運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | TOP↑

≫ EDIT

アレユリ

アレユリといえば鬼畜!しか思いつかない。
いや、親バカよろしくユーリを大好きなアレクセイも萌えるけど、
自分で書くとなると鬼畜ドSな閣下しか出てきません。
そんな訳で発掘したアレユリの破片から再度SSを書き起こし。
ただし途中で続きも未定。
それでも宜しければどうぞ。


 
 ギギッと鉄格子の軋む音に、目線だけを僅かに動かす。
 石畳の上に足音が冷たく響き、見慣れた無機質な具足が視界の隅に映りこんだ。
「気分はどうかね」
「……今、最悪になった」
「ふむ。相変わらず口が悪いな、ローウェル君」
 手甲を付けたままの指に髪を無造作に掴み上げられ、上を向かされた視線の先で赤い瞳が胸糞が悪くなるほど楽しげに眇められた。嘲笑と揶揄、侮蔑と威圧と支配と陵辱することに慣れた、人を人としてみていない視線だ。
 唾を吐きたい衝動に駆られたが実行には移さなかった。礼儀を重んじて、の結果ではもちろんなく、呼吸をするだけでも激痛を訴えてくる胸が、行動を制限していたのだ。
「さて、今日は何がお好みかね」
「――離せよ」
「少々の躾では口の悪さまではなかなか手が回らないのが困りものだな」
「あんま近寄んなよ。趣味の悪さがうつるじゃねーか」
「……なるほど。手荒いのが好みか」
 無表情のままアレクセイの顔が少し遠ざかった。と思った次の瞬間、視界が暗くなり、続いて激しい痛みが頭と肩を襲う。重い衝撃と、肌を切り裂くような鋭い痛みと、じんじんと熱く痺れる頬と、そして呼吸困難。
 詰まった息を吐き出して、重い瞼を上げる。頬のすぐ下にある汚れた石畳に、あぁ今殴られたのだなと遅れて状況を理解した。
 硬い靴底が、上体を起こそうとした頭を踏みつけてくる。
 ぎりっと捻るように踏みつけられ、床に擦りつけられている頬に熱いぬめりを感じた。
「私としては歩み寄りを期待しているのだがね」
「誰、がっ――。ぐ、はぁっ!」
「こんなことをするのは心が痛むよ、ローウェルくん。もう少し素直になってみてはくれないかね」
「はっ……。大人しくテメェのチンポでも咥えろってか? 笑えねぇ冗談だぜ」
「本当に、口が悪い。――シュヴァーン」
 そう言うと後ろに控えていたオレンジ色の鎧をまとった人影を呼びつけた。
 よく知ってる顔の男。そして知らない表情の男。
 若葉色の澄んだ色合いの瞳は、けれどく澄んだ気配だけを浮かべていて、どのような感情も読み取れない眼差しでユーリを映していた。まるで人形のガラス玉の瞳のように、感情もなければ生気もない、ただ丸くてものを映すいだけの物体だ。
 無機質な鎧の足音を響かせてユーリの傍らまで歩み寄り、すっとしゃがみ込む。
 だがそれはユーリを助け起こすためでもなければ癒すためでもなく、何かしらの声をかけるためですらなかった。
 そんな無駄なことは一切行う素振りもなく、天井から繋がっているユーリを縛っている頑丈な鉄の鎖を引き上げ、ユーリの体を無理やりに起き上がらせる。
 重く擦れる金属音が耳に響く。装着者のことなど考えられてはいない剥き出しの金属が、手首を擦り肌を破り血を滲ませた。鎖で引っ張られ全体重を支える手首がぎりぎりと軋み、あらぬ向きを強制される腕に神経が悲鳴を上げそうになる。
 足が爪先だけ触れる位置で鎖は止められた。正面には丁度アレクセイの柘榴のように赤い瞳がユーリを見据えて笑っている。
「さて、今日はどのように君の期待に応えてあげれば良いかな」
 鎧越しの手が顎を掴みあげ、握りつぶそうとするかのように頬を掴む。視線を逸らそうにも顔は固定され、呻きを堪えよと引き結んだ口は指を差し入れられて強制的に開かされた。
 冷たい鉄が咥内を乱暴に弄る。愛撫などと呼ぶようなものではなく支配者が誰であるかを教え込ませるような動きにえづきそうになるが、それすら許されずに溢れた唾液が隙間からだらしなく漏れ滴った。
「助けを、呼んでみるかね?」
「…………」
 隣にいるシュヴァーンに助けを期待してみればどうだと、揶揄する声が耳朶を嬲る。
 あるいは彼がレイヴンであれば、ユーリは助けを求めたかもしれない。幾度無視されようとも、情けなく縋ることになっても、レイヴンであれば助けを求め続けていたかもしれなかった。
 だが痛いほどにわかっていた。
 ここに居るのはシュヴァーンであり、レイヴンではない。
 ユーリの知る男の欠片はなく、ただアレクセイに忠実な一人の隊長、それだけだった。どれだけ血反吐を吐きながら泣き叫ぼうとも、シュヴァーンの眉一つ動かすことなど出来ないのだ。
 シュヴァーンはただ、アレクセイにのみ忠誠を誓っているのだから。
「どうした? 何も言うことはないのかね」
「テメェらに言うことなんか……何もねぇよ」
「嫌われたものだな」
 くつくつと喉を鳴らして笑いながら、アレクセイは手を離した。
 不安定な体が傾きぎしりと、また鎖と手首が重く耳障りな音を響かせる。
「それでは、お楽しみを始めるとしようか。ローウェル君」

| ヴェスペリア | TOP↑

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。