運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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告白

ナイユリ。
何だかもう痒すぎるナイユリ。


 
 
 呼吸の音で掻き消されそうなほど微かな声に、ナイレンは振り返った。
「ユーリ?」
「な、なんでもねぇよ!」
 声を出したのは自分なのに、ユーリはそれがナイレンに聞こえたことが心底驚いたように慌てる。視線が右上へと逃げるように動き、上ずった声のまま踵を返そうとした。
 長い黒髪が乱れながらユーリの表情を隠す。
「待ってって、おい」
「離せって。何でもねぇから」
「何でもねぇってことはねぇだろ、ユーリ」
「隊長には――関係ねぇから!」
「んなこたぁ、ねぇだろ」
 細い手首を捕まえて、少々強引だと思いながらも振り向かせながら引き寄せた。
 ふてくされたように横を向いたままの顔は、けれど不機嫌と呼ぶには動揺が色濃く出ていて、照れていると表現してもそれほどおかしくないものだ。
「今、何て言った?」
「――何も言ってねぇよ」
 確かに、ユーリの声だった。
 普段は聞いたことのないような、戸惑いと躊躇いを含んだ恐る恐る発せられたものだったが、確かにユーリが発した言葉をナイレンは聞いたのだ。
 短く、けれど心臓を震わすような、声を。
「ユーリ」
「離せ、よ」
「ユーリ」
「…………何だよ」
「俺もだよ」
 引き寄せて、胸で受け止める。
 暴れて逃げようとした体を、両腕でぎゅっと抱きしめる。
「好きだ」
「! 俺はっ、別に――」
「嘘じゃねぇ。俺も好きだ」
「お、俺は、」
「俺も好きだ。俺も、な」
「うっせぇ、よ」
 暴れなくなった背をゆっくりと撫でて、額にそっと、初めての口付けをした。

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