運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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ナイユリ!

取り敢えず、少しは書かないと落ち着かないので。
映画でナイユリ親子。
CPではないと思うんだ、たぶん。

OKな方だけどうぞ。


 
 いつの間にか、自分のものではない私物が増えたな、と思った。
 珈琲をブラックで飲むはずなのに砂糖があるのはまだしも、ガムシロップまで常備されている。間食など滅多にしないのに、新味だか何だかわからないグミの袋が、未開封のまま三袋転がっている。アルコールの瓶に混じって、甘いマンゴージュースの瓶が置いてある。
 そして、
「ん――」
 三人掛けのソファに、身体を丸くして眠っている部下が一人。
 失礼を咎めるつもりなどない。用があればいつでも自分を訪ねてくるようにと、部下には等しく伝えてある。
 ただナイレンが部屋にいなくても勝手に上がり込んでいるような神経の太いのは、今現在夢の世界で心地良さそうにしているこの青年――ユーリぐらいのものだ。
 身長だけは立派な、肩幅は部下の中でも双子の次ぐらいには華奢そうな身体付き。細く長い手足を抱え込むようにして、寝るには小さいであろうソファの真ん中で横になっていた。
 長い髪が零れ落ちて顎のラインを隠すようにしていて、そうしていれば女性のようにも見える。顔も纏っている色も違うのに、何処となく失ってしまった大切なものを思い出させる、不思議な雰囲気を持っていた。
 だがそれも眠っている時だけだということは良く知っている。
 起きている時のユーリは良く言っても落ち着きのない悪ガキで、およそ騎士という枠組みの中には納まりきらない。そのくせ粗野かといえばそうではなく、大雑把な動きの中にも妙な色気というか艶やかさが含まれているのだ。
 それにこう見えて彼は面倒見がよくて、文句を絶やさない割には誰よりもランバートたちの世話を良くしてくれているし、街の子供たちには呆れるぐらい懐かれている。
 ソファの端に座れば、沈み込んだクッションに促されるように、ナイレンの方へとユーリは寝返りを打ってきた。横向きの姿勢で、顔の前で重ねるようにして揃えている両手が、妙に幼いポーズだ。強い意志を感じさせる瞳が閉じられているのも、そう感じる一因かもしれない。
 頬にかかる髪をそっと後ろへと梳かしてやれば、表情がくすぐったそうに緩む。
 おぼつかなさそうに指が、ナイレンの手を追い払おうと動くが、力の入っていない手はふらふらと動くだけで、またぱたりとソファの上に投げ出された。
 その手が、隊服のマントをぎゅっと掴む。
 長い指先が丸め込まれた手は、厚みがない分、小さく見えた。
 口を開けば生意気なのに、こうして無防備に晒される姿は幼子のようだ。物心ついた時から両親はいないと言っていたから、どこかで親を求める心境があるのかもしれない。
「――なんていったらユーリ、お前、仏頂面見せるんだろうなぁ」
 突拍子もない行動をするくせに、見せる感情はわかりやす過ぎる。
「うん――。あ、れ……隊長?」
「目、覚めたか?」
「……何でここにいんだ?」
「俺の部屋に俺がいたら悪いか」
「帰りは明日じゃなかったのかよ。早くても昼過ぎになるって言ってたじゃねーか」
 髪もぼさぼさのまま、もそりと身体を起こした。
「ああ、いいんだよ。残りは別の隊がやるってーから任せてきた」
「手柄を横取りされた、の間違いじゃねーの」
「はははっ。相変わらず口が悪いな、お前は。ま、そんなことはどうでもいいんだよ。住民が安全に生活できるんだったらな」
「隊長がいいってんなら、文句はねぇけど」
 不貞腐れたような口調に、頭をガシガシと撫でれば、案の定抗議の声が上がって振り払われた。だが構わずに撫でながら、後頭部を抱え込むようにして引き寄せれば、細い身体はそのままナイレンに預けられた。
 ただし「汗臭い」と不機嫌そうに言われてしまったが。
「早く帰ってきたかったんだよ。許してくれ」
「……別に」
 胸に押し当てられているユーリの唇が、不満さを隠さず小さくそう呟いたのが、とても心地良かった。


隊長の前では子供、なユーリが可愛いと思います。
レイユリとはまた違った甘やかしの組み合わせ。

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