運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

2008年03月 | ARCHIVE-SELECT | 2008年05月

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脱出!

海外逃亡実行!
という訳で、GWの間は全力でバカンスしてきます。
熱い太陽で脳ミソを蒸発させてきます。

行先はバリ。
無事帰ってこれるように祈っていて下さい。
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嫌い、欲しい、貴方を -TODイクディム-

甘い話を書こう第4段!って言おうと思ってたんですが、どうもイクディムは甘くならないという罠。あれ?どうしてこう殺伐とした雰囲気になるのかなぁ。と疑問を感じつつ、イクディム好きのK川様に捧げます。
あ、ちなみに捧げものは返品不可仕様になっておりますので(笑)。



「単純なことです。貴方が欲しいのですよ」
「戯言を」
「そう、思いますか?」
 椅子に座ったままのディムロスを見下ろしながら、ペンを握っていた手を押さえつける。ペンよりも剣を握り慣れている手はイクティノスよりも皮膚が硬かったが、イクティノスよりも透ける様な肌の白さだった。日のほとんど差さない地上の、しかも雪で覆われた大地だ。色白の者は珍しくはないが、それでもディムロスの肌は、知る限り誰よりも透けるような色合いだった。
 この肌が赤く染まるのが、イクティノスは好きだった。例えディムロスの望まぬ状況であろうとも、彼が苦悩していようと、戦の中で白い肌と服が血に染まる様には人知れず興奮を覚えたものだ。白を汚す赤に。鮮やかなコントラストに。
「でも欲しいのです」
「お前の言っていることがわからない」
「そんなことはないはずです。ですがお望みならもっとわかりやすく言いましょうか? 欲情しているのですよ。貴方の身体が欲しい、貴方の全てを私のものにしたいと」
「私は誰のものでもない」
「――本当に? 果たしてそうですか?」
 ディムロスの心が司令に捧げられていることなど、カーレルに指摘されるまでもなく分かっている。だが関係ないのだ。例え指令がディムロスの心を知っていても、ディムロスの心が変わらなくても、関係ないのだ。ディムロスはリトラーに伝えておらず、リトラーはディムロスに与えておらず、イクティノスはディムロスを欲している。ただそれだけのことだ。
 どうしようもない感情だとわかっていても、理論的にも理性的にも制御が利かない。イクティノスにとって初めての経験は、結局のところ自分自身で呆れながらも、一番短絡的で野蛮な結論へと到達するのだ。何に解決にもならないとわかっていても。
「まぁ私はそれでも構わないんですよ」
「…………」
「貴方の心がどこに向いていても構わないんですよ。貴方がどう思っていても構わないんですよ。手に入らないものだとは十分理解していますから」
「――お前にしては筋の通らない理屈だな」
「理屈ではないんですよ。ただの感情です。だから私にもどうしようもない」
 強引に顎を持ち上げ、淀みのない瞳を自分へと向ける。頬に沿って流れている蒼い髪がさらりと指に触れる。
 静かな瞳だった。怒りも侮蔑も嫌悪すら浮かんでいない、ただ静かな眼差し。振り払うか、罵倒するかであればまだ行動を止めることが出来るものを、受け入れていなくても拒絶しない。本当に、身体だけならば手に入るのではないかと錯覚させられてしまう。
 身をかがめて唇を重ねる。歯の一本一本の感触を確認するように舌を這わせ、肌よりも熱い口内をゆっくりと侵略していく。柔らかいディムロスの舌に絡めるように自分の舌を這わせ、小さな反応も逃さぬように上も下も舐め尽くす。ざらりとした舌の感触が口の中に広がる。
「抵抗、しないのですか?」
「そういった台詞は、用意してある催眠ガスの類を脇に置いてから言うんだな。お前のことなのだから、実行に移すということは用意に抜かりはないはずだろう」
「――貴方のそういったところが、」
 隠し持っていた注射器をディムロスの肌に突き刺す。もちろん中身は彼が想像していたように、濃度の高い弛緩剤と睡眠薬だ。ディムロスは一瞬瞳を見開いたが、すぐに重い瞼に抑え込まれてその輝きは隠され、そのまま崩れ落ちた。
「嫌い、なのですよ。初めて会ったその日から、ずっとね」
 蒼い髪を見て呟やいた声は、イクティノス自身にも酷く疲れて聞こえた。

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アンカー禁止かぁ

アンカー禁止バトン?
あれ、これ最近答えた気がする。
という訳で、ちょっとサルベージして解答します。

ルール
・03日以内に書く事
・嘘偽りなく答える事
・アンカ-禁止
・回した人はちャンとその人が書いてるか確認に行く事
・書いてない人には罰ゲームをやらせる事 

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不完全腐敗中

色々なものが腐ってます。
だぶるおーでロク刹とか、ギアスR2でスザルル(スザ様ドSで)とか、グレンでシモン受けとか、ペルソナで次男受けとか、今更ガンダムWでヒイロ受けとかの熱が上がってきてる。けどなかなか作品にまでは醗酵しきらないのが辛いところ。
うーーーん。私は何を求めてるんだろう?

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心を込めて -TODカーディム-

春だから甘い話を書こう第3段?
今度はTOD2からカーディムで。このCP好きだけど同士が少ないのがネック。
ディムロスとカーレルはプライベートでは普通に付き合ってる感じが良いなぁとか思ってます。そしてディムロスはベリセリオス兄妹には割と素を見せてたら萌える。



「こんなところにいたのかい、ディムロス」
「――あぁ、カーレル」
 剣を半回転させながら鞘に収め、蒼い髪が揺れて振り返った。吐く息が白い塊となって一瞬だけ彼の顔を覆い、すぐに澄んだ瞳が覗く。穏やかな眼差しだった。森の奥で人知れず湧水を湛えた湖のように澄んだ瞳だ。深い森の緑を映しこんだ深い蒼さをたたえた湖。緑と蒼が混ざり合った静かな瞳。
 カーレルは心の中でやっぱりと、小さく溜息をつく。予想通りの表情に、自分の予想が当たったとことを喜ぶ気になどなれない。
「予報を聞かなかったのか? 今日は吹雪になるので外出を控えるようにと言っていたよ」
「天気が悪いからといって敵は待ってくれなどしない」
「そこに異論はないけど、現在は作戦中ではないだろうに」
「……少し、身体を動かしたくなっただけだ」
 明け方に作戦から戻ってきたばかりだというのに?
 喉の奥まで出てきた言葉は溜息で誤魔化して飲み込む。その言葉は今は必要ないものだ。穏やか過ぎるディムロスの瞳が、雄弁に彼の心境を物語っている。
 追悼と悔恨と自戒。わかりやす過ぎる。
 気にするなという言葉は無意味だろう。ディムロスが指揮したからこそ最小の犠牲で済んだのだという慰めも力を持たない。戦争に犠牲はつきものだという正論も的を得ていない。全て彼自身が理解していて、けれど割り切れない感情を、それでも自分だけで処理しようとしているのだから。
「ところで告白してもいいかな、ディムロス」
「……ん? 何がだ?」
「最近趣味に目覚めたんだよ。少し凝っててね」
「カーレル???」
「やってみるとなかなか面白いんだよ、料理というのは。上手くできたと思うから、味見をしてくれないか?」
「お前が作ったのか?」
 初めてディムロスの表情が、平常から動いた。
「おかしいかい?」
「いや、おかしくはないが……」
「知識は万全だよ」
「それは心配していないが」
「あぁ、それに作ったのは私でハロルドは手を出してないから大丈夫だよ」
 以前ハロルドが実験中のサンプルを食堂の料理に混ぜたのは有名な話だ。無味無臭で危うく全兵士に回るところだったのだが、幸いにも効果が即効性だったために、最初に口をつけた数十人だけで犠牲を食い止めることができた。あれ以来ハロルドの調理場への出入りが禁じられた上に、扉には鍵がかけられることになったのだ。
 それに、大規模なハロルドの実験以外でも、ディムロスとカーレルは度々彼女に変なものを飲まされている。口に入れるものを彼女の側に置くなというのは、もはや常識的な注意事項だ。
「それは大前提の話だが――」
「クリームシチューをね、作ったんだよ。美味しいバターが手に入ってね」
「……で、その鍋はハロルドの近くに置いたままなのか?」
「それは大丈夫だよ。鍋には鍵を掛けておいたから」
「鍋に鍵?」
「必須だろう?」
「まぁ、確かに、な」
 少々言い淀みながらも首肯するディムロスの腕を掴む。
「さぁ、問題ないなら冷めないうちに食べてくれるだろう?」
 深く考える時間を与えないように引っ張ると、諦めとも了承ともとれるような溜息が返ってきた。だがその眼差しには先ほどとは違う色合いの、穏やかさが横たわっていた。
「ありがとう、カーレル」
「……感謝は、味を見てからにしておくれ」
「――あぁ、そうだな」
 カーレルはディムロスの表情から力が抜けるのを確認してから、歩き出した。

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まだ、明けない夜 -師ティキ-

春だしラブ甘痒い話を書いてやるよ!
と意気込んでみたけどどうも暗めになるのは天気が悪いから、ということにしよう。

師匠って意外にティキに本気だったらいいなぁとか思う。
新生活を始められて大変そうな師ティキ同士(と勝手に私が思い込んでいる)K子様に捧げます。



 ――先に目が覚めてしまった。
 薄暗がりの中に浮かぶ天井を視界に収め、ティキは溜息をつきたい気分になった。どうせなら日が高くなるまで目など覚めないで、太陽の眩しさに追い立てられながらも惰眠を貪っていたかった。冷たいシーツの中を自分の体温で温めながら、その中に閉じこもっていたかった。 だが一度覚醒した意識はどれだけ奥に押し込もうとしても浮上してくる。
 身じろぎを一つ。右に眠る存在を意識しないようにとしたが、夜明けの少し冷えた空気の中では、その温度は確実に意識に絡みついてきた。
 この体温を長い時間感じていては、離れることができなくなってしまう。温かさは離れていても肌から染み込んできてティキの中に浸透し、やがては侵食してしまう。どうせ仮初めの、時間潰しと退屈しのぎに身体を繋げる仲なのだ。それ以上の価値を相手に与えては、それ以上の場所を自分の中に作っては、やがて全てが破たんしてしまうしかないのに。
 クロスが起きる前にさっさと仕事に行こう、そう心の中で呟いてみるが、身体は一向にシーツから出ようとしない。面倒を嫌う性格と、名残を感じている背中がティキの動きを封じている。まだここにいたいと訴えている。
「何してる」
「――――えっ?」
 不意に耳朶を叩いた低い呟きに、振り返るよりも先に手が伸びてきた。
 見た目はそれほど太くはないのに筋肉質で力強い腕は、横を向いていたティキの肩を掴んで強引に向きを変えさせる。ごろりとシーツごと右を向かされると、そこにはティキの方を向いているクロスの顔があった。慌てて振りほどこうとしたが肩を掴んでいる指は外れず、前髪が触れるほどの距離で向かい合うことを余儀なくされる。
「ちょ、は、離せ、よ――」
「何を照れてる?」
「て、照れてなんか、いるかってーの」
「顔が赤い」
「う、煩い!」
「昨晩は18禁にも載せられないようなコトをやっておいて何が恥ずかしい?」
「!!!」
 あれやこれやの自分の痴態が蘇りそうになるのを全力で抑え込む。
 あれはその場の勢いと酒の力があってのことで思い出したくもない。その時に自分が何を口走っていたかなど、さらに忘却の彼方に沈め込んでしまいたい内容だ。
「可愛いところあるじゃないか?」
「あー! 忘れろ! 全力で記憶から消しちまえ!」
「残念ながら天才の俺様には忘れるってのは難しいな」
「約束の9割はすっぽかす人間が何を言ってやがる!」
「じゃぁその穴埋めに覚えておいてやる」
「覚えておくな! 忘れろ!」
 掴まれた方をそのまま抱き寄せられて、すっぽりと腕の中に捕らえられてしまう。身長だけなら同じくらいのはずだが、肩幅の違いが妙に悔しい。
 圧し掛かるように覆いかぶさってくる身体を押しのけようとしたが、
「テメェが忘れても、覚えててやるさ」
 からかい口調の抜けないその言葉の裏に、思いがけない真剣な響きがこもっていて、ティキは力を抜いた。そしてそのまま額をクロスの首筋に埋め、身体を預けた。
 聖痕が疼く気がした。身体の内側から鋭い刃で突き刺されるように痛んだ。
「――それ、最悪だな」
 ティキは歪みそうになる表情を赤い髪で隠し、くくくっと声に出して笑った。

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受攻バトン

・あなたの嗜好に合わせて攻め派か受け派かを教えて下さい。
・好きなCPを当て嵌めても構いません。

うーん、かなりの雑食だから難しいなぁ。

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構いませんよ -ジェイルク-

春なので山もオチも意味もない甘い話にしてみた。
ルークにもこんな時間があったのだと信じたい。



 少しだけ体重を後ろに掛けてみた。ほんの少しだけ。身体の傾きを少しだけ後ろにする。そうすると知覚出来るか出来ないかのギリギリぐらい少しだけ、相手の背中と接する面積が大きくなる。背中に感じる体温は確かに温かくて、冷たい眼差しも冷たい口調も全てを押しやってしまう。
 紙が捲られる音が聞こえる。ルークにとっては枕代わりにしかならなさそうな、紙は薄いくせにやたらと分厚く細かな文字がぎっしりと並んだ本。その本のページを1枚1枚捲っていく手袋ごしの手。
「――なぁ」
「…………何ですか」
「――いや、何でもない」
「そうですか」
 淡々とした短い言葉の間にも、またページが捲られる音がする。
 このペースで本を読んでいて内容が全部頭に入っているというのだから、いったいジェイドの頭の中はどういう構造になっているのか、永遠の謎だ。だがその常人の域を超える頭脳が、レプリカと言う禁忌の技術を生み出した。ジェイドの鋭利過ぎる頭脳がルークという存在を生み出すきっかけとなったのだ。
「――ジェイド」
「……何ですか」
「んー……。何だろう?」
「……何でしょうね」
 だから側にいると落ち着くのだろうか。
 だが別にここには抱きしめられるかのような温かさがある訳ではない。強く求められている訳でもなければ許されている訳でも心を許されている訳でもないだろう。ただここは、拒絶されていない気がするのだ。
 ルークに対してジェイドは何も言わない。一度怒鳴られたことはあったが、それ以外は特にどうしろともどうする方がいいとも言わない。ただ黙ってルークの言葉を聞き、「そうですか」と静かに呟くだけだ。
 不思議だが、その一言でいつも安心するのだ。
「なぁ、ジェイド」
「……何です」
「俺、ここにいていいのか?」
「そういう台詞は一時間前に言って下さい」
「……そっか」
「そうです」
 そっか、ともう一度小さく呟いて、また少しだけ体重をジェイドの背に預ける。
 僅かに背は傾いたが、それでもページを繰る音は止まなかった。
「――なぁ、俺、邪魔?」
「邪魔ですよ」
 間髪入れない返答に、「けれど」と続いた。
 温かくなってルークは目を閉じる。全身で言葉を受け止める。
「別に構いませんよ」
 常と変わらない淡々とした響きの心地良さに、ルークは声を出さずに笑った。

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すっげー欲しい

最近物欲が少なくなって来たなぁと思っていましたが、きました!
これは絶対欲しい!
ソニー ブルーレイレコーダー BDZ-A70

BDはPS3で再生できるから暫くいらないとか思っていたけどこれは欲しい。
何が良いって、録画番組をPSPやウォークマンで持ち出せるんですよ!
その内携帯でも持ち出せるようになるらしいですよ!

今まで外で録画番組見ようと思ったら、チューナー付きPCで録画して、持ち出す機器に合わせてPCで変換掛けて長い時間掛けて移してたのが、最初に設定しておくだけで持ち出す用のファイルを自動作成。その後レコーダーにつなげばワンタッチで転送可能!しかも60分番組だと2-3分で転送できるってのが最高ですよ!これだと時間潰し用の一回しか見ないような番組もバシバシ持ち出すことが出来るってものです!ワンセグ電波が中断されるようなストレスもなければ、持ち出すために時間を掛ける必要もない!
6月からはコピーワンスが緩和されて10回まではコピー可能になるので、PSPやウォークマンで持ち出してもレコーダーで見ることもOK。とりあえず持ち出して続きは家でもOK。家族で複数持ち出しも可能。万が一、10回コピーしてしまっても持ち出したデータをレコーダーに返せばまた見れる!うわぁぁ。欲しい!楽しそう!

レコーダーが自動的にチャプターマークをつけてくれたり、毎週録画番組なら上書き更新してくれたり、最近の番組にどんどん更新してくれたりとかの便利機能もある。ウォークマンは対応機種が一部のソニー製品だけだけど、この際一緒に買っちゃうのもありかも(いえ、私はPSPがあるので買いませんが)!もちろんゲームをBD経由でつないで、ゲーム内容を録画すれば、好きなゲームの映像をいつでもどこでも楽しめるって言うメリットもある。幸せ過ぎる。

BDはこれから価格が下がっていくところ。買い時はもう少し先。
そんなことは重々承知の上で、それでも欲しくなる一品!
うーん、実売約15万かぁ。
どうするか……。

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一代雑種 -ジェイルク-

桜の季節ももう終わりかけですが、桜ネタを投下。
TOAはアシュルクも好物ですがジェイルクはまた違った味でこちらも大好物です。ジェイ→←ルクなんだけどジェイドがほとんど無自覚というのに萌えます。しかも自覚するのはレム塔以降希望。初めての感情に自覚し出した時には、その終わりが見えていたというのがいい。
いや、ラブラブなのも好きなんですけどね。



 舞い落ちる花びらの中を落ち着きなく動き回る赤い髪を、ジェイドはじっと立ったまま目で追っていた。
 葉を芽吹かせる前に薄ピンク色の花を満開に咲かせ、あたり一面を染めてしまう花があるというのは知識として知っていた。過去にも何度かその珍しいピンク色の花――桜を見に行かないかとピオニーに誘われていた。もっともお祭り好きのピオニーが望んでいたのは桜を見ながらするという「花見」であって、桜そのものではなかったのだろう。
 今までピオニーの誘いを断り続けていたので、桜の実物を見るのはジェイドも初めてだった。だが初めてといっても花はたかが花で、空も地上も覆い尽くさんばかりの花の色に随分と自己主張の強い植物だと思いはしても、格別な感慨を抱くことはなかった。生物学には興味があっても植物の分野には対して関心がない上に、ただ見て感想を抱くという趣味も持ち合わせていなかった。
 だがジェイドを連れ出したルークにとっては違うらしい。
 目と口を大きく開けてずっと桜の花を見ている。舞い落ちる花びらに感嘆の声を上げ、咲き誇る枝に手を伸ばし、地面を染め上げている花びらに触れている。
「桜って、俺初めて見たけど、すっげー綺麗なんだな」
 弾んだ声に、同意の言葉も不同意の言葉も返せずに、曖昧な表情のまま曖昧に首を少しだけ傾けて見せた。花を見て綺麗だとそんな感情は持ち合わせていないが、澄んだ翠の瞳を向けられると素気無く否定するのが多分に躊躇われたのだ。
 そんなジェイドの心情を知ってか知らずか、ルークは幸せそうな笑みを浮かべて「すっげー綺麗だ」と繰り返した。その台詞が半年も前のものであれば何も考えていない子供の台詞だとしか思わなかっただろうが、屈託ない口調がかえって言葉に重さを含ませていた。この綺麗な花を、彼はもう一度見ることはないのだ。確実に。
「……ソメイヨシノは観賞用にコマツオトメとオオシマザクラを交配させて作りだされた人工的な品種です。コマツオトメの葉よりも先に花が咲く特徴と、オオシマザクラの大きな花が咲く特徴を受け継いだ一代雑種ですよ」
 声をかけようと口を開いたが、結局ジェイドの口から出てきたのは本を開けば書いてあるような知識だけだった。昔読んだ本の中に書かれていた内容をそのまま告げるだけの言葉。会話と呼ぶにはあまりにもお粗末なものだ。だが普通の会話を交わそうとしても何が普通なのかジェイドにはわからなかった。そして視線の先で尚も笑ったままのルークが、ジェイドに何を求めているのかもわからず、さらに自分自身が何を気にしているのかもまた、わからなかった。
 何に分類していいかわからない不可解な感情の存在。不可解な感情に気づく自分自身。感情の一端がルークに起因しているだろうこと。何もかもが不思議であり今までの自分と違和感があった。
「一代雑種?」
「一代限りで続くことのない雑種ということですよ。ソメイヨシノは滅多に自然に結実しませんし、したとしてもその種が発芽することは皆無です。不自然な植物なのですよ。人の手により人が好むように作りだされ、人の手から離れれば寿命が来れば何も残さずに消える。一代限りで」
「へー。ジェイドって物知りだよなぁ」
 ルークの表情が一瞬曇ったことに気づいたが遅かった。最後まで言い終えたジェイドが何かを言おうとする前に、いつもの表情に戻ったルークはいつもの口調でそう言った。
 不自然な存在。人の手で作りだされたもの。何も残さずに消える。その言葉で連想されるものが何であるかは考えるまでもない。
「――俺も何も残さずに消えるけど」
「…………」
「この桜みたいに綺麗に咲けるの、かな。咲きたいと思っても――いいのかな」
 ポケットの両手を入れたままの姿勢から動けなかった。手袋の中で手の平が汗ばむ気がした。
 風にさらわれるように舞い散る薄ピンク色の花びらが、ルークの赤い髪までもをピンク色に染めていく。桜の色は人の生き血を吸った色だと、面白おかしく話していたのはピオニーだったか。今それを思い出してしまい、ルークの血がこの桜に吸われていってしまっているような錯覚を覚える、人知れず身震いを感じたことにジェイドは言葉を失った。
 失うことを恐れているのかもしれない。その事実が酷く似つかわしくなかった。
「人に見てもらって綺麗だって言ってもらうために作られたんなら、やっぱ綺麗に咲きたいよな」
「ルーク――」
「……っていうか、ありえねぇって。ジェイド」
 頭の上に降り積もった花弁を片手で払い落しながら、ルークはジェイドを指差した。花弁の中でルークの翠の瞳の鮮やかさが一際目立っている。
「今、ありえないぐらい、驚いた表情してた。お前でもそんな表情するんだな。何か、すっげー得した気分だ」
「人聞きが……悪い言い方ですね」
「だって、マジありえねーって」
 人の望みのままに作りだされたレプリカ。いずれ失われるレプリカ。何も残さず消えるレプリカ。
 ならばジェイドの胸の中にほんの少しつけられた傷も、いずれ彼と共に消えるものなのだろうか。この時間の終了と共に。

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ソメイヨシノ -師ティキ-

週末にお花見してきました。
朝の内は良かったんですが、昼頃になると花を見てるのか人を見てるのかわからない有様。日本人ってお花見好きだなぁと思いました(あくまでも「花を見る」ではなく「お花見」が好き)。と思いつつ、我がグループも花よりもBBQに一生懸命だったのであまり人のことは言えませんが。
青空に映える桜を見てると、馬鹿みたいにずーっと見てしまいます。



 ざわざわと風に揺れる満開の花を見上げ、ティキは溜息をついた。
 この季節はいつにも増して仕事をする気が起きない。普段も熱心に千年公の仕事に精を出している訳ではないが、この、桜の花が満開に咲き乱れる時期になると何もする気が起きない。薄ピンク色の花が咲き誇り、空を覆い尽くすように広がる。そこには青い空も緑の葉もなく、ただただ一面に桜色の世界が広がる。
 ロードは綺麗だと楽しそうに眺めていたが、ティキはどうも桜を見ていると心がざわめく。風に揺れて小さな花弁を散らし、空ばかりか空気までも染め上げてしまいそうな桜の靡く音に煽られて、心の奥の見つからない隙間がざわざわとした風を招き入れる。
「あー。何だかマジ、やる気でないわ」
 ――お前もそう思うだろう?
 ポケットに手を突っこんだまま、目の前の背中に投げかける。
 淡い花の色で覆われた世界の中で唯一鮮烈な色を誇る赤い髪がゆっくりと振り返る。髪と同じく鮮やか過ぎる赤い眼差しが、面倒臭そうにティキの姿を下から上、そして上から下へとねめつける様に動いた。行儀悪く咥えたままの煙草の煙が、花雨の合間を縫うように空へと立ち上っていく。
「テメェのやる気がないのはいつものことだろう」
「いつも以上にって意味」
 こっそりと後をつけてきた、はずだがクロスに驚いた様子はなかった。もっともティキもクロスが自分の存在に気づいていない訳がないと思って話しかけたのだからお相子なのだが。
「ロードたちはお花見するって出かけたんだけどさ、日本ってどうしてこんなに桜が好きなんだろうねぇ。オレは何かさ、心桜見てると落ち着かないって言うか。そんな感じしない?」
「そんな繊細なタマか。そういう台詞はもう少し落ち着きのある行動をしてから言うんだな」
「酷いなー」
「花見酒の邪魔だ」
「花、見てないじゃん」
「関係ない」
 素気無く返されたが構わずに、クロスがもたれかかっている桜の木の反対側に、ティキも背を預けた。風が吹く度に花びらが空中に溢れるように散り、赤く細い髪がその薄い色合いの合間を縫うようになびいている。ざわざわと桜の木を揺らす風と共に、ティキの心の内側もざわざわと揺らしながら。
「ソメイヨシノは……」
「へ?」
「貴様が見ているこの桜だ。――ソメイヨシノはコマツオトメとオオシマザクラの人工交配によって作られた品種でな、見た目が綺麗だが自然結実はほとんどしない」
「自然結実?」
「つまり、自分で実を結ばないってことだ。結んだとしてもその種が発芽に至ることはない、自然に子孫を残せない品種って訳だ。寿命が60年ほどだって言われているからな、誰も手を入れなけりゃその内ソメイヨシノは消えてなくなるだろうよ」
「……ふーん」
 何を言おうとしているのか判断がつかずに、地面に落ちていく花弁を目で追いながらティキは曖昧な返事を返した。クロスがティキとの会話に付き合うのは珍しいことだ。それを望んで話しかけたのは確かだが、普段とは違う反応に何かが含まれていそうで思わず身構えてしまう。
「――不自然な花って訳だ」
「不自然な、ね」
 それはまるでノアのようだ。運命の悪戯のように、ノアの遺伝子によって人間から不自然に作りだされたノアという存在。ノアという種族が他にいる訳でもなく、同じ存在を生み出すことも出来ない。このまま放っておけば、エクソシストが殺さずともその内消えていくだけの存在。
「で?」
「だから――」
 赤い影が動いてティキの視界に入ってきた。揺れる前髪が瞳に映る色合いを隠していて、どんな感情が浮かんでいるのかをうかがい知ることはできなかった。ただ、伸ばされてきた手をじっと見つめて、逃れることができなかった。
 ティキの黒髪に触れる指。笑いを浮かべる唇。一面の桜色。
「その不自然さゆえに心がざわめく、そうだぜ?」
「……誰、の言葉だよ、それ」
 ざわざわと揺れる桜。わざわざと揺れる心。ざわざわと音を立てる世界。
「もちろん俺様の、だ」
 重なる唇から移される強い酒の残り香。
 くらくらと目眩がしそうなほど、酔いそうな芳香。
「……オレにも酒、飲ましてくれるって?」
「たっぷりとな」
 心がまた一段とざわめく音が、花風の中に沈んで消えていった。

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続「児童/ポ/ル/ノ問題」

萌え語りするブログで何度も書くのは微妙なので格納します。

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花冷え -師ティキ-

今週のDグレは良かった。
本誌では師匠が出てきてくれたし、アニメではノアっ子が出たしで満足。あれでもうちょっとティキに隙がある感じの受けっぽさが漂っていれば完璧なのになぁ(個人的趣味)。髪下ろしているノアティキって色っぽく感じて好きなんだよー。襲いたくなる!OPも変わってたし、一応箱舟編のラストまではやってくれるのかな?
あとはロードが「でもティッキーは?」をちゃんと溜めて言ってくれたので嬉しかった。そしてロードたんのパンツがもう少しで見えそうで惜しかった。



 冷たい夜の雨に打たれながらティキはじっと佇んでいた。身体を叩く雨粒は一秒ごとに体温を奪い、雨に濡れた髪は雫を滴らせ、指先は寒さに震えていた。雨を拒絶すれば濡れることはないのにとぼんやりと考えながらも、何故か力を使うことが躊躇われた。少し願えば叶うことなのに億劫であり、針のように降り注ぐ雨だけが現実と自分を繋ぎとめている楔であるようにも思えた。
「何をしている、馬鹿ノア」
 声は突然に、降りしきる雨よりも冷たい響きで耳朶を叩いた。だがそれでも心地良い日差しのような熱が心臓の辺りに生まれるのがわかった。
「待っていたんだ、お前を。――何となく今夜はここに来るような気がしたんだよ」
「……雨の中で馬鹿みたいに突っ立っていながら、か?」
「雨の中で馬鹿みたいに突っ立っていながら、さ」
 自分で言いながら、あぁ本当にクロスがここに来たのかと驚きながら振り返った。雨に濡れて張り付いた手袋に違和感を覚え、指を動かせばさらに付け根に食い込むように張り付いて気持ち悪かった。しかも裾の部分に小さな赤いしみがあり、少し顔を歪めた。
 クロスも一仕事した後なのだろう、黒い教団服の裾が少し汚れていた。だが相手につけられたものではなく、どうせ本人がだらしなくどこかに腰を掛けて汚したものだろう。それ以外は普段と何も変わらない。全て雨が洗い流してしまっている。いつものきつい煙草の匂いも、女ものの香水の匂いも、口の中に残るような血の匂いも感じられない。
「お前も傘、ないじゃないか」
「だから急いで宿に戻ろうとしてるだろうが」
「オレにさ、会いに来てくれた?」
「オメデタイ思考回路だな」
「……それでも、さ」
 血の匂いをさせたまま近づいてもクロスは微動だにしなかった。いつもはボサボサに流されたままの赤い髪が濡れて輪郭に沿って頬に張り付いている。普段より艶やかな色合いと、普段より落ち着いた感じの髪は、クロスの激しい性格を少しだけ包み隠すかのようだ。今なら手を伸ばしても火傷せずに済むと、感想とも願いとも判別つかない気持ちで実行に移した。
 雨に濡れたままの指先で、雨に濡れた頬に触れる。
 打ち付ける雨は冷たい。
「お前に会いたかったのは本当だし――」
「…………」
「今、会えたのも本当だし――」
「…………」
「期待しちゃうと思わない?」
 目の前で唇が笑いを浮かべる。雨に濡れた唇は仄かに青味がかっていて、不健康そうな色合いはけれど逆にそそる様な欲情を秘めているように感じられた。もちろんそれはティキの勝手な想像だったが、それでも構わなかった。
「――で?」
「風邪引くの嫌だから、温めてくんない?」
「安心しな。馬鹿は風邪なんかひかねぇよ」
 でも、と続いた言葉に笑みを返す。
「まぁ、悪くない提案だ」
「だろ?」
 これだけ冷え切った身体なら、いつも以上にお前の体温を感じられる。そんな気恥ずかしい台詞は心の中だけにとどめて、そっと歩き出した。

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通販について

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