運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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まぁ冬ですから

なんだか色々と文章が定まらないのでリハビリ中。
書きたいネタだけはたまるんだけどなー。
時間が欲しい。
ニートになりたいお年頃。

↓誰かが既に書いてそうなレイユリ


 
 喉を通る空気は熱く、肌は熱気を蓄えているように汗ばんでいるのに、体の奥が冷たい。
 もう慣れたはずの左胸の無機質な冷たさも、妙に鮮明に感じられる。
 閉じているはずの瞼の裏はくらいはずなのに絶えず何かがチカチカと瞬いているようで気持ちが悪い。
 頭の中は、もやがかかったみたいで思考がはっきりとしない。
「ぁ――」
 不快なものから逃れるように声を出そうとすれば、空気は喉を弱々しく通過しただけで、まともな音にならなかった。喉を押さえようとしたが、感覚はあるのに腕は思い通りに持ち上がらない。
 重い。熱い。そして痛い。自分の体が自分のものではないようだった。だがもどかしさと気だるさとで思考が塗り込められていくけれども、違和感のある感覚は確かに自分のものだ。
 奇妙な、けれど昔に体感したことのある感覚。
「おっさん? 目、覚めたのか?」
 現実感のない感覚の中で、凛とした声が耳朶を叩いた。
「……――リ?」
 ままならない体を、それでも視線だけは声の方へと向ける。
 そこに立っていたのは黒く長い髪をたらしながら、レイヴンを覗き込んでくるアメジスト色の瞳。普段の鋭い眼差しとは違い、少年少女に向ける見守るような色合いを多めに含んだ柔らかさを称えていて、じっと逸らされることなく向けられている。
 答えようと口を開きかけたが、心地良い声は「答えなくていい」と短く言って、視界から消えた。
 妙に世界が寂しくなる感覚にとらわれた。
 視界から消えたとはいえ、ユーリの気配はすぐ横の枕もとにあり、何かを用意しているような物音が聞こえている。手を伸ばせば、声を出せば、すぐに届く距離に存在しているというのに、堪らなく不安で孤独で泣きたくなるような気持ちがわき起こってくる。
 カランと澄んだ音が聞こえると、ユーリが視界に戻ってきた。
「ほれ、口開けろよ」
「ユー……」
「いいから、開けろって」
 手が頬に触れて、それはとても冷たくて、ユーリの手はいつもレイヴンのものよりも温かかったはずなのにと思った。
 支えるような指先が、冷たくて心地良い。
 促されるままに口を開けば、ガラスのつるりとした感触が唇に触れ、口の中に冷たい液体が少しだけ注ぎこまれる。
「青、年……」
「も少し飲むか?」
「ん」
 頷けば柔らかな苦笑と共に水差しが唇に添えられ、ゆっくりと流れてきた水が喉を満たした。
「……熱、い」
「当然だろ。風邪引いてんだから」
「風邪?」
 これもまた随分と久しぶりに聞いた言葉の響きだった。
「そ、風邪」
 呆れたような声は普段よく聞くユーリの声で、
「いきなり倒れるなよな、いい大人なんだから」
 けれど含まれているのは柔らかな響きだけで、あぁ心配してくれているのだなと嬉しく感じてしまった。
「……青年」
「何、笑ってんだよ。相変わらず気持ちの悪いおっさんだな」
「心配してくれてる?」
「そうだな。カロルやリタにうつされちゃー困るからな」
「青年、にならうつしてもいいの?」
「熱でおかしくなったか? って、いつものことか」
「ひどい、わー」
「おっさんがつまんねーことしか言わねえからだろ。でも、まあ、」
「?」
 指が頬なで、髪を後ろへと梳るように動いた。
 さらりと流れた自分の髪に、髪がほどかれているのだなと気づき、あまりユーリの前で髪をほどいた姿を見せたくなかったのになと、割とどうでもいいことが気になった。
 そんな心の動きを気付いているのかいないのか、ユーリは目の前で薄桃色の唇を妖艶に持ち上げると、そっと唇に重ねてきた。普段は温かく感じる唇が、心地良い冷たさに感じられる。
 狭間で、熱い呼気と冷たい呼気が混ざり合う。
「早く治せよ」
 うつされてなんかやらねえけどな、と続けた声は、少しだけ早口なような気がした。


テンプレ風邪ネタ。
おっさんと青年が別人だとか、そんなことを言ってはいけない。

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