運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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撃沈

三日間完全に寝込んでました。
おかげで死ぬほど腰が痛いです。
マジで熱出すのいつ振りだろう…。

私死ぬかもと言って、この程度で死ぬかと家族に笑われました。
うん、風邪で雰囲気出し過ぎだよねー。

おかげで色々なものが滞りまくりですみません。
出来る限り早く対処させて頂きますのでしばらくお待ちくださいませ。
もう本当、最近の体力なさっぷりは危険域だよ。

続きにTOGで弟兄のSSSを。


 
 突然襟足に感じた柔らかな感触に驚いて振り返れば、目を逸らすということを知らない晴れた空色の瞳が、大きく開いたままヒューバートの顔を正面に映していた。
 兄は反応に驚いたように目をぱちくりとして、
「驚かすなよヒューバート」
 さもこちらが悪いかのような、当然とした口調で抗議の言葉を口にする。
 驚いたのは急に触られたヒューバートの方だし、どう考えても必要な行動ではないようだし、それに驚いたと言いつつもアスベルの両脚は地面にしっかりとついていて微動だにしていなかった。
 少しも逃げる気も身を引く気もない性格そのままに、真っ直ぐと立ってヒューバートとの距離を変えようとはしない。昔の、ままに。
 記憶の中と同じで、けれど今の自分と兄の立場からすれば不自然で、そして大人になった身としてもあまり平均的とは言えない反応に軽く苛立つ。
「その言葉をそっくり返しますよ」
「? ヒューバートも驚いたのか?」
「後ろから不意に首元を触るなど、普通の行動ではないと思わないのですか、ということですよ」
「子供のころも普通に触ってただろ」
「今はあのころとは違いますよ。兄さんも……僕も」
 語気を強くして言葉を矢継ぎ早に繰り出したが、アスベルの方は聞いているのかいないのか少しも表情を変えずに、再び手を伸ばしてきてヒューバートの髪に触れてきた。
「聞いてるんですか!」
「ああ、聞いてるって。でも正面からなら構わないだろ」
 見えてる場所から手を伸ばせば驚かないだろと、当たり前のような口調で告げられる。
 問題点はそこではなく、いい大人が髪を触るという行為そのものについてなのだが、全く伝わっていないらしい。
 いつでもそうだ。この兄はヒューバートが訴えたいこととはどこかずれたものの考え方をして、ずれた回答や気の回し方をしていた。そのことが昔からもどかしかったのだ。
「――では質問を変えましょう。どうして触るんですか」
「だって涼しそうでいいじゃないか」
「別に涼しくなんてないですよ」
「わかってるって。でも涼しげで綺麗だなってさ。昔から思ってたし」
「そんなこと――」
 自分の方が兄の髪を羨ましく思っていた。
 父と同じ、燃えるように赤い髪。自分も同じ色ならば、捨てられることもなかったのだろうかと。
「理由になりませんね」
「ならないか?」
「ええ!」
「そうかなぁ」
 俺なら理由になるんだけどなぁと頭をかきながら、次はまた反対側へ首をことりと傾ける。
 戦闘で先陣を切る時の力強さを全く感じさせない無防備な動作。
「でも昔はお前もそう言ってくれただろ?」
「僕がですか? 記憶違いではありませんか」
「ほら、いつだったかなぁ。ラントのお祭りでさ、フレデリックに氷菓子を食べさせてもらった時」
「……覚えてませんね」
 夏に開かれた祭りで多くの店が集まった広場で冷たい氷菓子を食べたことは記憶にある。
 だがヒューバートにとってその時の記憶は、赤いイチゴのシロップのかかった氷が、兄の明るい髪のように綺麗で食べるのがもったいないと、そんなことを感じたものだけだ。暫く眺めていたら、アスベルが横から先に一口食べた、という記憶もそのあとに続くのだが。
「冷たくて美味いって食ってただろ?」
「……それが、何か」
「そしたら『兄さんの目も冷たそうな色してる』って、舐め――」
「勝手な記憶ででたらめを言わないでください!」
 あの時アスベルは冷たくておいしそうだと、青いシロップのかかった氷菓子を選んだのだ。そしたら店の人間が手渡しながら、坊ちゃんの瞳の色と同じ色だねと笑ったのだ。
 それが妙に悔しくて。
 兄の瞳はもっと澄んで綺麗だったし、何よりも他人にそう言われるのは大切なものを横取りされたようで、堪らなく嫌だった。
 だから。
 だから自分は、氷などよりもずっと兄の近くなのだと。
 そんな子供っぽい主張をしたくて――
「でたらめじゃないって。確かにあの時、」
「そんな話はでたらめです! 断じて間違いです!」
「フレデリックだって――」
「記憶違いです! いいですか、絶対にそんなことはありませんから!!」
「……まぁ、お前がそういうのなら、そうか、も?」
 もともと自分の記憶力に関しては自分よりもヒューバートの方を高く評価しているのか、強く言い切ればアスベルの語尾は妙に自信をなくしたようになった。
 まったく、覚えていなくていいものばかり覚えている。
「おかしいなぁ。あの後自分も混ぜて欲しいって言ってきたシェリアにお前が『これは僕と兄さんが同じ色をしているからしていいんです』って、妙に強い口調で言ってたはずなんだけどなぁ」
「…………」
「あの時俺、自分の眼の色とお前の髪の色が同じだって思って、すごく嬉しかった記憶もあるんだけど……」
「……全部、記憶違いですよ」
「うーん、ヒューバートがそういうなら、そうなのかなぁ」
 いつもは苛々させられる兄の鈍感さもこんな時だけは有難く、そうですよと強く言い切って、逃げるように先を急いだ。


ヒューはずっとアスベルのことが好きです。
でも兄ちゃんもずーっと弟のことが好きです。
弟くんはいつも気持ちを気付いてもらえなくて鈍感天然兄にイラッってしてればいい。

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