ、身にまとっている容赦のない気配や握ったままの拳さえなければ、砂浜の砂の一つ部分ぐらいは嬉しいと感じることもできたのかもしれない。
 だが残念ながら現状は最悪の形態をなしていて、ちゃんと回復を使えるペルソナを装備しながらにするから安心してくださいなどと、少しも安心できない言葉を告げられるだけだった。
「可愛さ余って憎さ百倍、って言葉知ってますよね」
「言っとくけど! 君の怒りの原因が僕だとしてもそれって言い掛かりの域だよ!」
「知ってますよ、そんなこと。だから一人で来たんじゃないですか」
 こんな八つ当たり、みんなに見られるの恥ずかしいじゃないですか。
 当然のようににっこりと笑ってそう言い放たれた。
「本当にクソガキだな!」
「光栄です」
 ちゃんと外まで引きずって帰りますから、俺の愛情のこもった拳、もう少し貰ってくださいね。
 そんな言葉を耳が拾った時には、すでに半分意識が遠ざかりかけていた。

 これだから本当にガキは嫌いなんだよ!


迷走しつつ一応終わり。
本当は最初に考えていた落ちを見失ったとか……。
まぁ思いだしたらそちらはまたいつか。
書いててわかりましたがやっぱり番長がボロボロの方が私は好きです。
次は番長がボコられる話書きたい。
ただし可愛げのないうちの番長はボコられれば蹴り返すぐらいはするだろうけど^^

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