運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | TOP↑

≫ EDIT

君の笑顔、君との笑顔

公式がどうあれ私はアスソフィが好きです。
ソフィと共に居ればアスベルはアスベルらしく生きていけるような気がする。
自分をあまり評価しないアスベルは、
自分を肯定してくれるソフィと共に居るのが幸せだと主張したい。

まぁCP的にはヒュアスなんですけど!
あとヒュ→アスソフィ、とかも好きなんだけどね!

続きはアスソフィSSS。


 
 手を引かれて振り返れば、見上げてくる真っ直ぐな視線とぶつかった。
 藤色の髪がふわりと揺れて、髪の色に葡萄酒を少し零したような色合いの柔らかい大きな瞳がじっとアスベルを映し出す。その秘めた意志の強さとは裏腹にそこに浮かぶのはあくまでも花のように優しく温かなものだけで、誓いを交わしたからだとか仲間だからだとかそんなことが瑣末なことになるぐらい、ごく自然に共に居て守りたいのだと内の声が囁いてくるのだった。
 無言のままアスベルと視線を合わせて、瞬きをあまりしない瞳が焦点をずらさないまま首がことりと右に傾けられる。左右で二つにまとめられている長い髪がそれに合わせて右に流れ、思わずアスベルは掴まれている方と逆の手でソフィの髪に触れた。
「アスベル?」
「――大丈夫だよ、ソフィ」
「そう、よかった」
 どうしたのと口に出されなくても、何をと答えなくても、それだけで会話が成立する。
 アスベルは元々口で説明するのが得意な方ではないし、話題が豊富な訳でもないし、雰囲気で相手の感情を察するというのが苦手だという自覚もある。よく鈍いとか察しろとか言われるのだが、口で説明されても理解の難しい感情を、説明もなしに正確に理解しろというのはアスベルにとっては無理難題を突き付けられているようなものだ。
 だがソフィとだけは違う感覚だった。別にソフィは何かをわかってくれと訴えてくることもないし説明が上手な訳でもないが、彼女の口から聞こえる短い言葉は何故か的確にアスベルの心に届くのだ。そしてアスベルの拙い言葉も何故か彼女には伝わっているのがわかり、それだけで優しく満たされるような心地になる。
 彼女はアスベルを守るといつもそう言うが、悔しいがいつでも彼女に守られていると感じるのだ。魔物との戦いや味方になるということだけでなく、こうした何気ない会話の一つ一つがアスベルの自分でも自覚できない脆い部分を、そっと温かく包んでくれているようだった。
「最近、あまり笑わないから」
「そうか? でも……そうなのかも、な」
「アスベル寂しいの?」
「寂しくないよ。ソフィがいるからな」
 頭をそっと撫でればゆっくりと瞬きを一度して、クロソフィの花と同じ色の瞳が一回り大きく開かれる。
「私がいる、から?」
「そうだよ」
「私も……。私もアスベルがいるから寂しくないよ」
 背伸びをしたソフィの顔がぐっと近づく。
 人の容姿に対してあまりアスベルは興味がなく、綺麗だの可愛いだのと世間一般的な基準はそれとなく理解出来るものの、それで特別に想うという同期の感覚は良くわからない。だがもしそれが今目の前のこの少女に対して抱く、仄かでありながら消えることのない温かさを指しているのだとしたら、確かに特別で大切な感覚であることは切実なほどに実感できた。
 背伸びしたソフィの手が覗き込むようにしていたアスベルの後頭部をとらえ、今アスベルがソフィにそうしているようにそっと頭を撫でる。優しく、包み込むように、色々な思いのこもったけれど何も押し付けられていない温かさで、頭を撫でるソフィの手。
 一度どうして頭を撫でるのかと聞かれた時こうすれば泣いていたヒューバートも笑ったんだと、そう答えたことがあったなと思い出した。ただアスベルの行動をそのまま返しただけかもしれないが、もしかしたらソフィの目にはアスベルが泣いているように映ったのかもしれない。それはとても不本意で反論したい気持ちもあったが、もしソフィがそう感じるのであればそうなのかもしれないと、手の平の温かさを感じながら小さく苦笑を洩らした。
「ありがとうソフィ」
 彼女がいると色々なことに気づかされて、そして知らないうちに満たされていく。
 それはあの花畑に横たわっていた彼女を見つけた、あの瞬間からずっと続いているものだった。言葉にしなくても理解してもらえる、言葉にしなくても伝えられる。アスベルがアスベルのままで満たされて温かくなれる居場所。
 そんなものを求めるのは勝手かもしれないが、出来れば自分も彼女にとってそんな存在になりたいと思うのだ。
 温かい手が頭を離れてソフィが一歩後ろに下がった。
「アスベルが笑ってくれると、私も嬉しい」
 自分がいつの間にか口元をほころばせていたことに驚きながら、目の前で花が綻ぶように笑うソフィの顔をただじっと見つめていた。

| グレイセス | TOP↑

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。