運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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さぁ帰りましょう3

今回は足立視点で。
こっちの方が書きやすかった
たぶん次回で終わる予定。
書いてる途中に落ちを見失ったので確約できませんが…。


 
 世の中は本当にクソだと思う。
 正しいことが通るわけでもなければ努力が必ず報われるわけでもなく、能力があれば出世するわけでもなければ気に入らないことは避けようとしても向こうからこちらに辺りにやってくる。
 本当にクソだ。何もかも気に入らない。
 そんな中でも今目の前にいるガキが一番嫌いだ。
 せっかくおもしろそうだったイベントを潰してくれて、そのせいで大切なものを失いかけたくせにまだ前を見ていて、顔を上げて足立の方をまっすぐと見据えてくる。本当に気に入らない。悲しみに泣き崩れでもしたら可愛げがあるものを、くだらない世界のくだらない真実とやらを見つけようとするのだ。
 取り返しのつかない事態になって、ぼろぼろになってしまえばいいのに。崩れ落ちて二度と立ち上がれないほど打ちのめされてしまえばいいのに。こんなクソみたいな世界に、さっさと絶望して堕ちてしまえばいいのに。
「あのさ、君に何の得があるの?」
 腕の傷を押さえながらため息混じりに呟けば、別に何もありませんよと、表情の揺らがないまま答えてくる。足立の質問にこそ何の得があるのだと、なんの意味があるのだと言いたげだ。
「……君さ、やっぱりバカなの?」
「足立さん好みの子供、でないことは確かだと思います」
 肩で息をしながら頬の血を拭い立ち上がる。
 見た目では足立よりも傷の具合が深いように感じるが、実際のところはどうかわからない。ガキは、都市伝説のような火事場の馬鹿力という奴を、平気で発動するから面倒なのだ。
「へぇわかってるんだ」
「一応。変えるつもりはありませんけど」
「だろうね」
 そんなつもりが僅かでもあるならこんなところまで追いかけてくることなどしないだろうし、一歩も引く気のない眼差しで見つめてきたりもしないはずだ。
「だから足立さんを連れて帰ります」
「僕が嫌だっていっても?」
「関係ないです。嫌だと言ってもです」
「わがままだね」
「ええ。子供ですから」
 逃げようとしない姿に苛立ちながら無言で引き金を引いた。
 だが近距離で放った最後の銃弾は相手の太股を打ち抜いたが、怯んだ様子など一瞬も見せずにその足で地面を蹴りつけて跳躍してきた。ほぼ同時に柔らかな光が辺りを包んで、飛び散った血が地面を濡らすよりも傷がふさがっていった。
 本当に、かわいげがない行動だ。どこかのテレビヒーローにでもなったつもりか。怪我を省みずに攻撃を仕掛けてくるとか、そんな行動はくだらないアニメの中だけにしておいて欲しいものだ。傷は治るといっても痛みは十分にあるだろうに。顔は痛みに歪んでいるのに音声を漏らさぬようにと噛みしめている唇が、妙に鮮やかに網膜に焼付く。
 倒れればいい。そのまま僕の手に掛かって死んでしまえばいいのに。
 くだらないものに成り下がる前に、死んで霧に飲み込まれてしまえばいいのに。
「――無駄、ですよ」
「!!」
 踏み込んできた勢いのまま刀が一閃される。
 とっさに尻餅をつくようにかわした。が、頭上を通り過ぎていく刀の軌道は明らかに足立に当たらない部分を通過していっていた。見せつける為だけのような大ぶりの攻撃。
 フェイントだ、と気づいたがすでに遅い。倒れ込んだ体に追撃をかけられる。だがそれは刀ではなく革靴で、体を半回転させながら腹が立つほど長い足で強かに蹴りつけてきた。しかもご丁寧に鳩尾の部分をしっかりと狙って、だ。お仲間と河原で訓練ごっこをしているのは見たことがあったが、一瞬意識が飛びかけるほどの強烈な一撃だ。
 胃酸が逆流してくる苦みは辛うじて堪えたが、一呼吸つく前に今度はそのまま馬乗りになられて立て続けに拳を鳩尾に食らった。
「――っ、……が、……はぁ、っ」
 口の中に苦味が広がる。
 胸ぐらをつかみあげられ、鼻と鼻が当たりそうな至近距離で淡いグレーの瞳が静かに足立の姿を映し出す。逸らす気のない真っ直ぐな視線が、腹立たしい。
「足立さんに俺は殺せません」
「生意……気な、んだ、よっ。……君の方が強い……って、言いたい、わけ?」
「いいえ。足立さんは強いですよ。今も先に回復を掛けてなかったら危なかったです。本気で死ぬかと思いましたし、意識飛ぶかって思うほど痛かったですよ。拳銃って卑怯ですよね。足立さんらしいですけど」
 でも足立さんに俺は殺せません。
 淡々とそう告げた。気負いも強がりも何もなくて、月曜の次は火曜日だと、そんな当たり前のことを答えるかのような口調だ。
 あまり強く掴んでくる首元が息苦しい。だがシャツの薄い布越しに伝わってくる汗と血に汚れた手の温もりは、鬱陶しいとは思わなかった。それどころか抵抗するのがばかばかしいような、眠りに落ちる直前のような温かさに感じてしまう。穏やか過ぎて違和感を覚えるほどだ。
 相手に隙がないわけではないのに、反撃の為の抵抗をする気が全く起きない自分が腹立たしくて、このスーツ高かったのに汚れちゃったなと、そんな何も関係ないことで頭の中を埋めた。


足立くんをボコりたいだけのSSが妙に終わらない不思議。
ぐだぐだいってないで俺と来いって言っちゃう番長の足主が好きです。
ええ、足主です。
大事なことなので何度でも言いますが間違いなく足主です。

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