運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

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ユリユリ2

同士様ありがとうございますー!
ちょい時間がなくてお返事は次にっ。すみません。

そんな訳でぶった切ってた続きだけでも投下しておきます。
バーサス準拠のユリユリ!
白ユリたんは鬼畜仕様がいいと思う。


 
 鏡を見ているように同じで、けれど自分と同じではない表情。
「俺なら、自分に攻撃かけるのに躊躇わねーよな。請負人ともあろうものが、そんなことで攻撃を止めたりする訳ねえし」
 ユーリの腕を掴んでいる指に力が入り、痛みに爪先まで痺れが走った。
 足が崩れ落ちそうになったが、逃れることは許さないとでも言うように、股の間に膝が割り入れられて身体を支えられる。向き合うように姿勢を固定され、覗き込むように顔が近づけられた。
「研究所では顔色一つ変えずに同じ顔を殺してたんだからな」
「気に入らねえ、ってか?」
「いいや。残念ながら俺も同じことをするだろうぜ」
 楽しそうに笑いながら、白い指がユーリの顎を掴んで顔を上げる。
 頬に細い髪がかかり、アメジストの瞳が挑戦的に光り、薄桃色の唇が引き上げられた。魅惑的、と表現していい表情だ。
 親指が弄ぶように唇の隙間をなぞっていく。
「言ってやろうか?」
「何が、だっ」
「違うって思ったんだろ? お前と俺が同じじゃないって、思ったんだろ?」
 疑問形の形をとりながらも確信を込めた言葉は、隠そうとした心情を抉り出すように突き刺されてくる。
 自分の顔を綺麗だと思ったことなどないのに、何故か目の前の顔から目が離せなかった。鏡でいつも見ていたはずの瞳が、特別な輝きをもって自分を貫いてくる感触にくらくらとする。残忍さを浮かべたアメジストの輝きが、痺れを伴って身体を支配してくるようだった。
「同じ『紛い物』なら殺せても、自分とは違う『俺』だから躊躇ったんだろ? 俺を殺すことが正しいのか疑問を感じた。だから切っ先が鈍った。――ったく、甘いよな」
 目の前にいる白い服を纏った『ユーリ』は、研究所で出会った偽物とは明らかに印象が違った。
 彼らは同じ造りの顔で、ユーリの真似をするように同じ表情を浮かべていた。ユーリが浮かべた表情を、半瞬遅れてなぞるように模って見せていたのだ。それは出来の悪い人形そのもので、表情があるのに意思が宿っていない、治まりの悪いものを感じずにはいられなかった。
 それなのに、目の前の姿は違う。造りは同じでも、ユーリとは違った表情を見せつけてくるのだ。人形とは違う、その表情。ユーリであって、ユーリでなく、そしてユーリの偽物でもない姿。
「聞いたんだろ? レプリカは複製品の偽物で世界に歪みをもたらすものだって。存在するものは全て処分するべきだってな」
「そ、れで、俺に何をしろって?」
「オリジナルの俺がどんなやつか見ておこうと思っただけなんだけど、な。思ったよりちと興味がわいてきたってやつだよ」
 そう言うと顎を持つ手に力がこもり、強引に唇を重ね合わされた。
 貪り食らう獣のような唇。噛み付くように合わせられ、閉じる間もなく舌が唇を割り裂いて侵入してくる。吸い上げるように唇を奪い、呼吸ごと支配するかのように荒々しく口内を嬲られる。
 逃がそうとした舌に舌が絡みつき、口の中に唾液が溢れる。びちゃりと卑猥に響く水音に指先や爪先に力が入り背筋が震えた。身体を押し返そうにも捕らえられた状態ではままならず、睨み返す眼差しにも力を込め切れない。
 楽しそうに眇められる、自分とは違う眼差し。
「っ!」
「――ぐ、はっ」
 遠慮のない唇に思い切り歯を突きたて、噛み切るように力を込める。口の中に血の味が広がったかと思うと、掴まれていた腕が開放されたが、体勢を整える前にもう一発鳩尾に拳を叩き込まれた。
 壁を背に受けた拳は勢いを逃がす余裕もなく、内臓を抉るような衝撃が、前からと背中から同時に襲ってくる。強張った身体は次の瞬間には支えをなくしてそのまま地面へと崩れこみ、同時に胃液が逆流してきて血の味を押し流すように苦味が広がった。
 唾液と交じり合った胃液が嘔吐感を刺激して、地面に赤の混じった胃液を吐き出す。
「本当、野生の狼だな。噛み付いてくるなんて」
 ユーリを殴った拳で右下唇を拭い、面白そうに舌で舐めて笑った。
「……躾、されてなくて悪かった、な。でも、お前の方こそ同じ顔に手ぇ出してくるなんて、随分と節操がないって言うか、悪趣味なんじゃねーのか?」
「自分自身に欲情する趣味はねーよ。でもご期待に添えなくて悪いが、どうやらお前は俺とは違うみたいだからな」
 一歩、近づいてくる姿に身を引こうとした。
 だが白い手が一瞬は焼くユーリを捕まえ、乱暴に髪を鷲掴みにされて上を向かされると、頭を壁へと叩きつけられる。抵抗しようとしたが、それよりも一瞬早く、白いブーツに足首を踏みつけて行動を封じられた。
 捻るように踏みつけられ、石畳に擦り付けられた踝が押し潰されるように痛んだが、声だけは辛うじて飲み込む。堪えた呻き声を楽しむように、くつくつと相手は喉を鳴らして顔を近づけてきた。
「お前は俺だけど、俺と違ってなかなか面白いと思うぜ。……なあ『ユーリ』お前もそう思うだろ?」
 近く向かい合えば、これほど同じ容貌はない。見た目は鏡を挟んで立つように同じで、声は完全に重なり合い、力もほぼ同じで、思考すら同じ経路を辿るように似ている。
 それなのに動き話す相手は自分とは同じではなかった。鏡とは違う存在感。決して同一のものにならない呼吸。鏡を見ている時に感じることのない、肌を指すようなピリピリとした空気と心臓を殴られているかのような息苦しさ。
「生憎、俺はお前に全面同意するほど節操なくはないんでね」
「ははっ、いいな。自分に負けたのにその言い草、か」
「…………」
「でもな、嫌いじゃないぜ。そういう『俺』も」
 わかるだろと言って、踏みつけていた足が退けられて、白い姿がユーリの前にしゃがみこんできた。
 同じ高さに合わせられた視線。容赦のない藤紫の瞳は、それでもどことなく子供の無邪気さを含んでいる。ユーリが持っていない成分を過分に含んでいるのだ。他人から見れば同じ顔なのかもしれなかったが、ユーリには目の前の姿が『自分』であるとは思えなかった。
 自分とよく似た他人。レプリカなどという言葉では、どうしても片付けられない姿。そう認識してしまえば、禁じられた技術や世界の歪みなどと、一方的に決め付け押し付けることなど出来るはずもなかった。
「なあ『ユーリ』」
 覗き込んできて、少し右に首を傾けて笑う。
 隙間から差し込んでくる光が薄暗い路地の中に濃い影を作り出す。
「俺が勝ったんだから、一つぐらい請け負ってくれてもいいだろ? 凄腕と評判の請負人さん」
 何を、と問い返すことはしなかった。
 聞き返さなくても彼が何を要求してくるのかは、残念ながら想像がつき過ぎる。
 ああ、また自分は面倒なものを拾ってしまったものだと、次々に飛び込んでくる厄介ごとに胸中だけで溜息をつきながら瞼を下ろした。そして半分投げやりに、重なってくる影の気配を感じながらも、勝手にしろとだけ答えた。


黒(通常)ユーリが白ユーリに懐かれて拾う、の巻き。
白ユリたんは酷いことしてるけど全部愛情表現なんだよ!
次回はおっさんも絡めて書きたいなー。
ユリユリレイだよ、ユリ(白)→ユリ(黒)←レイ!
……あー、早くレイユリ原稿書かなきゃ。

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