運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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もう、色々と

色々なものが滞ってますorz

で、煮詰まってる頭をリフレッシュするためにSSS。
ヒューアスだけど後半ぶつ切り感が酷い。
もうちょい書かないとなかなか掴みにくいなー。


 
 目を開ければ触れそうなほどすぐ近くに唇があって、心臓が止まるかと思った。
 もちろん目の前にあったのは唇だけではなく顔もあったし、顔の下には首と体もあり、その先には手足もあって、ようするに一人の人間が自分の横に寝ていただけなのだけれども。
 叫びそうになった声をぎりぎりで喉の奥ですり潰す。
 そして自分を落ち着けるために深呼吸を三回繰り返した。ただし目の前の人物を起こさないように、酷くゆっくりとした控え目な深呼吸だ。
 この状況は別に問題のない状況だ。今日は宿の部屋が開いていなくて、その上寒さも酷くて、一人ソファで寝るといった兄をさすがにそのままにすることはできず、一緒のベッドで眠ることにしただけだ。
 そして一人用のベッドでは、さすがに大の男二人が余裕で眠ることは難しく、身を寄せ合うようにするしかなかった、それだけのことなのだ。
 何もやましいことなど、ない。
「んんっ……」
「!」
 薄桃色の唇が微かに開いて、妙に艶めかしい色に染まった声をもらしながら身動ぎをする。短く赤い前髪が揺れ、長い睫毛も同じように揺れる。白い頬をシーツに擦りつけるように顔が動き、けれど起きる気配は見えなかった。
 唇がはくはくと、空気を味わうように動く。
 この国の乾燥した寒さのせいか、下唇が乾燥して剥けていた。
 ちゃんと手入れをしなければ荒れると注意していたが、やはりこの兄は頓着していなかったらしい。昔ヒューバートが唇の皮をむいているのを見咎めては、荒れないようにちゃんと手入れしろと言っていたというのに、どうも自分自身はその範疇に入れていないのだ。
 それも、昔のままだ。
 こうして何も気にせず眠るのも、昔のままだ。もっともあのころヒューバートがすんなり眠れなかったのは、悪戯ざかりだった兄に何か酷いことをされないかと警戒してのことなのだが。
 あの時と今と、果たしてどちらが普通なのか。
「何故、変わらないんです……」
 それを望んでいたはずだけど、自分が変わってしまった今はそのことが辛く感じる。変わらぬ瞳で見つめられることが、受け入れられていて嬉しいはずなのに、同時に後ろめたさに似た苦味が口の中に広がるのだ。
 震えそうになる手で、アスベルの荒れた唇をそっと撫でて、逃げるように寝返りを打って目を閉じた。

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