運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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暑い…

猛暑日連続○○日。
と聞く度にげんなり溶けてる毎日です。

だからこれも暑さのせい。
ユーリなら日傘が似合そうだねと思った、だけ。


 
 ぱちり、と瞬きをする。
 次いで目を擦ってみて、もう一度ぱちぱちと瞬き。
 それでも変わらない目の前の姿にかける言葉が浮かばず、頭のてっぺんからつま先へそしてつま先から頭へと往復して、レイヴンをじっと見つめている紫紺色の双眸で視線を止めた。
「なんだよ、変な顔して」
「あー、おっさんとしては似合うと思うけど、それってどうなのよ」
「似合うってのは納得いかねぇけど、これならエステルに持たされたんだよ」
 右に三十度首を傾ければ、暑い中でもさらりとした髪が柔らかに肩を滑り落ち、胸の前でつるんと跳ねて流れた。黒髪と黒い衣服に覆われているユーリの姿は、晒されている胸元だけは陶器のように白くて、いつものように鮮やかなコントラストを浮きたたせている。
 ただしその胸元には今影が落とされていて、その影を作り出しているのはユーリが所在なげに指の先だけでつまんでいる日傘であった。しかも花がらが浮き出る模様の黒地に縁が白いレースが施されているものである。繊細なレースの影が白い手元に模様を描き出していた。
 エステルのものとしては色合いの控え目な、けれどどう見ても女性物の傘だ。それが長い黒髪を揺らすユーリが持っているので、どこぞのご婦人かと思うほどに似合っている。シルエットだけなら皆騙されるだろうし、正面から見ても傘の影で顔が隠れるせいで九割ぐらいは騙せるだろう。
「何で日笠なんか?」
「さぁな。どうせまた本の所為だろ。紫外線はお肌に有害です!って言ってたからな」
「お嬢ちゃんらしいわね。で、青年はいつまでそれを持ってるの?」
「こっちが聞きたいよ。これじゃぁ剣も持てねぇっての」
 不満そうに言いながら所在なげに傘を回す。
 言っては何だがその傘を回している姿が何だか妙に似合っていて、これで木陰にでも立ってれば言い寄ってくる男どもも大勢いることだろうと思った。
「んー、いいんじゃないのー。暫くおっさんが守ってあげるわよ」
「はぁ?」
「お手をどうぞ、青年」
 おどけて手を差し出せば、
「アンタ、そういうの好きなのかよ」
「たまにはいいでしょ」
 片眉を器用に上げながらの皮肉な視線が返ってきたが、たまには悪くねぇかもなとの含み笑いと共に、白く長い整った指が青年らしからぬゆったりとした動きで掌の上に乗せられた。

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