運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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豆まきの正しい楽しみ方

節分を楽しむパーティーメンバー。
そもそも節分があるのかは聞いてはいけない。

ラムアス+ソフィ、かな?
思いついただけのくだらないネタなので寛大な気持ちでどうぞ。


 
「……。まったく、朝から何をやっている」
「あぁ、ラムダ。おはよう」
 慌ただしく閉じた扉に背を預けると、相変わらずの不機嫌な響きを帯びた声が聞こえてきた。
 初めはそんなに怒らなくてもいいのにと思っていた口調だが、最近はこの隠さない不機嫌な声を投げつけられないとどうも調子が出ない。慣れるととても素直な感情で心地よいのだ。
 鼻で笑うような気配と呆れた溜息さえ、近くに居ることの証のようにくすぐったく感じる。と、本人に告げれば憐れむような気配が伝わって来たものだが。
「別に――我は寝ていた訳ではない」
「そうなのか? 煩くして寝不足にしたら拙いなって思ったんだけど、だったら安心だな」
「寝不…………。その、斜め上を行く思考はどうにかならぬのか。――で?」
「あー、これは「豆撒き」ってやつだよ。どこかのお祭り……じゃなかった、風習、だったかな」
 ソフィが読んだ本に書いてあったらしい。
 昔何処か小さな村で行われていたもので、鬼と呼ばれる災いに豆をぶつけて邪気を追い払い健康や息災を願うもの、と聞いた。アスベルも詳しいことはわからない。そんな変わった風習は聞いたことはないし、食べ物を投げるのはどうかなとも思うのだが、やってみたいと目を輝かして言われてしまっては拒否など出来るはずもなかった。
 それにここ最近は領主の仕事にかかりっきりでソフィとあまり会話も出来なかったので、丁度よい機会だとも思ったのだ。
「それがどうして逃げ回る結果になる」
「俺が鬼役だから、かな」
 まさかソフィに鬼役をさせられる訳もなく、順当にアスベルが鬼役をやっていたのだが、これがどうしてなかなか痛い。豆は小さいが硬いし顔や頭に当たれば思わず反射的に逃げてしまう。
 ソフィなどは痛がるアスベルに当たらないように足元に投げてくれたりするのだが、問題は……。
「いたぞ!」
「あっ、ずっる?い! こんな所に隠れてたんだね?」
「覚悟して下さいよ」
「あぁ、本当だね。こんな所に逃げ込むなんてダメだね」
「わっ?! 見つかった!」
 真っ正面の窓からアスベルを見つけた四対の瞳に、思わずびくりと肩が震えた。
 ソフィは問題ない。彼女は優しい。問題はそれ以外の人物、だ。
 慌てて扉を開けて逃げ出したが、開け放たれた窓から豆が勢いよく投げつけられてくる。揃いも揃って全力投球だ。ヒューバートなど双銃よりも威力があるのではないかと思うほどだし、リチャードは怖いほどいい笑顔だし、パスカルは相変わらずの楽しそうな無茶っぷり出し、マリク教官に至っては首謀者であるからもちろん目が誰より本気だ。武器を投げる時よりも的確じゃないかと疑いたくなるほどピンポイントで急所を狙ってくる。
「……。我には趣旨が違う気がするが?」
「あ、やっぱりか? 俺もおかしいなとは思ってるんだけど、な」
 何処で聞きつけたのか勢ぞろいして、豆を持ってアスベルを追いまわす事を楽しんでいる。教官などは誰がアスベルを倒すか腕を競う競技だなどと、至極真面目な声で話していた。
 しかもそれを自分で率先して行動に移すし、ヒューバートやリチャードも事実ではないとをわかっているはずなのに楽しんで騒動に乗っているしで、屋敷の中は今堅い豆が乱れ飛ぶ戦場と化していた。
 皆が楽しそうなのはアスベルも嬉しい。滅多に顔を見ることができないヒューバートが苦労して都合を付けて戻ってきてくれたのは知っているし、最近疲れ気味だったリチャードの笑っている顔は随分と久しぶりだし、変わらないパスカルの明るさには励まされるし、人の悪い教官も……まぁその辺を多少は汲んでの言動だろうと思っている。
 それに何よりソフィが自分から何かをしたいと我がまま――といっても可愛らしいものだが――を伝えてくれたのは嬉しいし、今も困惑しながらも皆と一緒に騒ぐのを楽しんでいる姿を見れれば、よかったと素直に思えるのだ。
 ただちょっと、行き過ぎてきているような気はするのだが。
 これはちょっと本格的に避難した方が良さそうだと、とにかく屋敷から出ようと裏口の扉を開いた。が、
「もう逃がしませんよ」
「逃がさないよ」
「逃げられないな」
「残念だったね?」
 逃走経路などあっさり予想されていたのか、外に逃げ出す前に回り込まれた。四人の表情がこれ以上はないというぐらい生き生きしているのは嬉しいが、なかなか怖い。こんな時の連携はどうして完璧なのだろうと泣きたくなってしまった。
 慌てて引き返そうとしたが四人の手にはしっかりと豆が握られていて、背中を向けたアスベルに向って思いっきり振りかぶられた。思わず頭を抱えるようにして目を瞑った。だが、いつまでたっても痛みは来ず、恐る恐る目を開ければ、
「――ラ、ムダ?」
「まったく、くだらぬことを」
 いつかリトルクイーンの攻撃を防いでくれていた時のように、薄い光の膜がアスベルを守っていた。
 光はすっぽりと周りを囲んでいて、雨あられの様に投げつけられてくる堅い豆を全て弾き返している。正面からのものも横からのものも、床に弾かれてくるものも全てしっかり防いでくれていた。豆は弾かれて床に散らばっていく。
 嬉しいようなちょっといけないものを見てしまったような、微妙な光景だ。こんな力の使い方をしていいのかと本気で悩んでしまう。まぁ世界を滅ぼすことに使うよりは、ずっと平和的で安心できる状況だが。
「あ、――ありがと、な」
「ふん。愚かで面倒な男だ。ほれ、後ろに迎えが来てるぞ」
「え? 後ろ?」
「――アスベル、こっち」
 振り向く前に手を引かれた。手はとても優しくて、誰のものであるのかを意識する前にぎゅっと握り返すと、すみれ色の髪がふわりと揺れる。
 アスベルの手を取ったのとは逆の手には他の皆と同じように豆の入った器が握られていたが、その中身はあまり減っていなかった。そういえばソフィがアスベルに投げたのは一回だけで、後は屋敷の中に向って数回投げただけだったなと思い出す。
 ずるいーと叫ぶ声と共に何やらパスカルが術まで放ったが、そこは口は悪いが意外に優しいラムダが、こちらは貸しだぞと言いながら防いでくれた。自分が関係していることながら、なかなか便利なものだと変に感心したら、聞こえていたらしいラムダにお前は本当に愚かでのん気だなと溜息をつかれてしまった。
「大丈夫」
「ソフィ?」
「私が、守るから。アスベルが悪い鬼でも――」
 立ち止まって振り返り、見上げてくる瞳。
 真っ直ぐで変わらなくていつまでも透き通っている眼差し。
「アスベルのこと好きだから。だから追い出したりしないしちゃんと守るよ。鬼は外なんて言わない。もちろん、ラムダも一緒」
「…………」
「…………」
 拙くて、でも優しさに溢れた言葉。
 途中から姿が見えなかったのは、彼女なりに精いっぱい考えていたのだろう。本当はそんなに深刻になる行事ではなかったはずだが、決意のこもった瞳にアスベルは訂正することはせず、そうか、とだけ答えて少しだけ背の高くなった頭をゆっくりと撫でてやった。
 何よりもソフィの守る対象にラムダが入っていることが、純粋に嬉しい。
 ラムダからも複雑な流れが伝わってきて思わず笑った。
「よーし。じゃぁソフィ、一緒に反撃しようか」
「反、撃?」
「鬼は外だけじゃなくて、福は内って言いながら投げるのも重要なんだぞ」
「うん! 本にも書いてあった!」
 ぱっと表情が明るくなったと思うと、やっぱり投げたかったのか、ソフィは素早く手元の豆を掴んで追いかけてくる四人の方に視線を向けた。少しだけ拙いかなと思ったが、散々痛かったのでまぁいいかと制止するのは止める。
 魔物を一撃で倒す拳を持つ少女が豆を握ったまま力いっぱい振りかぶった。
 楽しそうなその姿までは見ていたが、その結果は素早く横を向いて見ないふりをする。
 背後でソフィの「福は内!」という掛け声と共に、少しも福のこもっていない悲鳴が聞こえた気がしたが、自業自得だというラムダの呟きに小さく頷くだけにとどめた。
 今日もラントは平和のようだ。


細かいことは気にせずにネタとして読んで下さい^^
ラムアスソフィの三人組が好きなんだよ!
ほのぼのして可愛いね!

ちなみにシェリアはご飯の用意してます。
もちろん後で散乱した豆を見られてみんなまとめて怒られます。

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