運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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滑稽な鏡

イエシュヴァ好きなんだけど、イエ←レイもいいなと思う今日この頃
おっさんの心臓をイエガーは知ってるのに、
イエガーのことをおっさんは知らなかったってのがこうロマンがある。
……ロマン?

なんていうか切ない二人の関係が好きだ。
レイヴンは想ってもらいたがりな寂しがり屋。
イエガーは寂しくても自分が想っていればいいと思い込んでる人。
そんなイメージがあるけど、
たまにはレイヴンがたくさんの愛でイエガーを包んで欲しいなとも思う。

でもレイヴンは肝心なところで鈍感だから、見当違いの愛情を注ぎそうだ。

以下はまぁ、そんな二人?
色々中途半端でも良ければどうぞ。


 
 
 前から伸びてきた手が、イエガーの体を両腕ごと捉えた。
 別に振り払うことも避けることも容易だったが、相手が少し背伸びしながら肩を抱きしめようとしているのを見ると、憐れみに近い感情が湧いてきたのだ。
 敵意のない腕に力がこもり、ぼさぼさの頭が近づいてくる。
「ユーは何をしたいのですか?」
「それはこっちが聞きたい台詞よ。お前さん、何をするつもりだ?」
「ミーはシンプルですよ。ただのビジネス、です」
「二つのギルドに所属することが?」
「騎士団とダブルなユーに言われたくありませんね」
 手が離れ、翡翠色の瞳が見上げてくる。
 昔と変わらず少しだけ視線をずらしている様が、ここにいるのはシュヴァーンなのかレイヴンなのかを分からなくさせていた。
「仕事って、アレクセイの大将と」
「……イエース。いけませんか?」
「大将とは……手を切った方が、いい」
 短く吐き出した言葉は、きっと彼にとって最大限の行為だったのだろう。無意識の内に心臓の上で拳を握りしめ散るのが、まだ納得しきれていない、もしくは見捨てきれていないものを抱えていること物語っていた。
「イエガー、せめてお前は――」
「…………」
 言葉の続きを待たずに、嘲笑にしか見えない笑いを唇に張り付かせて前髪をかきあげる。
 せめてお前は、お前だけは。自分はもうまともな体ではないから。命を握られているから。アレクセイは目的のためなら手段を選ばないから。だからせめてお前だけは。そんな訴えが、言葉にしていなくても滑稽なほどに伝わってきた。
 正常に動いているのに、左胸の辺りが冷たく感じる。むろん、気のせいだと知っていたが。
「ユーが何を言いたいのかアイ・ドント・アンダースタンドね。邪魔をしないでください。大切なビジネスですから」
 あぁ、そんな願いなどもう無駄なのだと、知らない哀れな男。
 滑稽な偽物の心臓は、ここに二つ揃っているというのに。
「イエガー……」
 優雅に一礼だけをして、顔を見ずに踵を返した。

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