運命の果てまで

テイルズ(V/G/A/S-R/D)・FF・Dグレなど、ゲームやマンガに好き勝手萌える腐ログ

2006年09月 | ARCHIVE-SELECT | 2006年11月

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トリック・オア・トリート -ヴァンバル-

「トリック・オア・トリート!」

舌っ足らずの声で叫ばれた言葉に、バルフレアは心底うんざりとした表情を浮かべた。

どこの風習だか知らないが今月は街中が「カボチャ」だらけだ。カボチャをくり抜いたランプやカボチャを象った装飾品の類は、美意識に引っかかる部分はあるもののこの際容認しよう。だが食べ物飲み物にいたるまでカボチャが勢ぞろいすれば、カボチャが嫌いでなくてももう見たくない心境にさせられる。

それなのにまた、カボチャだ。

ゆっくり顔だけ向けるとご丁寧に手作りらしくカボチャの仮面を被ったヴァンが満面の笑みで立っている。殴りたい衝動に駆られながら最大限の努力で実行には移さず、努力を無にしないためにもすぐに手元の設計図へと視線を戻した。その年になってカボチャの被り物はないだろう、なんて突っ込みは今更過ぎて口にしたりしない。

「あー、はいはい」
「何だよぉ、バルフレア!反応悪い!」
「煩い。俺はもうカボチャは食べ飽きたし見飽きた。おまえがカボチャの仮面被ろうがカボチャの馬車に乗ろうが構わないから、俺の目の届かないところでやって来い」
「えー、何だよそれ!」

文句なんか構わずにカボチャを被ったまま近づいてくるから血管が切れそうだった。何せ料理が気に入って通っているこの店ですら、通常のメニューが半分以上姿を消してカボチャで埋め尽くされている。しかも期間限定サービスだと言われて毎日毎日カボチャのケーキがついてくるのだから、ここまできたら新手の嫌がらせかと疑ってしまう。

「なぁトリック・オア・トリート!」
「わかったわかった、菓子やるからさっさと向こうへ行け」

先ほど新作だとマスターに押し付けられたパウンドケーキを手に取ると放り投げる。一応悪いとは思うのでいつも一つは食べるのだが、いくつも食べられるものじゃない。他の店も探したのだが、ここのメニューが文句なく格別に旨いから店を替えるに替えれないのだ。

だがケーキを手にしたヴァンは不満そうな声を上げた。

「何だ?甘いもの、好きだろうが。酒のあてにはならねぇが、甘さといいしっとり感といい間違いなく旨いぞ。それ食ってさっさと帰れ」
「………くれなくて、いいのに」
「はん?何言ってるんだ、おまえ」

ヴァンはさっと顔を上げるとつかつかと歩み寄ってきてケーキを机の上に戻した。そして大きく開けられた穴から、滑稽なカボチャとは不釣合いな真剣なブルーグレイの瞳で睨みつけてきて、

「悪戯がしたいのに!」

店中に響き渡る大声でそう叫んだ。
静まり返った店内に余韻が響き渡る。

―――おまえ、やっぱり馬鹿だろう?


31日滑り込みセーフ?のハロウィンネタ。ヴァンは最初から悪戯目的でした、というのはあまりにもありがちだとは思いましたが。
某H神に「ヴァンバル増えますよね?」と言われたので慌てて書いてみた。私的にはヴァンバルもバシュバルも美味しくて一つにしぼれないので非常に困る。しかもFF12以外にも萌えが多いので、手が6本あったら3つ同時に書けるのにとか結構本気で思ってしまう。

つまりは、遅筆なのが問題。
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動揺 -ルーネス×イングズ-

10/25&26にUPした「乱される心」の続きです。前作を一読していただいた方が話がわかりやすいですが「混乱したイングズをルーネスが元に戻した後」と頭に入れておいていただければ問題ないと思います。


靄のかかったような頭の中がクリアになってくるに従って滲んでいた視界もクリアになっていき、自分の感覚機関が本来の機能を取り戻していくのを実感する。

視界の中心にルーネスが自分を覗き込んでいる顔が見える。柔らかい手と硬い鎧が身体を包んでいるのを感じ、自分がルーネスに抱きかかえられている格好だと気づく。
何故こんな状況になっているのだと一瞬疑問符が頭の中に浮かんだが、すぐに先ほどの光景がフラッシュバックしてくる。自分が攻撃を受けて混乱した事も、ルーネスに向かって攻撃を仕掛けたことも、嫌になるぐらい鮮明に思い出されてくる。

「ルーネ…ス……」
「お目覚めですか、お姫様?」

くすくすと笑いながら嫌味っぽく発せられる言葉にいつもならむっとするところだが、さすがに今回はすまないという気持ちを上回ることはなかった。それにわざと嫌味を含ませているのであろうことを気づかないほどではない。

「大丈夫…なのか?」
「サンダガ一発ごときで戦闘不能になるほどやわにはできてないからな」
「すまない」
「混乱したら誰でも、だろ?」
「だが……」
「それとも、何?俺に強烈な攻撃を仕掛ける動機が別にあったりとかするの?それだったらちょっとショックかなー」
「そんなもの―――!」
「俺なら、あるかもよ?」

あまりにもにっこりと、そしてさらっと告げられた言葉に理解が追い付かなかった。言葉を聞いているのかいないのか、ルーネスは会話に不似合いな笑みを浮かべる。ルーネスの言葉はいつもそうだ。表情や声音と言葉の内容が噛み合わない。何気無く聞いていたら聞き流してしまいそうな、それでいて聞き流させてくれない高粘度の固まりのような、独特の言葉。

「どういう意味だ?」
「さぁ?言葉以上の意味はないんじゃないの?」
「……おまえはいつもそうだ。はっきり言わない」
「わかろうとしてないだけじゃないの?それとも言葉にして欲しいってこと?他人をかばって自分を危険に晒すような馬鹿なこと俺の前でするなんて許せないって」

それがルーネスの言い方の癖だとは知っていても、その言葉は心配よりも怒りを多く含ませているのは確かだった。
仲間をかばうことが馬鹿なことだとは少しも思わない。けれどルーネスの言葉には普段の多少余裕のある嫌味の成分は少なく、純粋に怒りと苛立ちが表面に出ていた。だからルーネスの言い方に反発する気持ちも生まれたが、それ以上に自分がルーネスを追い詰めたのだという痛みの方が大きかった。

「―――これからは注意する」
「いつになく殊勝なんだな?悪いとは思ってるけど改める気はない、って言うのかと思ったんだけど。おまえは考えるよりも前に誰かを守ろうとするからな」
「反論の余地はないな。だが………」

きっと自分は同じ状況になったら後先考えずに飛び込むのだろうと思う。だが、それが自分だと強くルーネスに言い切ることが出来なくなっているのもまた、事実。

「痛い思いを、させたくない」
「おまえの攻撃ぐらい大したことないけどな」
「―――おまえの攻撃はいつもほどキレがなかった」
「っ!………余計なことまで覚えてるんだな」

そう言うとルーネスは一度瞼を下ろしてから笑いにならない笑いを唇の端に浮かべ、そして再び瞼を上げた。そこには先ほど目の前に開かれていた生身の感情は影を潜め、いつもの彼らしい表情が浮かんでいた。

「次に混乱したらクリティカル出して一瞬で戦闘不能にしてやるから、本気で覚悟しとけよ」

何かを掴み損ねたと思った。
けれどそれが何であるかは明確にはわからなかったし、今はそれでもいいと思った。


「乱される心」の続きは?とお声を頂いたのでUPさせて頂きましたー。
本当はイングズを苛めるルーネスを書こうと思ったんですが、ちょっと雰囲気をカップリングものっぽく。マイ設定では鈍いイングズ君ですが、たまには気づくのよーってな感じ。でも何故自分がルーネスのことは良くわかるのかってのには気づいてなかったりしますが。

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月を染める -バシュバル -

鮮やか過ぎるコントラストにトリガーにかけた指を動かすことができなかった。

敵を定めて照準を合わせ、トリガーを引く。それだけだ。扱いなれた銃はもはや身体の一部で、意識しなくても一連の流れを滞らせるようなことはない。仲間越しの敵だろうが素早く動く敵だろうが、弾丸が通過する空間さえあれば躊躇うことなく人差し指が動く。それなのに意識と身体が切り離されたみたいに自由がきかなかった。

自分の視線が固定されているのは見慣れた背中だ。仲間の中の誰よりも先頭を切って敵に突っ込んでいき、誰よりも多くの敵を薙ぎ倒し、己の身体を盾として他人を守る将軍様の背中。見慣れ過ぎている。鬱陶しいぐらいにいつも人の前で剣を振るう姿。それなのに、月明かりの中で剣を振るう姿に身体中が痺れたような感覚になって指は動かなかった。

薙ぎ払われた剣。追従するように夜空を染める飛沫と赤い線を描く血。夜の闇の中でそれだけが妙に光っていて、月明かりの下で浮かび上がる光景はゾクゾクするほど艶やかだ。
照らされた横顔からは普段の穏やかさなど微塵も残っておらず、獣よりも獣らしくギラギラとしていて、魔物よりも禍々しく殺意を秘めている。
振り向いたなら、そのまま自分も殺されてしまうかもしれないという錯覚すら覚えるほどだ。

「怪我はないか?」
「………誰に言ってる。そんな台詞は王女様と嬢ちゃんにだけ言え。こんなザコ相手に俺が怪我なんかするかよ。それよりあんたの方が怪我してるだろうが」
「ああ。だが大したことはない」
「深くはないだろうが見てて痛いんだよ。ほら、腕出せ」

血糊を飛ばした剣を鞘に収めて発せられた言葉に、先ほどまでの狂気は何処にも宿っていなかった。穏やかな表情と気遣わしげな言葉。呆れるぐらいいつも通りで拍子抜けするほど鋭さの欠片も残っていない。

―――月に酔ったか

自嘲しながらバッシュの手を取り回復の魔法を唱える。
今宵は嫌に大きく空に浮かぶ満月。しかも血で染まったかのように赤い色をたたえている。満月の夜は犯罪が多いと言われているように、こんな時は月の引力によって人の思考は狂わされるらしい。恐らく自分もその一人。

「………熱いな」

魔法の光が傷を癒すのをじっと見つめながらバッシュがポツリと呟いた。

「そうか?もう肌寒いぐらいの気温だろう?」
「いや……。身体が、な」

あぁ、それは同感だ。熱くてたまらない。満月に狂わされたという理由で求めようとする自分が熱くてたまらない。だが口に出しては毒は持っていない魔物だと思うがエスナもかけるか、と口にした。バッシュがその言葉に首を横に振るであろうことを承知の上で。

「毒ではない。いや―――そうだな、似たようなものかもしれんな」
「あぁ、似たようなもんだ」
「………月が血のように赤いな、今夜は。気がつかなかった」
「アンタが染めたんだよ」

アンタが全てを染めた。
俺にトリガーを引かせず、アンタに剣を振るわせて、多くの血を降り注がせた。そして月も、俺の心の中も、そしてあんたの心の中も、赤く赤くそして熱い血色一色に染め上げてしまった。

「汚れるぞ」
「もう中まで血生臭さで埋まってるさ」

噛む唇に伝わってくる鉄の味が、月の下では怖ろしいぐらいに甘く感じられる。


月の下、血まみれの将軍様にキスする空賊。絵的に萌えるんですが、絵では描けないので文章で挑戦!……して玉砕(苦笑)。誰か描いてくれないかなぁー。

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愛でる月 -バシュバル-

「こんな場所があるとは知らなかった」
「両手いっぱい荷物抱えて歩いてりゃぁ、上を見る余裕なんざアンタにはなっかったんだろうよ」

一面崩れて空が丸見えになっている教会の屋根裏で、そう言って君は肌寒くなった空に歌声のように響く笑い声を上げる。

「飛空艇からならよーく見えるからな。ここからだと誰にも邪魔されずに満月が拝めるって訳だ」
「都合よく腰をかける場所もあるし、か?」
「おいおい、本気で言ってるのか?都合いい場所に都合よく椅子やテーブルが置いてあるもんかよ」
「まさか、教会の屋根裏に勝手に持ち込んだのか?」
「廃墟同然なんだから、誰にも迷惑になってないだろうが」

少しも悪びれずにそう答えると、侵入した時点でアンタも同罪だと楽しそうに言う。
少し埃の被ったテーブルの上に磨かれたワイングラスが二つ。隣に良く冷えた白ワインが一本。どちらもバルフレアが持参したものだ。バルフレアは軽く鼻歌を歌いながらワインをあけると、二つのグラスに均等に淡い色を放つワインを注ぎ入れる。

「ほら、共犯の証だ」
「―――頂くとしよう」

静かな夜風が傍らを吹き抜けていく。風に乗ってバルフレアがいつも身につけている柑橘系の爽やかな香が仄かに漂ってきて、心の中に溜まっているものを全て押し流していくように感じた。
長いこと酒を味わって飲むことも、何をするでもなく空を見上げることもなかったように思う。捕えられていた二年はもちろんだがそれ以前も、そして脱出してから今までも、義務以外のもので身体を満たすことなど忘れていたように思う。

「君は良くこうして月を見るのかね?」
「さぁね。良くやってるかなんて覚えてねぇよ」
「そんなものなのかね」
「見たきゃ見るし、そうでなきゃ見ない。それだけのことだろう。いちいち回数を数えるようなことしたこともない」
「あぁ、そうか。―――そうだな」

今、月を見ている。それだけで十分なのだ。それ以上は何も必要ないのだ。理屈や意味を考えようとするから駄目なのだろう。そんなことを考えるから、何かしらの理由を見つけなければ行動できないようになるのだ。

「今夜の月は、格別に綺麗だな」
「月見なんてしたことなかったんじゃねぇのか?」
「あぁ。月を見上げた記憶なんて子供の頃にもない。ただ何となく―――そう感じただけなのだがね」

そう言うとバルフレアは少しだけ眉毛を動かして反応し、同じように空を見上げた。

―――アンタ、少しはわかってきたんじゃん


バッシュはバルフレアに、忘れかけていた当たり前の感情を思い出させてもらってたりするといいと思います。バルは半分おせっかいで、半分は興味本位の感情。

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『キャラバトン』

とかいうものが回ってきたので答えてみる。
でも本格的に語ると無駄に長くなりそうな予感…簡潔にいこう、簡潔に。(←自分に言い聞かせてる)

あ、ちなみに今日の分のSSは一つ前の記事にUPしてあります。



1.好きなキャラを5人答えてください…

5人……。浮気性で好きなキャラの多い私に5人選べと?一応今現在(2006.10.26)好きな上位、と考えて答えさせてもらいましょう。明日答えたらまた変わってるかもしれないけど(笑)。

■ルーク(アビス):好きっていうか、何かもう私がどうにかして幸せにしてあげたいっていう感じ。切な過ぎて駄目なんだよ、色々。単純に好き嫌いでいうと前半の超我儘坊ちゃんぶりの時の方が好きだったりもします。もちろん顔も好み。

■バルフレア(FF12):あの腰のエロさに目が釘付けだよ!ボス戦終了時の決めポーズの腰の捻り方にぞっこんだよ!あのエロボディを舐めるように見たくて狭い場所を無駄にうろうろするし、戦闘不能時のボイスがエロくてうっとりするし、魔法詠唱時の手つきのヤラシさ萌え萌えするよ!

■ジャミル(ロマサガ):やっぱ好きだ。ロマサガってあんまり萌え要素少ないストーリーだけど、その分自分の脳内で好き勝手に補完してしまってるから好き過ぎる。

■シャカ様(聖闘士星矢):年齢バレルから入れるの悩むけどやっぱ好き。私の中の永遠のアイドル(?)。偉そうな言葉遣いも不遜な態度も、あの方の美しさと強さの前ではそれすら魅力になる!崇めてます。この方のためだけにDVD集めてます。

■エドワード(鋼の錬金術師):アニメも好きだけど原作の性格の方で。これぞまさしく男の子って感じが好きです。今時珍しいぐらいに真っ直ぐ男の子で、でも正義感振りかざしてる訳でもない。「悩む」というより「考えよう」とする姿勢が好き。

と、5人上げたけど難しい。明日答えたら変わりそう。だってクラウドとかジタンとかエドガーとかアーロンとかシドとかフェイトとかロックとかバトーとか日番谷隊長とか虎王とかラインハルトとかヤンとかカミュとかサガとかも好きだし……って名前あげていくとキリがない。


2.その中で一番好きなキャラは?

一番を選べと?
うーん、たぶん好きってことならバルフレアかな。ルークは切ないとか可愛いとか守ってあげたいって感じだし。シャカ様は好きだ何て恐れ多くて言えない、崇めてます。ジャミルは色々好みって感じだし、エドワードは好感の持てる子って感じだから。


3.そのキャラのどこが好きなのですか?

上でも書いたけど腰のエロさだよ!女顔じゃないのに綺麗なところとか、いちいちイヤラシイ手つきとか、キザったらしい台詞の言い回しとか、色々妄想の広がる人物設定とかだ!

まぁ空賊ってのが美味しいのもあるんだけど、実はメカフェチな私としてはシュトラールに一目惚れしてたりもする。実用性とか考えると無駄なことこの上ない構造してるし、機能美とは遠いんだけど、優美さを追求されたあのフォルムはいいよ!貴婦人だよ!ブリュンヒルト(←これ知ってる人少ないだろうなぁ)に匹敵するよ!

そんな訳で私の一番の希望はバルフレアとノノと一緒にシュトラールを整備することだったりする。一日中付き合う自信があるよ。


4.そのキャラに着て欲しい服を3つ答えてください。

公式の服以外想像がつきにくいんだが…まぁ定番で。

■スーツ:男性キャラならもはや定番。似合うと思うよ、バルフレアは。高級スーツを少し着崩してると尚良い。立食パーティーとかでロックグラスをちょっと行儀悪い感じで持ってて、目線までクッと持ち上げて笑うと似合うと思う(この指定の仕方、微妙?)。

■ブレザー:主にファムランの方に着て欲しいけど。イギリス全寮制の学校で着てそうな奴!坊ちゃんの香がぷんぷんします。苛められるタイプ……に見せかけてそれはそれはエグイ方法で仕返ししてくれると嬉しい。裏ボスだよ。

■裸:あー、書いちゃった。でも裸がいいと思うよ。だって身体つきがエロいし。裸でバスタオルを頭から被ってる感じとかいいと思う。……ごめん、私が見たいだけ。駄目ならパパシドファッションを一度やってみて欲しい。笑えそう。


5.バトンを回す方五人の名前をあげてください・・・ww

今回はアンカーで。
これは萌えの多い人間にはホント酷なバトンだ……。

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乱される心・後 -FF3-

昨日のSSの後半です。未読の方は一つ前の記事を先にお読みくださいませ。


ちらりと視線をやってレフィアとアルクゥが離れたのを確認する。
じりっと足を這わせて踏み込む大地を確認する。

行動は一瞬だ。
イングズが仕掛けてきた瞬間に初動をかわして懐に潜り込み一撃を喰らわす、それだけだ。その衝撃だけで意識は戻り、この微妙に居心地の悪い空気から抜け出すことができるのだ。

僅かに空気が揺れる。イングズの左手首がやや下を向いたのを確認してルーネスは真横に飛びのいた。小さく手首が動くのはイングズが魔法を唱える時の癖だ。散々間近で見てきたのだから見間違えるはずなどない。
飛びのき顔を上げる前に元いた場所で大気の爆発が起こり熱風がルーネスの頬を叩く。間近で衝撃を受けたはずなのに弱過ぎる熱にそれがファイアであることを認めると、剣に手をかけながら真っ直ぐと走った。

今のは攻撃ではない。ただの目くらましだ。ファイアで一瞬の隙を作りだしてその間に攻撃を仕掛ける。教科書通りの見本のような動きに、ルーネスは場に不似合いな笑みを浮かべる。混乱していても真面目な性格は変わらないらしい。

爆煙に突っ込むと正面から銀色の閃光が見えた。
出所のわからない攻撃は対処するのが難しいが、最初から正面から振り下ろされてくるのがわかっていればそれほど困難なものではない。剣を振るう時の癖も軌道も、ルーネスには目を瞑っていても描き出すことができる代物だ。
左手で右にさした剣を、右手で左にさした剣を、一気に抜き放つ。
初速を十分に剣に乗せ振り抜く。まずは左手の剣で、振り下ろされてくる剣の攻撃を自分の体から逸らせ、バランスを崩したところで間髪おかず右手の剣でイングズの剣を弾き上げる。ギリッと刃と刃が擦れる音を響かせ、だがそれ以上の抵抗はなく、イングズの剣は手から離れて綺麗な放物線を描きながら後方へと弾き飛ばされてそのまま地面に突き刺さる。

後は自分の攻撃を叩き込むだけ。それだけだ。

理屈で納得して感情でもわかっていたはずなのに、剣を弾かれたイングズがそれでも自分に向かってくることに、一瞬躊躇いが生まれてしまった。
武器もなくそれでも、己の危険も何も感じていない表情でルーネスの方に向けて攻撃を仕掛けてくる。無表情な灰がかった翠の瞳の中にルーネスのグレーの髪が映りこみ、いつも向けられる温かな色合いなど何一つないことに今更ながら愕然とし、剣を振るう手が動かなかった。

―――バシッ

背中に強烈な熱と痺れを感じ、次の瞬間に身体中から力が抜けて視界がぐらりと傾く。

「―――ったく、容赦ない、な………」

使える最大威力の魔法であるサンダガを放ってくる辺り、戦闘中での戦いのカンは操られている時でも変わらないらしい。大技の出しどころは心得ているという訳だ。先ほどの剣戟もこの魔法のための囮だったのだろう。

両手から剣が滑り落ちる。衝撃で視界が崩れ平衡感覚を失った身体がふらつくが、必死に足に力を入れて一歩を踏み出し、倒れこむようにして両手でイングズの身体を抱き締めた。抱きしめた身体から再び魔法の力が増幅していくのを感じ、止めを刺すまで気を抜くことのないイングズの行動が彼らしくて笑いが込み上げてきた。

「ホント、らしいな。でも―――」
「!………」

握り締めた拳をイングズの鳩尾に思い切り叩き込む。一瞬イングズの瞳が大きく開いたがすぐに力なく閉じられ、ルーネスの身体に寄りかかるように倒れこんできた。同時に周囲に集まっていた魔力の気配も四散していく。

「生憎とマゾじゃないから、痛いのは一度で十分」


可愛いなぁ、ルーネス。
色々言いつつやっぱり躊躇っちゃうルーネスだけど、抵抗(?)されたことにちょっと苛立ってたらいいと思います。自分で言ってますがうちのルーネスはMではなくSですので(笑)。この後イングズは散々ルーネスに嫌味言われると思います。

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乱される心・前-FF3-

買ったばかりの定期券落したよ……。超ショック。だって6ヵ月分だよ?!区間が短いからマシといえばマシだけど、やっぱ6ヵ月分は痛いよー。まだ1週間しか使ってないのに(泣)。優しい人が拾って届けてくれることを祈ってます、切実に。

でも自分的に一番ショックなのが、一緒に入れてた地下鉄の1000分の回数カード(鋼のイラスト入り!)がなくなったことだ、というと色々痛い子だ。



「だから、リボン付けとけって言ったのに」

苛立ちと舌打ちをわざとらしい溜息で隠し、ルーネスは仲間に聞こえるように肩を竦めながらそう呟いた。向き直る時に両手の剣が擦れるようにぶつかり合ったのは、冷静でいるつもりでもどこか動揺を抑え切れていない証拠なのだろうと、無意識下の自分を分析して自嘲する。

振り向いた視線の先にはイングズ。瞳は虚ろでどこを見ているかわからない表情だが、剣先はしっかりとルーネスに向けられている。それでいて魔法の気配も感じるのだから、相対すると赤魔道師というのは厄介なジョブだ。

剣でくるか魔法でくるか。
剣なら楽だ。一撃目をかわしさえすればこちらの攻撃を叩き込むチャンスはあるし、物理的な衝撃さえ与えれば混乱は覚めるだろう。だが魔法なら少々厄介だ。離れて戦いこちらの攻撃を剣で躱す戦法を取られたら懐へは潜り込むのは難しいだろう。

全力で戦うなら簡単。だが力を抑えつつ、けれど確実に攻撃を加えるとなると、なかなか骨の折れることになりそうだった。これがイングズではなくアルクゥやレフィアだったら、技術的な難しさは同じだとしても精神的には随分と気楽なのにと些か不謹慎なことを考えたが、もちろん表情には微塵も出さない。

軽く息を吸い、筋肉を弛緩させて身体中の力を抜く。そして両手の剣をいったん左右の鞘へと収める。スピードを要求されるなら、剣は抜き身よりも鞘に納まっている方が扱いやすい。

「……ルーネス」
「下がってろ、俺一人で十分だ」
「でも!」
「こっちの始末が終わるまでアルクゥは敵を引き付けといてくれ。レフィアは一応ケアルの準備でも。それだけで十分だ。後はイングズにご飯の時に給仕でもしてもらってチャラにしよう」

足手纏いになるとは言葉にしなかったが、それは二人ともわかっているようだった。素早さで拮抗するのはルーネスぐらいしかいない。負けるとは言わないが、誰かを庇いながら戦うのは難しいし性にあわない。
一人で戦う分には気が楽だ。他に気を取られることはないし戦い易い。それに誰にも、自分以外の誰にも、イングズに触れさせたくないという思いもある。

軽口を叩いていつもの自分を創り出すが、それでも動揺を自分自身から隠すことはできなかった。自分の指先が一瞬ぶれて、身体の緊張感の水位が増しているのが嫌でもわかった。洞窟に迷い込んだ時も、一人で巨大な魔物と対峙した時も、複数の敵に不意打ちを喰らってもこんな緊張感は味わったことがなかった。
それほど困難な状況ではない。一撃や二撃喰らったところで死にはしないし、最悪逃げ回って時間をかければイングズの混乱も収まるだろう。自分の身について心配するようなことは何もないことはわかっている。わかっているのに理屈ではない不安に心が支配されそうで、意識して口の端を持ち上げていつもの不敵な笑みを創り出す。

「―――おまえって普段はしっかりしてるのに、肝心なところでツメが甘いんだよなぁ」
「………………」
「状態異常が主な魔物相手に耐性防御もつけないで突っ込む馬鹿はおまえぐらいだぜ?仲間を庇うためだって言っても、な」

レフィアはリボンをつけていたのだから無理して庇わなくても何とでもなっただろうにと心の中だけでつけたし、だがイングズが地震の安全を優先して庇わないことなどありえないなと思い至る。イングズは当たり前のように仲間を庇って、まさしく騎士そのものだ。赤魔道師を選んでいるのも時に剣で仲間を守り、また魔法で仲間を守ることもきるからなのだから呆れるほどだ。
ルーネスだって行動を共にしているのだから、必要であれば庇うし手も貸す。だが、旅を続ける以上危険は覚悟の上だろうし、どうすれば全体的に見て一番危険が少ないかを思ってしまうのだ。

この手で何かを守ることを渇望するが、この手で全てが守れると思えるほど傲慢にもなれない。それなのにイングズは全てを守ろうとする。守れないとわかっていて、それでも守ろうとする。
だからルーネスはらしくなく―――苛立ってしまうのだ。


ルーネス×イングズ。FFで混乱ネタはもはやお約束?!ちょっと長くなったので明日のブログに続きます。

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【みちゃったらバトン?漫画、アニメ編】

という訳なので、見なかったことにすればいいと思う。

某サイトで見て答えるか悩んでいたら、次にお邪魔したサイトでその続きをやっていた。ので、運命を勝手に感じてその続きをやってみちゃったりする。自己満足。

気が向いたら見てみたら良いと思います。でも、長いよ?
ちなみに今日のSSは一つ前の記事でUPしてありますー。

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本気の嘘 -ジューファム-

「御用とは珍しいですね。またお父様に叱られでもしたんですか?」
「飛空艇がいる。ここから脱出できるだけの性能と燃料があれば、それ以上は問わない」

にやりと笑った情報屋に必要なことだけを早口で告げる。顔を見てはいるが微妙に相手の瞳から目を逸らしているのは、そうしなければ全てを見透かされてしまいそうだったからだ。
もちろん、無駄な足掻きとはわかっていたが。

「お父様の期待を裏切るんですか?あなたが?」
「期待など―――されてない」
「おや、そうですか。あなたが真面目にジャッジの任務を遂行しているのでてっきりそうだと思っていましたが」
「気のせいだ」
「そのようで」
「………で、どうなんだ?」
「なにぶん急なお話ですからねぇ」
「余計なことは聞いてない。出来るか出来ないか、どっちだ」

相変わらずのらりくらりと話を逸らされそうな気配に苛立ちを込めて言えば、ジュールは「せっかちですねぇ」とわざとらしく溜息をつく。だがこの行動が男にとってまったく予想外の出来事である、などということはありえない。現に呼び付けられたのはいつもの場所ではなく、帝都の外れにある巨大な倉庫だったのだから。

「ここにありますよ。でも、高いですよ?」

ジュールは後ろを親指で指しながらそう言い、あなたに払えるんですか?と続けた。

「いくらだ」
「おわかりでしょう?」
「………………」

言葉の代わりに沈黙を返し、触れそうな距離まで近づいてくるのをじっと見守っていた。身体から微かに酒の匂いが漂ってきたが、繋がりあった口から流れ込んでくる呼気には微塵もアルコール臭が混じっていなかった。

「そんなもの、本気で欲しがってるとは思えない」
「普通は違うんですがね。あなただから特別、ですよ」
「嘘を言うな」
「あらバレちゃいました?まぁこっちのブツは少々曰くありなのであまり手元に置いておきたくないんですよ。だから、特別です」
「―――吐き気がする」
「じゃぁついでに、そちらも頂いておきますよ。せっかく用意してくださったんですからね」

そういうが早いか手の中のキャッシュカードを掠め取っていく。そしてやはり最初と同じように蛇のように絡みつく笑顔を浮かべた。

「これで気が楽になるでしょう?」

欲しいのはここから脱出するための艇と燃料。それだけ。


ジューファムとか言い切ってみる。
ジュールは追われたら逃げて逃げられたら追い回すタイプだけど、決して相手を手に入れようとしない捻くれ者だと思います。というか自分の手に入るものには興味がなさそう。

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葬送花 -ヴァンバル-

見付けた背中はあまりにもいつも通り綺麗に伸ばされていて、だから両手に抱えた白いユリの花束との違和感を感じずにはいられなかった。

海から押し寄せて来るような風に乗ってユリの独特で強いむせかえるような香りが運ばれてくる。死者を悼むようにも生者を拒むようにも感じられる香りは圧倒的な強さをもって、立ちすくむヴァンを押し戻すようでもあった。
視線の先のバルフレアは花束を抱えたままじっとしている。それは何時間も前からそうしているように景色と一体化していて、すぐ目の前にいるのに見失ってしまいそうな錯覚すら覚える。何か声を掛けたいと思い、何か言葉を掛けなければいけないと思い、けれど思いは沢山あるのに何一つとして音としての形をとることを拒むように、喉の奥が張り付いて動かない。

ゆっくりとバルフレアは両腕を広げた。
抱えられていたユリはふわりと垂直方向に落下し、次に崖から吹き上げられた風に乗って空へと舞い上げられた。一瞬視界を白く染めあげたユリは、すぐに青空へと拡散して散々になり景色の中へと埋没していった。

「バルフレア……」
「………」

呼び掛けたが答える声はなく、恐らく振り向かれても続ける言葉はヴァンの中になかった。
ただ、そのままにしていたら空へと溶けこんだユリと同じように消えてしまうのではないかと不安になった。青い空と一体化して二度と大地へ―――ヴァンの元へと戻ってこないのではないかと。

背中から手を回してしっかりとバルフレアの身体を捕まえる。そうしていなければ目の前の姿を確認できなかったのだ。
だが常ならヴァンがそうすると煩いと振りほどくバルフレアは、ただじっと何の反応も返さずされるがままにしていた。それが余計にヴァンには不安で、自分の腕の中にいることが幻のように思えてくる。

「どっかに行ったりしない―――よね?」
「―――さぁな。まさか空賊がいつまでも同じ場所につっ立ってるって訳にもいかないだろうが。そういうのは守るものや場所がある奴らに任せておけばいい」
「黙ってどこかに行ったりしない、よね?」
「………約束ってのは俺の辞書に載せてない」
「嘘でもいいから行かないって言ってくれないの?」
「……嘘は言わないさ」
「バルフレアの嘘吐き。いつだって、俺がどれだけ真剣でもいっぱい嘘を言うくせに」
「珍しくて涙が出そうだろう?」

くくっと喉の奥を鳴らしながら振り向いた姿は、呆れるぐらいにいつもの人を食った表情だった。先ほど見せていた背中の印象とも腕の中から感じる温もりとも微妙に一致しない、ある意味バルフレアらしい姿。
どうか自分には本当の心を少しでも見せて欲しいと、ベールで覆い隠されていない生身の部分に触れさせて欲しいと願っても、一番不安定な感情を抱いている今でさえその片鱗すらつかませないようにする。掴むことが出来るのは心と切り放されたような身体だけ。

「俺じゃ駄目なの?」
「………」
「俺じゃ頼りないかもしれないけど……でも俺、バルフレアを少しでも支えたいし、俺、俺バルフレアと一緒に―――」
「―――一緒に行くだろうが」
「え?」
「あの馬鹿デカイ空中要塞に突っ込んでさっさと後始末を終わらせないとな」
「バルフレア、俺が言いたいのは―――」

そんなことではないのだと言おうとしたが、バルフレアはヴァンの腕をほどいてぐっと引き寄せると唇を落とした。

滅多にないバルフレアからのキスに言葉を失いただ呆然と見つめかえす。今このタイミングでなければそれは嬉しくて幸せな気分に包まれただろうに、まるで別れを告げるかのような感触に世界の色が失われるようだった。
先ほどバルフレアが空へと散らしたユリのように、今は亡き人に捧げられた白さのように全ての色が抜き取られていった。


踏み込ませないのではなくて、踏み込ませる場所をバル自身も見つけ出せていない感じで。

心は、哀しいでも悔しいでも清々したでもなくて、けれどそのどれでもある感情。だからこそただ、ユリの花を大灯台へと続く海へと散らす。それしか、思いつかないから。

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満たすもの -ジェイルク-

アビスのSSですが、ちょっとルークの性格が親善大使系?っていうか、今流行のスレルク?って感じです。例によってネタバレ配慮もなしです。

まぁ、そんな訳で色々ご注意を。





俺は馬鹿で考えなしで、世の中のことを何も知ろうとしていなかった。俺の世界は、屋敷としては大きかったかもしれないが世間としてはごくごく小さなファブレ邸の中だけだったのだから、何かを知る必要なんてまったくなかったのだ。

そして誰も俺に教えてくれようともしなかった。今考えればそれは当たり前。だって父親は息子を18で生贄に捧げるつもりだったのだし、ガイは復讐を秘めていた訳だし、ヴァン師匠は使い捨てにするつもりだったのだから。何かを教えたり間違いを正す必要なんて少しもなかったんだ。

俺は確かにオリジナルの居場所を奪ったし、アクゼリュスを崩壊させたし、罪のない人たちの命を奪ったし、俺の言動で皆を苛立たせたのだし、師匠に使い捨てにもされた。だがそれは全部俺だけのせいか?俺だけが罪を背負わなきゃいけないことか?

「あぁ、やっぱりジェイドはそう言うと思った」

にっこりと笑って顔を上げると、俺に死んでくれと言った人物の表情が動いた。きっとこんな反応が返ってくるとは思っていなかったに違いない。粛々と受け入れるか、死にたくないというか、そのどちらかを予想していただろうに、そのどちらも含ませない笑みを向けられれば死霊使いといえど人間らしい反応をするようだ。
血を湛ええたような赤い瞳が揺れている。

「そう言えば満足?」
「………どういう意味ですか?」
「死ねといえば自分の義務を果たしたことになる。そして死んで欲しくないと付け加えれば良心の痛みも和らげられる。俺に全部押し付けて、そしてジェイドは救われる」
「―――馬鹿馬鹿しい」
「そう?じゃぁ、特別に言ってあげる」

どのような表情を浮かべるか迷っている相手に歩み寄った。手袋越しに掴んだ手は冷たくて、だからその冷たさで俺の心も凍りつかせられる。そっと背伸びをしてアンタの耳元に、俺を刻み付ける冷たい言葉を囁くことができる。

「アンタの為に死ぬよ、バルフォア博士。どうせ被験者様に上書きされちゃう命だからね」

俺らしくない皮肉を込めた言葉がアンタの中の奥の方まで染み込んで、身体中を埋め尽して一生消えない灰色の傷となるだろう。そしてアンタらしくない動揺が俺の中に流れ込んできて、産まれてきた意味すら持たない俺をいっぱいに満たしてくれる。

それだけで滑稽なほど幸せだ。
アンタには教えないけれど。


自分が消えることを受け入れてて、でもジェイドの中に自分を確実に刻みたくて、ワザと酷い台詞をはくルーク……っていう妄想です。ごめんなさい。少し反省してます。

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Tearing Down The World -アルバル-

―――ああ、だからここに近づきたくなかったんだ

そんなことを思っても後の祭りだということは重々承知していたが、それでもそんなことでも考えていなければ痛みに喉が情けない悲鳴を吐き出しそうだった。だから精一杯自分で自分を嘲笑って、在り方を見失いそうな自分の心に「空賊バルフレア」の振舞い方を思い出させてやる。

後ろ手に縛られた縄が食い込み皮膚が裂けてヒリヒリと痛むし、散々殴られた身体はどこが痛むのかもわからないし、感覚が消えそうな足腰は膝が笑ってたけれど、それらを全て意識の外へと追いやって不敵な表情で顔を上げる。
今更ジタバタしたところで何も変わりはしない。泣き叫ぼうが懇願しようが目の前の男が他人の言葉で自分の行動を変えることがないのは嫌というほど知っている。これ以上悪くなることの方が難しい状況で、些細なことを気にするのは労力の無駄だ。もっとも自分のこういった態度が余計にこの男の嗜虐心をそそるということも知ってはいたが、それこそ今更な話だ。
相手はもう、自分を喰らい尽くすつもりでそこに立っている。

「お久しぶりですね。お会いしたかったですよ」

そんな心情を読んだかのように男は楽しそうに笑みを浮かべ、すらりと立ったままでバルフレアを見下ろしている。舐めるようにバルフレアの全身を見回しながら、短い言葉でバルフレアを押させつけている兵士を下がらせると、サングラスを外して片手でくるりと回してみせた。
いちいちもったいぶった行動だ。

「至極光栄。だができれば待っててくれるのは絶世の美女の方が有難いんだがな」
「気が合いますね、それは同感です。自分を待っててくれるのは柔らかい女性の肌の方が良い。ですが―――」

言葉を区切って意味ありげに微笑む。
いや、この笑い方は男のいつもの表情だ。値踏みするように這わせてくる視線も、鎌を振り下ろすタイミングを窺っている死神のような笑みも、遠まわしな表現で苛々させる口調も、昔から何一つ変わらない。嫌というほど知っていて、だからこそ身体中を流れる血液の温度が一気に下がるのがわかる。
心の隙を見せては駄目だ。これぐらいのことで猫に睨まれた鼠みたいに身体の自由を奪われていては駄目だ。凍りつきそうな血液に自分の心まで凍らされては駄目なのだ。

「自分が待つ分には、少々違いましてね」
「それは残念。俺は待つのも待たせるのも女性の方が良いね」
「うーむ、哀しい見解の相違ですね。まぁ、その違いを埋める時間はこれからたっぷりありますから問題ないですね。そうでしょう?」

長くて太い指がバルフレアの髪を鷲づかみにして、逸らそうとしていた視線を無理矢理戻して目線を合わせながら優雅に笑ってみせる。社交界の場で見せられたなら女性が喜びそうな、だがバルフレアにとってはぞわぞわとした不快感しか浮かばない笑みだ。
黒い髪と瞳が全てを絡み取っていくようで、バルフレアの中のものを全て黒く塗りつぶしてしまうようだ。きっとそれはただの想像ではなく、大切なものも隠しているものも矜持も全て踏みにじられてしまうのだろうと、諦めにも似た静かな心で思った。

「貴方の瞳の色は、空よりも地上の方が美しく見えると思いませんか?けぶるような翠は朝靄の中の草原を思わせるような清廉さと美しさと不可侵さを持っている。私はね、見てみたいのですよ」

―――羽を奪われても尚、貴方の瞳が輝く様を

「………大層なご趣味だな」
「美の追求ですよ。智の探求と言っても良い。貴方のことなら全て知りたく、貴方の全てを見たいのですよ。私は貴方の信奉者であり崇拝者でもあるのです。全てを、と願うのは至極真っ当な望みだとは思いませんか?」
「あんたとは、どうやら趣味が合いそうもないな」
「何、わかり合えないからこそわかりたいと願うのですよ」

地の穢れが貴方をより一層美しく見せると思いませんか?


アルバル監禁もの(汗)。続きは確実に危ない展開なのでここではなし。賛同者がいらっしゃればサイトの方で続きをUPするかも、です(笑)。

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死者と生者 -ラファジャミ-

面白そうなのでやってみましたミンサガ成分分析。ミンサガでのHNでやってみました。

51%はサルーインで出来ています
31%はルドルフで出来ています
9%はローザリア王国で出来ています
6%はクローディアで出来ています
3%はグレイで出来ています

うおー。私の半分はサルーインですか!半分が優しさじゃないので出来てるよ(バファ○ンの正反対だ)!でも31%がルドルフってのも微妙だな!微妙に某Sさんが頷いてる気もするけど……ようはジキルとハイドみたいなもんですか、私?

ちなみにサイト名でもやってみました。

73%はミニオン(ワイル)で出来ています
21%はテオドールで出来ています
6%はローザリア王国で出来ています

次はサルーインの手下になったよ…。でも20%も熱血親父が入ってる?!やっぱり良くわからない人物像だ。個人的にはジャミもラファも入ってなかったのが寂しいなぁ。



―――だから、この街で一泊するのはやめようといったのに。

幾重にも塗りこめた漆のように隙のない闇の中で呟いた。
それは頑なに提案を拒んだ目の前の翠の髪の人物に向けたものか、こうなることを予想しておきながら防げなかった自分に向けたものか、判別はつかなかった。だがそれが誰に向けたものであるにしろ、相手の中の傷も自分の中の後悔も幾許も軽減されるものでないのは確かだ。

ベッドに横たわるジャミルは自分の膝を抱え込むようにしてシーツの中で丸まっている。その格好は華奢な身体を一際小さく見せていて、掻き抱いているシーツの波打つ皺がその身体を捕える荒縄のようにさえ見えてくる。

「―――っ」
「大丈夫ですか?」

呻くように喉を鳴らした顔を覗き込むがそれ以上の反応はなく、全身から噴き出した汗で額にべっとりと張り付いた前髪を指でそっと掻き分ける。そうするときつく閉じられた瞼が顕になって、堪えるように揺れる睫毛が見て取れた。苦しげな姿に自分自身も息が止まりそうに感じながら、まだ張り付いている髪をゆっくりと梳いていく。

指が額に触れると、ふっとジャミルの表情が緩んだ。触れるラファエルの手が冷たく感じるのか、無意識に手に寄り添うような動作を見せる。普段は決して見せることのない、人を頼る無防備な動作と表情。

「………ド……」
「―――ジャミル?」
「ダ……ウド―――」

呟かれた名に、自分の指が反応したのがわかった。

わかっている。ここは彼らの場所。彼らが共に過ごした場所であり、彼らが別れた場所であり、彼らが再びであった場所であり、そして永遠に全てが終わった場所でもある。それとも、永遠が始まった場所と言った方がいいのだろうか。
そこは彼ら以外の侵入者を拒む場所。長い時間と命で編み上げられた彼らだけの牢獄の中には、誰も立ち入ることなどできないのだ。

だが、それでも―――

「死者は所詮死者だ。もう共にいることはできない」

静かに、けれど宣戦布告のようにはっきりと言葉にする。ジャミルの心を捕らえて離さない死者に、死者への哀悼の心など込めずに、言い放つ。

時間が足りないのなら命の続く限り時間を捧げよう。傷が癒えないのなら傷ごと抱え込もう。自責に苛まれるのなら自分が許そう。隠そうとするなら気づかぬふりを貫こう。身代わりだというのならそれすら甘んじよう。それでも死を望むなら、亡霊の手ではなく自分の手で与えよう。

例えこの想いを傲慢だと誹られようとも、どれだけ愚かであろうとも、あなたの騎士であると誓ったから。


あなたより先に死ぬことなく、貴方を守ろう。

ダウジャミ前提でラファジャミと、ドマイナーなことを呟いてみる。

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『ムカツク』 -鋼-

ちょっとお知らせ。最近コメントにアダルトサイト系が妙に入ってくるのでコメント機能は停止しました。何かございましたら拍手か一言メールでお願いします。

あと、海外版アビス、すごいことになってますね。こちら(海外サイト)で見れますが、長髪ルークで秘奥義出せる!イオン様の秘奥義と連携できる!ネビリム先生の秘奥義がすごい数!?ガイ&ナタリアの秘奥義増えてる!

これってもしかして、アビスもインターナショナル版とかディレクターズカット版みたいな感じで出るんですかね?来年のサプライズってもしかしてこのことですか?ふざけるなよ!とか文句言いながら、絶対発売日に買うのが自分で予想できるんですけど。もう765の思うツボだよ。
まぁ個人的には長髪ルークで秘奥義出せる、ってだけで購入動機になるってのが何とも言えません。それにアッシュの秘奥義も追加されるみたいだし……いいよ、もう。買うからさっさと発表して!



何もかもむかつくことの連続だ、と思う。

いや、むかつくとは少し違う感情なのかもしれないが、それ以外に今の感情を表現するような言葉を俺は知らない。
身体の内側が荒いヤスリで削られたように、到るところに傷を作りながらざらついている。その中を不恰好な形の重い鉛が、身体の動きを遮るようにゴロゴロと転がっている。

痛い、訳ではない。
気持ちが悪い、訳でもない。
どこか歪で―――『ムカツク』のだ。

「おい、起きろ」
「んーあー、書類は勘弁してくれ………」
「おい、何寝ぼけてるんだ。さっさと起きろ。そしてこの鬱陶しい腕をどけろ、この無能が!」

一人気持ちよく夢の中にまどろんでいることに、もともと低い沸点は簡単に超える。そして一度超えたら自分の行動は早い。
僅かに上体をずらして下敷きになっている身体の自由を取り戻し体勢を整えると、きつく拳を握り締めて腕を振り上げる。もちろんバッチリとメンテナンスを終えている機械鎧の右腕の方を、だ。振り上げた後は振り下ろす。容赦なんか一欠けらもない。一度甘い顔をしたら付け上がるのは目に見えてるのだから。

ゴンッ!―――ズズズッ……ドサッ、ゴン……

音で表すならそんな感じだ。
硬い握り拳はロイの後頭部にクリーンヒット、あまりの直撃振りに悲鳴一つ上げずに目をひん剥いた馬鹿面をさらしながら仮眠室のベッドから滑り落ちる。固い床へと背中から落ちて、受身すら取れなかった身体はそのまま力なく引き倒されて再び後頭部を床で強打。

「おーい、大佐、起きたか?」
「………………」
「そろそろ行かねぇと中尉の銃で脳天にあな開けられちまうぜ?」

だが返事は愚か身動き一つする気配のないことに、さすがに心配になって覗き込む。と、案の定、馬鹿面のまま白目を向いている。あまりにも「無能」を絵に描いたような表情に思わず顔が綻んで、頭に上っていたはずの熱が腹の中へとすとんと落ちてきてあるべき所に収まる。

追いかけるようにそっと傍らに膝をついて、額へと軽いキスを送る。濃厚なキスを何度もかわした直後だというのに、自分から一方的に送るキスはそのどれよりも鮮やかに感じられた。

「……殺されないように、祈っててやるよ」

東方司令部を出る前にきっと自分は銃声を聴くことになるだろうなと思いながらも、先ほどの『ムカツキ』の仕返しとばかりに、眠りを妨げることないように静かにドアを閉めた。


鋼でエドロイ。
うわー、何でこんなジャンル外に時間割いてるんだよーって思いながら書いてました。身体はロイエドだけど心はエドロイで。

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かつての翼 -シドとファム-

「人には翼があるのだ」

勝手に部屋に入り込んで窓から空を眺めていたら、黙々と机に向かっていたはずの人物の声が聞こえてきた。一つのことが片付くまで集中力の途切れることなど今までなかったから、それは作業が一段落着いた合図だった。

見上げていた空はいつだって澄み渡っていた。
青い空を見上げてその果てしなさを感じ、赤く染まった空に見入って興奮を覚え、暗闇をたたえた夜空を見渡してその深遠さに吸い込まれそうになる。色を変え温度を変え姿を変えても空は変わらず空で、手の届かない頭上に常にありながら、自分の側から離れることもなかった。

「人の背にあるこの骨は―――肩甲骨というのだがな、人にかつて翼が合った証なのだ。人は皆その背に翼を持っていたのだ」
「では何故、今はないの?」
「さて?神が取り上げてしまったのかもな」
「どうして?」
「人が知恵を身につけたからやもしれぬ」

眼鏡の向こうで瞳が遠くを見つめる。その瞳が何を見ているのか気づくにはその時は幼過ぎて、そして今知ろうにもそれは遅過ぎることだ。
次の瞬間には視線は戻されて「だが人は知恵で空を飛べる」と続けられた。

「身だけで飛べずとも、人は知恵で数多のものを実現できる。ミストの力を利用して動力を得て、飛空艇を作り出し太古から空を飛ぶ鳥や竜よりも速く空を駆けることができる」
「僕も飛べるの?」
「あぁ、おまえも飛ぶことができる。きっと誰よりも速く飛ぶことができる」
「本当に?」
「もちろん。おまえはなかなか筋が良いしワシの血を受け継いでいるからな。空もおまえを愛するだろう」

自分に翼がある。
自分も翼を持つことができる。

そうすれば空に近づくことができる。そうすれば誰よりも空を愛していた父親に近づくことができる。そうすれば、そうすれば、そうすれば………。

「人に神など必要ないのかも知れぬ。人は己の力で全てを選び、己の力だけで進んでいく存在なのだから。きっとおまえにもわかる時が来る。人だけが己が人であることを知り、人であるだけで進んでいける。それこそが人としての誇りであり存在意義だ」

その言葉に込められた危うさに気づくには幼過ぎて、その言葉を記憶に止めておくには瞳に映る空は美し過ぎて、彼の脆さに気づくには添えられた手は大きくて温か過ぎた。そして………


瞼を上げた瞳に映るのは降り注ぐ日差しと変わらぬ澄んだ空。耳に届くのは昔は聞くことのなかった騒がしい声。肩に触れるのは昔とは違う白くて美しいヴィエラの細い指。

―――あの想いを認めるには「今」に想いがあり過ぎる

消化不良値MAXですかね(汗)?

ブナンザ親子大好きです。三男LOVEの父親と父親の後を付いて回る子供だったことを希望。空に飛び立ったのも自由を求めるのも全部父親の影響だと嬉しい。

でも、シドって格好良いよね!って言うと必ず変な顔をされるのは何故?そりゃぁ服装は少々(?)難ありだけど、絶対格好良いって、シドパパは!もう全てが好み!

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美しい -バシュバル-

「美しかった」

有無を言わさず身体をベッドに押し倒してそう言えば、バルフレアは心底うんざりとした表情を見せた。

「アンタ今日の戦闘で頭でも打ったか?それとも変な状態異常にでもやられたか?」
「頭も打ってないし極めて正常だ」
「だったら余計に性質が悪い。どこをどう繋ぎ合せたらそんな台詞が出てくるのか教えて欲しいね」
「初めて見たよ。君が―――剣を構える姿を」

そう言えば、無表情を装おうとしたバルフレアの身体が僅かにぴくりと反応を返したてきた。
肩をつかんで押し倒すように上に乗っかってるバッシュがそれに気がつかない訳がない。それ以上進入するなと力を込めて睨み返してくるが、その強気なヘーゼルグリーンこそが亀裂を表しているようで、素手で触れたいと思わされる。

「君は銃だけでなく剣も使えるのだな」
「何でも一通りマスターしておくのが空賊が生き残るたしなみでね」
「実用一辺倒の、無駄のない動きだった」
「………何が言いたい」
「知っている動きに良く似ていた。もっとも、記憶にあるものよりも君の方がしなやかな動きに感じたが」
「気のせいだ。俺のは我流だ」
「そうか。気のせいか。だが―――美しかったのは事実だ」

ますます露骨な嫌悪を浮かべるバルフレアに、肩を押さえつけたまま強引に唇を重ね合わせた。噛み付くように荒々しく、奪いつくすように激しく咥え込み、強引に舌を割り込ませて口内を犯しつくすように隅々まで動き回る。
逃れようとする身体を押さえつけて微動だにさせず、反応を返すまいと抵抗する口内を熱くなるまで執拗に舐め回し、否応なしにその熱を身体の隅々まで押し広げていく。

力づくで顔だけ引き剥がしたバルフレアは、殺意を込めて睨みつけてくる。プライドの高い彼が好きにされたままじっとしている訳がないのはわかっているが、その殺意すら美しいと感じてしまうのは、網膜に焼きついた彼の剣を振るう姿のせいかもしれなかった。

「生憎と今日の俺は、そんな気分じゃない」
「私はいつも以上にそんな気分だ」
「どけ」
「振り払えばいい。それほど力は込めてないはずだ」
「どけ」
「振り払わないのかね?」
「―――くそっ」

自力でギリギリほどけないであろう強さで押さえつけていたのだが、バルフレアは忌々しげに言葉を発した後はそれ以上抵抗を示さず、そっと長い睫毛の揺れる瞼を下ろした。
らしくない諦めの良過ぎる行動に些か驚きつつも、手の中の熱の前では全て無意味で、真実を告げる口を閉じてそっともう一度触れるだけのキスをかわした。

「君は、美しい」

その姿も生き方も抱え込んだ不器用さも、何もかもが。


色々消化不良感がありつつもバシュバルで。
実は別の小説にする予定だった一部なんですが、いつUPするかわからないのでここだけ抜粋。

関係ないですが、硝子でざっくり切った指の傷は塞がる気配がありません(苦笑)。まぁ切った直後は微妙に骨見えてたしね!他の指でキーボード打つのも振動が痛いぐらいだからね!

ホント、硝子コップには注意を。力込めて磨いちゃいけません。

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コップを握りつぶして

指を切りました。
というと、何だかすごい怪力なイメージですねー。

硝子コップの内側の底を、洗ってたんですよ。でも底の隅に乾いてこびりついてて、こう淵を掴むようにしながら洗ってたらバキッ、と(笑)。コップの一部を捥ぎ取るような感じ?で、そのまま割れた部分でざっくりと。第三者的に見たらコップを握りつぶしたように見えると思います。力のかけ方で案外簡単に潰せるんですねー。

久しぶりに流血沙汰の怪我をしたんですがこれが意外に深くて、右の人差し指がぱっくりと裂けてます。うん、見事。幅は1,2cmぐらいなんですがちょっと深くて、跡が残るかなぁって感じ。私の手タレのような指に傷が!とか言ってみたら馬鹿にされましたが。まぁ今更1つや2つ傷が増えたところで大した違いがないですけど。
ただ右手なんで不便なんですよねー。丸一日たってもちょっと力を入れると出血しちゃう感じですし。しかも親指の付け根辺りも切ったので、物を掴むのがすっごく不便なんですよ。DSを持つのがすっごく不便で、無理な姿勢で持つから指が疲れるんですよ(本当にいい加減にしろよ、自分)。

みなさん、硝子コップを握りつぶすと危ないので真似しないように(誰もしないから。そんな馬鹿なこと誰もしないから)。
ちなみに今日のSSは一つ前の記事でUPしてますー。

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認めたくない罪 -グレジャミ-

背徳感が思考を歪に停止させる。
貫かれる圧迫が眩暈を起こしそうなほどの快楽を生み出す。
塞がらない心の傷が際限なく身体を疼かせる。

俺はきっと壊れてる。
そして俺は汚れきっている。

けれどそんなことはどうでもいい些細な出来事のように感じられて、ただ身体を支配する熱に身も心も溶かし込んでグチャグチャにしてしまいたくなる。そうすれば盗むしかできない手も、嘘をつくしかできない口も、見境なく誘う瞳も、節操なく咥え込む下半身も、何もかもわからなくなる。この身体に染み込んだ下水道のドブ臭さも、溜め込まれた誰のものかわからない精液も、自分から吐き出される欲望も全部全部全部わからなくなる。

それができるのは、きっとアンタだけだ。

鈍色の髪を掻き分けるようにして縋り付いた背中に爪を立てる。
容赦なく突き動かされる身体を固定してすべての痛みを自分のものにするために必死に縋りつくと、張りのある皮膚にガリッと爪が食い込む感触が伝わってきた。だが藍を混ぜ込んだ灰色の瞳は僅かばかりも色を変えない。
じっと覗き込めばその灰色の中にジャミルの姿が映る。けれどそれはただ瞳の表面に映りこんでいるだけで、グレイの意識にまで入り込んでいないのであろうことは容易に想像できた。どれだけ痴態をさらそうとも、どれだけ嬌声を上げようとも、一定の角度と位置を保つように掴まれている腰が、身体を貫く熱とは真逆の冷たい心を嫌というほど教えてくる。

「アンタが、俺を壊すんだ」
「………………」
「俺を砕いて、欠片すら残らないぐらい粉々に」
「……とっくに壊れているんじゃなかったのか?」
「―――何だ、聞こえてたのか」

身体の奥を震わすような低い声が返ってきたことに、驚きと喜びを素直に乗せて笑って見せた。行為にしか興味がなくて―――もしかしたらそれすら余り興味がないのかもしれないが―――抱いているのがジャミルだとすら認識すらしていないのではないかと思っていたのだ。それほどにグレイの表情は何も映さず、貫くもの以外は震えを感じそうなほど冷たかった。

「まだ壊れてない」
「そうか」
「いや、壊れ足りないってだけかも」
「………………」
「早くアンタの熱で俺を壊せよ」

うなされるように呟く。
早く壊して。もう何も考えられないほどに。

揺さぶられる背中に冷たい石の感触が伝わってくる。小さな凹凸が剥き出しの背中に細かな擦り傷を刻み付けていき、痛みと摩擦による熱を生み出す。まるで断罪するような痛みが、けれど内側の快楽を押し上げていくのは違えようのない事実。

閉じかけていた瞼をそっと上げて背後の石に刻まれた「ダウド」の文字を視線で三度なぞると、うっすらと口の端に笑みを浮かべて再び瞼を下ろした。


ブログではヘビー過ぎるのを承知でUP。
末期症状ゾーンまでずっぽり嵌ってるジャミルが妙に書きたくなったんですよねー。ダウジャミで且つグレジャミとかマイナーなことを主張してみたり。

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無自覚 -ルーネス×イングズ-

「大丈夫か?」
「………大したことはない、さ」

そう言って隠そうとしたルーネスの左腕に朱色の筋を認めて、イングズは一瞬早くその腕を掴んだ。それほど強く掴んだ訳ではなかったが急に動きを制止させたためかルーネスの顔が僅かに歪み、イングズは慌てて腕を離し「すまない」と短く謝った。
だが手を離してもルーネスの腕がそこから動かされる気配はなく、視線を腕から顔へと上げていくと自分を見つめている視線とぶつかり、慌てて目を逸らした。

そのアッシュグレーの瞳が、予想と違って笑っていたから。

「―――怪我」
「え?」
「気づかれるとは思わなかった」
「………無茶なタイミングで飛び込んできただろう。その後の動きが微妙にぎこちなかった。だから気になっただけだ」
「へー」

声に楽しげな笑いが混じる。いったい今の何が面白かったのだろうと睨みつけると、ルーネスの瞳は益々楽しげに広げられた。
普段は行動といい言動といい仲間内で一番子供っぽいものを見せるのに、時折何を抱えているのかわからない表情をするのだ。ただ単純に気に入った内容があっただけとも取れるし、それ以外の微妙な成分を含んでいるようにも取れる。

「俺のこと、気にかけてくれてるんだ」
「? 仲間なんだ、当然だろう」
「それだけ?」
「それだけも何も、それ以外に何があるっていうんだ。ほら、腕を出せよ、ケアルをかけるから」

だが伸ばした腕からルーネスはすっと腕を躱した。
不意に動かした腕の傷からまた一筋、朱が描き出される。

「おい、何をやってるんだ。傷が広がるぞ」
「―――俺さ、他の言葉が欲しい」
「何を言ってるんだ?」
「俺の動きがおかしいだなんて、僅かな変化でおまえ以外疑ってもないのに当たり前のように気づいた。……なぁ、その理由が聞きたいんだよ」
「援護をしてれば気づく。それぐらいおまえもわかるだろう?」

言葉の意味が判らないと強く言い返せば、ルーネスは僅かに瞳を見開き、次いですっと細めて先ほどとは違う笑いを浮かべた。同じ笑顔なのに、そこには海底よりも深い何かが潜んでいるような、それでいて吸い込まれそうになる魔力のようなものがあった。

「残念。まだ無自覚、か」
「?? だから、何のことだ?」
「独り言。ほら、ケアル頼むぜ」

納得のいかない部分もありつつも、だがそれが何であるか明確にはわからず、突き出された腕をとってケアルを唱えることに集中した。触れ合った腕が何故か次第に熱くなっていくように感じたのは、きっと魔法の余波なのだろうと言い聞かせながら。


ルーネス=ナイト、イングズ=赤魔道師は、私の中ではデフォルトかも。
先にイングズの気持ちに気づくルーネスと、自分の気持ちに気づかないイングズに萌えを感じます。

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翼があれば -ヴァンバル-

こちらも「あなたは天使」「おまえが……」と微妙にリンクしています。宜しければそちらをご一読下さるとわかりやすいです(読まなくても一応わかります)。
一つ前のバシュバル「翼などない」とは同イメージ内ですが、時系列的な繋がりはあったりなかったり(どっちだよ……)。



空に憧れるのはそこに境界線がないからだという。
鳥に憧れるのはその背に空を駆る翼があるからだという。

でも人は境界線をなくすことも翼を持つこともできないから、空への憧憬を込めて飛空艇を作りそれを駆ることで、己を空へと鳥へと昇華させて行くのかもしれない。見果てぬ夢と叶わぬ願いを乗せて空に抱かれることを祈念するのかもしれない。

それならば、貴方は何を望んでいるのですか?



「………何をしてる?」

シャワーから出てきたバルフレアの背中をペタペタと触っていたら、案の定機嫌の悪い声が返ってきた。けどそれはいつものことだから今更そんなことで怖気づいたりはしない。

「バルフレアの背中に翼が本当にないんだなぁって確認中」
「はぁ?」
「だって本当に天使みたいに翼があったら、勝手にどこかにいっちゃうかもしれないし」
「―――馬鹿馬鹿しい」

もう少し触っていたいと思ったが、バルフレアは容赦なく手を振り払ってそのままベッドに寝転がってシーツを掻き抱いた。白いシーツに埋もれるようにして身体をすっぽりと隠すと、間から剣呑な瞳だけを覗かせる。

「俺は疲れてるんだ。とっとと寝かせろ」
「えー、冷たい!!」
「煩い。さっさと自分のベッドに戻れ」
「いいじゃん。一緒に寝たって」
「冗談じゃない。おまえの寝相の悪さに付き合ってられるか」

と言うと同時に長い足が見事に鳩尾に喰いこんで、呻き声を上げる間もなくベッドから追い落とされる。睡魔が迫ってきているバルフレアはこういう時の行動は本当に容赦がない。怪我したらどうするんだと抗議したところで、怪我する方が悪いと素で返されるのがオチなのだから。

攻撃を喰らった鳩尾と強打した腰をさすりながら、渋々自分のベッドにもどる。と、バルフレアが「まぁおまえにしてはましな発想か」とぽつりと言った。

「―――肩甲骨は翼の跡だ、とかいうからな」
「え?それ本当?!」
「信じるやつもいるが、生物学的には嘘だろう」
「何でだよー」
「進化の過程を考えたら、ヒュムに翼が必要な必然性はまったくなかっただろうが」

でも、きっとバルフレアには翼があったんだと思う。あんなに自然にシュトラールを操って空を駆けるのだから、自分でも飛んだことがあるに違いないのだと思う。

そう言うとバルフレアはふんと鼻を鳴らして「ない」と短く返しただけで、その後は完全に黙り込んでしまった。睡眠の邪魔をして機嫌が悪いのだろうと思いながらも、その声に一抹の不安を覚えずにはいられなかった。

何故なら怒った声で呟かれたのに、それはとてもとても寂しそうに聞こえたのだ。

―――俺には、翼なんかない

その言葉の意味は、今の俺にはわからなかった。


リベンジにことごとく敗れてるような気がしますが……。

空を飛べど、身を繋ぐ鎖を外せないバルフレア。
未だ空を飛べずとも、身の鎖をものともしないヴァン。
そんなイメージです。

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翼などない -バシュバル-

「あなたは天使」「おまえが……」とリンクしてますので、未読の方はご一読された方がわかりやすいです(読まなくても一応わかります)。
前2作はヴァンバルですが、こちらは一転してバシュバルです。ご注意を。



「隠しているなら見せてもらいたいものだ」
「は?何を言ってるんだ?」
「翼を、な」

身体を強く壁に押し付けて逃げられないようにしておいて貪るように口内を犯しつくし、ようやく離れたかと思うと妙に真面目な顔をしてそんな言葉を口にした。

「アンタ、頭がおかしくなったか?」
「天使様、なのだろう?」
「………聞いてやがったのかよ、趣味悪いな」
「君の声だから聞こえるのだよ」

痒くなるような嘘臭い台詞を真面目な顔して言うなと悪態をつけば、不真面目な顔で言えば受け入れてくれるのかねと真面目な顔で聞き返してくるから性質が悪い。これは絶対に確信犯で言っているのだ。見た目から受ける印象ほど朴訥な男でないことは、隙を見て唇を強引に奪っていく手口が妙に手馴れていることからもわかる。

手で身体を押し返そうとしたが、肩を掴む指に力を入れられて激痛が走る。それほど力を込めているわけではないだろうが、急所を心得ているらしく逃れることはできそうになかった。
諦めと降参の意味を込めて溜息をつくと逃れるのをやめて「それで?」と短く問い返す。今更問わなければならないことなど皆無なのだが、それでもそれは折り合いをつけるための儀式のようなものだった。

反応する身体に、心を服従させる儀式。

「君が年下好みだとは知らなかったな」
「俺もアンタが下半身だけは若いって、知らなかったさ」
「相手が君だからだ」
「そういうのは女にだけ言え」
「私は君に言いたいのだが」
「俺は別に聞きたくもない。ヤレれば理由も言い訳もどうでもいいことだろう?」

その台詞は自分にぶつけたものだ。
ヤレれば他に理由など要らない。熱いものを吐き出すための、内側から壊される快感を得るための、それはただの通過点に過ぎないのだから。通過点は必要であったとしても重要なファクターではない。壊れかけの意味を成さないものだとしても、ただ、あればいいのだ。

「もし、君に翼があるのなら……」
「ねぇよ、そんなもん」
「―――もし、だよ。もしあるなら」

私から逃げられないようにこの手で切り落としていたことだろう。

「将軍様は存外、勝手だな」
「深い愛故だと言って欲しい」
「身勝手な理由だ」
「そうだ。だが理由など、どうでもいいのだろう?」
「―――あぁ、そうだな」

反論を紡ぎだそうとする声を飲み込んで、身体中の力を抜き瞼を下ろして視界を遮断し、耳朶を揺らす低い声にだけ意識を集中する。

「理由なんか、どうでもいいさ」

この背に翼など、ないのだから。


心でなく身体の繋がりでバランスを取るバシュバル。

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徒然と

そう言えばここでSSを乱発するようになって一ヶ月が過ぎています。

当初の予定は「絵日記」ならぬ「SS日記」を作ることでした。絵が描けないのでせめて文章で何か楽しいことできないかなぁと。で、ふと見渡せばここで日記を書いていない?!ってことに気がつきました。まぁ管理人の日々の出来事なんか読んでも楽しくないでしょうけど、たまには日記らしい記事もUPしておこうかなと愚考。ちなみに今日の分のSSは一つ前の記事でUPしてあります。

■どうぶつの森に嵌り中
FF5がもうすぐ届くのでゲットしたら暫くFFづけですが、只今ゲームは「どうぶつの森」に嵌り中。別に何が面白いって訳ではないのに毎日毎日1,2時間はプレイしてます。魚釣って、フルーツ育てて、珍しい昆虫ゲットして、化石を掘り起こして、住人にプレゼント貰って、それらを全部売っ払って家のローンを返しています(笑)。意外に燃えるし萌えるんだよなぁ。ちなみに今、どんぐり祭り中で必死にどんぐり拾ってます。目指せ230個!

■攻殻機動隊が熱い
今更レンタルしてきて見てます。でもこれ本当に面白い!少佐が格好いいのもそうなんですが、バトーが!バトーが渋くて格好いい!何あの格好よさ!そして音楽も痺れるぐらいに渋くて、家にいる間ずっとDVDかけてBGMがわりにしています。レンタルじゃなくて購入したかったんですが、6000×13本(1stシリーズ)+6000×13本(2stシリーズ)をゲットする勇気は出ませんでした。中古でも結構高いし、廉価版のBOXでも出ないかなぁと日々神様にお願いしています。あー、ヤバイ。私って欲しくなると後先考えないで購入する癖があるので、こんなこと書いておいて買っちゃったらどうしよう……。ちなみに映画版は購入済です。

■その他最近の出来事
・スコーンを焼いたら分量を微妙に間違えてボロボロになってショック
・麻婆豆腐の辛口にスプーン山盛り一杯のコチュジャンを入れても辛く感じなくなってきた
・パイナップル酢を炭酸水で割るとなかなか嵌る
・鋼のDVDを見直したら危うく鋼サイト作りたくなった
・FF7のインターナショナルが進まない
・トムとジェリーのDVDが家に揃いつつある
・様々な攻略方法を無視して力技でヤズマット撃破。将軍様の見事な死にっぷりに笑いが止まらなかった(酷い)
・ちなみにオメガも力技で押し切った経験あり
・100%マンゴージュースがネットリ濃くてGOOD
・「ヤング・セクシー・ラブリー」という名の香水を買うのに色々な意味で躊躇した
・慌ててベルトの長さ詰めたら切り過ぎた(泣)
・エドワードゴーリーの絵本を読み返したらまた嵌った
・聖闘士○矢を読み返したらやっぱり嵌る
・年賀状の発売日の告知で年の瀬を感じた
・TMRのPVを見ながら年甲斐もなく一緒に踊ったら疲れた
・kinkikidsのPV見ながら以下略………
・家にDSが2台もある不思議
・時間がないといいつつFF3の熟練度を上げまくってる
・名探偵ホームズのDVD-BOXを買うか真剣に悩んでいる
・聖闘士○矢のフェニックスBOXを買うかまだ悩んでる(これを買うとコンプリート!)
・FF10-2をゲットするかどうか未だに悩んでる(アーロン出ないからなぁ)
・シンフォニアをプレイ再開しようと思いつつ、どちらのルートを取るか結論が出ずに再開できない
・よく切れる包丁は手もよく切れる
・オイルスプレーを買うだけ買って満足して使ってない

そんなこんなで毎日を過ごしています。
全部読んでくださった方、ありがとうございます?。景品は自費でハワイ旅行の権利プレゼントですよ! <それはプレゼントとは言わない

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おまえが…… -ヴァンバル-

一応昨日のSS「あなたは天使」と続いています。未読の方はできればご一読頂くとわかりやすいかと思います。


大聖堂から外へ出ると先ほどまで雨雲に覆われていた空に切れ目が入っていて、眩しい太陽の光が地上を照らし出していた。

細めた瞳に映るのは灰色の雲の隙間から金色に染まった光が地上に降り注ぐ。薄暗い雲の色合いと対極を為す光の美しさは神々しいと称するに相応しいものだった。隙間を通った光は幾本もの光の矢となって整然と降り注いでおり、無心論者でもその先に神の御使いが舞い降りているのではないかという気分にさせられる。

「あー、雨、止んだんだ」
「通り雨だったからな。この分だと明日には谷の方の天候も回復するかもしれないな」
「良かった。もう吹雪は勘弁して欲しいよ。寒くて寒くて死にそーだもん」
「おまえの場合は、まず服装の問題だろうが」

ピシッと指先で額を弾いてやると痛いと大袈裟に騒ぐから、次いでとばかりに額を押さえた手の上からもう一発お見舞いしてやる。

「ほらっ」
「え?」

懐から金の入った皮袋を取り出すと、慌てて出したヴァンの手の上へと落す。ずっしりとある重みに再び驚いた顔をしてヴァンが無防備に見上げてくるから、そして雨宿りをしに皆が建物の中に入っていて周りに誰もいなかったから、何となくいい気分になって赤くなった額にキスをした。

「バ、バ、バ、バルフレア?!」

いつも自分の方からそれこそ見境なしにキスしてくるくせに、する分にはいいのかされる分に弱いのか、額だけでなく耳の先まで真っ赤になってる。何だそんなに子供っぽい反応も出来るんじゃないかとからかってやろうとした言葉は、けれど口の中で掻き消して、意味ありげな笑いだけを返す。

「買出しはおまえに任せるぜ、ヴァン。ポーション類は多めに買っておけよ」
「な…んで、一緒に行かないんだよ!」
「天使様は下界の煩わしいことには手を貸さないんだよ」

そう言うと見事にぷぅーっと頬を膨らませて不服を訴えたが知ったことではない。さっさと行けと追い払うと「バルフレアの馬鹿ー」と盛大に叫びながら走っていく。水溜りの水を跳ね上げながら、降り注ぐ光を浴びながら、金の髪を揺らして軽やかに大地を駆け抜けていく姿。

―――何て、眩しい。

眩し過ぎていつか見失ってしまいそうだと、小さく呟いた。


消化不良の話の続きを書いたらさらに消化不良になった、というSS(サイテーだな)。
好きだけどいつか巣立っていくのだろうと思い無意識に距離を取ろうとしている、のだけれど取りきれない空賊(ややこしいな)です。

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あなたは天使 -ヴァンバル-

見せたいものがあるって言われた時点で多少は嫌な予感がした。渋々ついていったらヴァンが聖堂へと入っていきそれはさらに高まる。不似合いなことこの上ない。

「見て見てバルフレア!これ、すごく似てるだろー!」

能天気な声が聖堂内に響き渡って反響を繰り返した。厳粛な雰囲気に包まれている聖堂内でこれだけの声を出すのは周りをまったく見てない大馬鹿者か、どう思われても気にしない大馬鹿者かのどちらかだ。そしてたぶんヴァンは―――両方だ。
思わずヴァンの声に影響されて、静かにしろと怒鳴り返しそうになったのをバルフレアは慌てて止める。静かに祈っている老婆の横目で睨みつけてくる視線が痛い。

「―――静かにしろ。少しは周りを見ろ、馬鹿」

近づいて後頭部を拳骨で一発。抗議の声を上げようとした口をすぐさま押さえ、睫毛と睫毛が触れ合う距離でしっかりと睨みつけ、最重低音で「言うことが聞けないのか」と囁いてやる。脅しでも入れてやらなければなかなか飲み込めない相手に、普通に説得するような馬鹿な真似はしない。
こくこくと無言で頷く様に、にっこりと不気味なほど微笑んでやる。これが一番効果的。それも十分わかってる。馬鹿で考えなしだが、俺のいいたいことがわからないほどは、馬鹿じゃない。

「で、何が似てるって?」
「これだよ、これ。この天使の絵ってバルフレアに似てねぇ?」

見上げた天井に描かれているのは女性の姿と、女性に語りかけている天使の姿。

「………おまえ、パンネロお嬢ちゃんに教えてもらっただろう」
「え?!い、いや…それは―――」
「どう考えてもおまえが自発的にこんなところに入るとは思えねーしな」

だいたい例えが少女趣味に過ぎる。女性を見下ろし何かを告げている天使の姿。柔らかい表情は中性的な雰囲気で、左手に持ているユリの花、広げた羽、厳かな表情。絵としては申し分のない美しさだが、これに「似ている」というのはいかにも女の子の考えそうなことだ。

「似てるだろう?」
「………似てるか?」
「似てるよ」
「………どこが?」

溜息混じりに聞き返せば、ヴァンはにっこりと笑って答えた。

「翼があるところ、かな」

それはちょっと違うだろうと胸の中で呟きながらうな垂れて、わかったわかったと生返事だけをしてさっさと踵を返した。今時女性を口説く時でも言わないような痒くなるような台詞、天然で言うのだからたまったものじゃない。


内容が痒い上に説明的で微妙になっちゃった感がありますが、そのままUPします。ようは、ヴァンにとってはバルフレアは天使だって書きたかっただけです。空へと誘ってくれる、天使。
ちなみに絵は受胎告知を、場所はブルオミシェイスをイメージ。

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一つの言葉 -アシュルク-

「なぁ、アッシュ」
「何だ」
「伝わってる、かな?」

自分でも意味が通じないなと思う言葉にアッシュはちらりとだけ視線を向けて、そしてまた本へと視線を戻した。馬鹿とか意味がわからんとか黙れとかそんな言葉でも構わなかったのに、一言もくれないから次の言葉が続けられなくなる。

本なんか見ないで俺を見てくれと、何で温かくも何ともない本はそんなに一生懸命見るのに俺のことは見てくれないんだよと、我儘な感情があふれ出してくる。
アッシュの指に繰られていく本のページにすら嫉妬しそうだ。優しく掴んで一枚一枚繰っていくその行為すらすごく貴重なもののように思えて、本など捨てて俺だけを見て俺だけに触れててくれと言いたくなる。

「おまえの言葉は相変わらず訳がわからん」
「ごめん」
「だが言いたいことはわかる」
「―――え?」

驚いて顔を上げれば本から離れて自分の方へと向けられた視線。本は既に手から付くへの上へと場所を移しており、形のいい指がそっと輪郭をなぞるように頬を滑る。
それだけで心臓がドキドキ煩くなる。
胸から飛び出してきそうなほど強く打ち付けてきて、その音で周りの音が全て掻き消されてしまいそうだ。痛さと苦しさと熱さでどうにかなってしまいそうだ。

「おまえの考えてることなど丸わかりだ、馬鹿が」
「そんなのズルイ。俺は、わからないのに」
「―――本当にわからないか?」

そう言ってアッシュはルークの顔を引き寄せる。
引き寄せて、唇を重ね合わせる。
同じ形をした唇と唇を重ね合わせ、同じ温度まで上がった吐息と吐息を交わらせ、同じ味のする舌の感触を確かめ合う。

この胸にあるのは言葉にならない想い。
伝えたいのはたった一言。

どれだけ言葉を尽くしてもこの想いを表現するには足りなくて、けれどたった一つの言葉だけですべてを表現できる。

―――愛してる、アッシュ

熱に浮かされたようにルークが呟くとアッシュは「俺もだ」と短く答えて、言葉を交わす時間さえ惜しむように身体を重ね合わせた。

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安心感(FF3)

とっさに剣を構え攻撃が身体を貫くのは防いだが振り回された巨大な尻尾の威力は両足で耐え切れるものではなく、一瞬で身体を後方へと吹き飛ばされる。洞窟内のこの場所で吹き飛ばされるということは壁に激突するのと同義語で、迫り来る衝撃に身体を僅かに強張らせた。

が、背中に伝わってきたのは岩とは違う柔らかい感触。
身体に響いたのは衝撃と呼ぶには弱い衝撃。

「注意しろって言ってた本人が最初に吹っ飛ばされてどーするんだよ」
「ルーネス!」

ルーネスはすっぽりと両腕でイングズを抱え込むようにして、岩との間でにっと笑って見せた。岩にぶつかった時の衝撃で後ろで束ねてあった髪がはずれ、魔物の咆哮で生み出される強風に煽られて四方に乱れる。
その様がどこか生気を奪われるように見えて、慌てて身体を起こして振り向く。まだ岩に身体を預けている身体を引き起こし思わず顔をしかめる。岩に打ち付けた時につけた傷が見えるところだけでも多数あって、自分の不注意とルーネスの怪我に苛立ちに似た感情が沸き起こる。

「何をするんだ!」
「庇ったんだよ、イングズが怪我するのを。わかってるだろう?」

冗談めかしたストレートな言葉で返されては、続く言葉など出てこない。そういう言い方をすれば反論が防げるとわかっていてのルーネスの言葉だから、イングズにしてみれば尚更腹立たしさがつのるばかりだ。ただ庇われただけでなく気遣いまでされてしまっている。
だがルーネスはお構いなしに立ち上がり軽くイングズを押しのけて腰の剣を抜き放つ。右手に鈍色に光る剣、左手に黒光りする剣。

「ルーネス、この魔物の物理攻撃は強烈だ!今までの奴らと訳が違うぞ!せめて盾でも持て!」
「あぁ、そんなの邪魔邪魔。攻撃は最大の防御って言うだろ。誰が最初に言ったのかは知らないけどな」
「危険だ!まともに喰らったらひとたまりもないんだぞ」
「喰らわなきゃいーんだろ」
「動きも速いのにそんな簡単にいくわけが―――」
「はいはい、わかったわかった」

少しも危機感を感じない口調でルーネスはそう言うと、イングズと身体の位置を入れ替えて魔物の正面に立つ。

「じゃぁ一応、ケアルラぐらいは準備しておいてくれよ」
「おい!ルーネス!」
「俺のこと好きだから心配でたまらない、って言ってくれたら考えるけど?」
「なっ―――」
「はははっ。……と、いう訳でフォローは任せた」

一瞬真剣な表情を見せたかと思ったら、すぐにそれはいつもの人を喰った不真面目極まりない表情に入れ替わる。まるで何も困難なことなどないとでも言うように緊張感の欠片一つ見せず、口の端に笑みさえ浮かべてみせると「よっ」と短い掛け声と共に魔物へと飛び掛る。

悔しいのは庇われたことじゃない。
悔しいのはおまえの余裕じゃない。

悔しいのは―――おまえに安心感を抱く自分。


ルーネス=ナイト、イングズ=赤魔道師設定。
DS版OPでのベヒーモス戦で妄想してみました。両手剣のルーネスが個人的にはたまらなく好きです。

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若い欲求 -ヴァンバル-

「こいつ……また腹出して寝てやがる」

ベッドの上で大の字になって気持ち良さそうに寝息を立てているヴァンを見下ろしながら、バルフレアは溜息と共に呟いた。

30分前に少年は絶対起きて待っていると自信満々に宣言していたのだが、今までの数々の結果と同様で今日も待ちくたびれて眠りの女神の誘いに負けてしまったらしい。のんびりとバスタイムを楽しむのが好きなバルフレアにしてはいつもの半分ぐらいの時間で出てきたのだが、5分もかけずにシャワーで済ませる少年にとっては十分長過ぎる時間だったらしい。

ヴァンの傍らに腰を下ろしてバルフレアは濡れた髪をバスタオルで念入りに水気を拭き取りながら、だらしなくぽかんと口を開いた呆けた顔のヴァンの額を指でパチンと弾いた。

「う…ん………………あぁっ!」

寝ぼけたブルーグレイの眼差しがぼんやりとバルフレアの姿を捉えてから数瞬の間をおいて、ヴァンは少々間の抜けた声を上げながら飛び起きた。

「お、俺寝てた?!」
「100パーセント寝てたな。―――涎の跡がついてるぞ」

タオルの端でバルフレアが拭ってやると、ヴァンは目に見えてがっくりと肩を落とした。

「今日は絶対起きてるつもりだったのに」
「お子様は寝るのが仕事だ。別に起きて待ってろなんて俺は言ってないだろうが」
「だってバルフレアは起こしてくれないし!」
「あぁ? 夜は寝る時間なんだから起こす必要ないだろうが」
「そうじゃなくって!」

おざなりな返事のバルフレアをがっしりと捕まえてヴァンはベッドに上体を起こし、同じ高さの視線にする。

「今日はお風呂上りで無防備なバルフレアが部屋に入ってきた瞬間に押し倒すって決めてたのに、これじゃぁ台無しじゃないか!」
「はぁ?!お前そんなこと考えてたのか?!」
「俺はいつだってバルフレアのこと考えてるよ!だってバルフレアったら絶対に自分から俺を起こしてしようって言ってくれないんだから、俺が積極的にあの手この手を考えないことには何日もお預けになっちゃうじゃないか。たまには黙ってベッドの中に潜り込んできて「してくれ、ヴァン」とか言ってもらいたいのに!」

くらりと眩暈がする。
そんな台詞は死んだって言えるか、実際に言ったら気持ち悪いだろう、とバルフレアは思うのだが、どうもヴァンにとってはそうでもないらしい。夢見るような表情でこんなシチュエーションも良いだの、それともこんな台詞が良いだの言っている。ヴァンのセンスはバルフレアの理解範囲を遥かに超えてしまっている。

想像されているだけでも身体中が痒くなって、思いっきり頭をどついて妄想を止めさせる。

「おまえは盛りのついた犬か!2,3日程度で我慢できねぇのか!」
「出来るわけないよ!俺としては毎日だって足りないぐらいだけど、それじゃぁバルフレアが大変だろうから精一杯我慢して1日おきだって決めてるのにもう4日だよ!」
「我慢っていうのか、それ」
「我慢だよ、精一杯の我慢!これ以上ないってぐらいの我慢!今すぐにでも押し倒して逃がさないで一日中でもやってたいのに。いっぱいいっぱい俺のをバルフレアの中に流し込みたいのに!!!」
「………俺が悪かったから、もう勘弁してくれ」

聞けば聞くほど頭が痛くなってきて、懇願するようにバルフレアの方から折れた。
今日は1回だけだからなと何度も念を押したが、きっと3ラウンドは付き合わされる羽目になるだろうと諦めながら。そして文句を言いつつもどこか嬉々としてる自分のどうしようもなさを自嘲しながら。

―――何だってこいつなんだよ

自分自身に向けた深い深い溜息に返ってくる返事はもちろんなかった。


何だかんだ言ってヴァンに甘いバル萌え。
強く押されるとついつい流されてしまいがちだといいなぁ。

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独占欲?(ジェイルク)

最近自分は何かジェイドの気に触るようなことをしただろうか?

もちろんルークは自分が完全無欠でジェイドの精神衛生上害になるようなことなど一切ない、なんて妄想を抱いているわけではない。それどころか、どちらかといえば毎日毎日気に触ることの連続だろうなということも自分でわかっていた。
けどそれは今更な訳で、自慢ではないがそんなことは旅を続けてからずっと一貫していることで、だからここ最近となると何も思いつかないのだ。

失言だってその度にジェイドの痛烈な皮肉でお仕置きされているし、注意の言葉を聞かずに無謀に魔物に突っ込んだ時だって冷たい視線でぐさりと釘を刺されている。卑屈な発言をした時だって周りの温度が10度ぐらい下がるんじゃないかって思うような溜息を貰っている。
一番態度が厳しいのはジェイドだけど、一番理屈にかなってるのもジェイドで、一番引きずらないのもジェイドのはずなのだ。だから尚更わからない。

いつものように宿の食堂の席に着く。
専売特許のように寝坊ばかりのルークだったが、最近はできるだけ早く起きるようにしていた。もっとも頑張っているのは起こす役目を仰せつかったガイで、未だに自分で起きるということは苦手だったが、それでも皆を待たせなくなったということは進歩と言っても良かった。

自分の手でパンを取ってバターを塗る。ポットからコーヒーを注ぐ。それもが当たり前のことだが、ルークにとっては旅に出て初めて覚えたことばかりだ。
目当ての調味料が手元にないことに気づき、てテーブルの上を見渡す。自分から離れたところにそれを見つけ、少し怯えながらそのまま視線を上げる。そこにはジェイドの顔。声を掛けることを躊躇うが、残念ながらそれはテーブルの向かい側で手を伸ばしても届かない位置だ。頼むしかない。
意を決して口を開く。

「ジェイドそこの醤油、取ってくれないか?」

呼ばれたジェイドの視線が冷たくルークに突き刺さった。
妙に棘のある視線だ。だが今のどこに問題があって、どうすればジェイドを怒らせないようにできるのかがわからない。悪いところがあれば言ってくれれば直しようもあるが、何も言ってくれないのであればどうしようもない。

泣きたい気分でジェイドの言葉を待つ。

ふぅ、とあからさまな溜息。
視線を合わせるのが怖かったがそうも言ってられず、やっぱり何かまずかったのだろうかと不安になりながら顔を上げる。そこには真っ直ぐ捕らえる血のように赤い瞳。格好悪くても情けなくても構わないから逃げ出したくなる衝動に駆られるが、返ってきたのは予想外の言葉だった。

「こっちにしなさい」
「え?」

差し出されたのは醤油ではなく塩。
何の嫌がらせかと思ったが、ジェイドの表情は至極真面目で嫌がらせでも冗談でもないようだった。

「私は、目玉焼きに醤油は生理的に許せないんですよ。ここの卵は黄身が甘くて有名で、醤油では卵の味を損なうから塩で食べなさい」
「え…あ………、うん―――」
「私は、塩派です」

訳がわからないながらも素直に塩を受け取ったルークに、ジェイドは鋭さの取れた代わりにどこか不気味な笑顔でそう付け加えた。つまりはいつものジェイドの口調。

え?
もしかしてここ数日の不機嫌の理由はそれ???


ジェイド塩派、ルーク・ガイは醤油派設定。

自分と味覚の違うことに子供っぽい苛立ちを抱く大佐に萌えます。

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染まる、染める -ルーネス×イングズ-

どきりとした。

心臓が身体の中から出せと訴えているように強く打ち、体温は真夏の砂漠を思わせるほど上昇し、頭の中は立ち眩みをしそうなほど圧力が上がってくる。こんな感覚に、こんな感情に、付ける名前なんて知らない。

不安を浮かべながらも必死に押さえ、戸惑いながらも自分の為すことを見据え、悔やみながらも力強さを宿している。その青い瞳は澄んだ空を映しているようで、その金の髪は太陽の光を集めたかのようで、その声は胸に染み渡るように心地良い。
駄目だ何て言葉、無意味だ。
この光を前にしたら、この美しさを前にしたら、何もかもがどうでも良くなる。そして何をしても、何に逆らっても、例え力づくでも、この手に掴みたいと願ってしまう。

不意をついて後ろから捕まえた腕を軽くねじ上げる。
何をすると詰問する声には応えずに、そのまま自分の方を振り向かせ、殴ろうとするもう片方の手も捕える。そのまま力任せに、壁に倒れこむようにしてイングズの体を押し付ける。痛みに一瞬イングズの顔が歪んだがそんなことで手にこめた力を緩めるようなことはしない。痛みを耐える表情ですら美しいと思い、細めた瞳の先で睨みつけてくる青が興奮を掻き立てるようだった。

「………そんなに、誘うなよ」
「何を言ってるルーネス。とにかくこの手を離せ」
「そんなに色っぽい表情をして?誘ってないって?」
「馬鹿なことを言ってないで手を、離せ」
「嫌だ」

短く答えて、舐めるようにして視線を下から上へと動かす。覗き込むようにして見上げるイングズは、睫毛の先まで綺麗な金色は微かに揺れている。痛みのためか、戸惑いか、屈辱か、それともそれ以外の何かか。
確かめたいと思いながら、確かめる術を今のルーネスは持っておらず、それならばわからなくてもいいと思った。心の中まで全て知りたいと思うが、それは今ではなくてもいいと一人で結論を出し、手の平越しに伝わってくる体温にだけ心を委ねる。

身体ごと重ねるように、イングズを他人から隠すように、自分の全てを注ぎ込むように、掴んだ手の力は一切緩めないまま唇を重ねる。必死に振りほどこうとするイングズを、唇で言葉を封じ、手で攻撃を防ぎ、身体で全ての動きを抑える。心地良い一体感と、少しだけ重ならない心のずれの寂しさと。

「よもやキスだけで解放されるって思ってないよ、ね?」
「―――!」

潤んだ瞳が動揺を映し出すのを確認して、もう一度唇を重ね合わせた。先ほどよりも強く深く逃がさぬように押さえつけながら、かみ合わされた唇をゆっくりと舌で押し開いていった。


FF3でこんな話は許されませんかね?

どうにもこうにもルーネスが攻めで腹黒気味ですみません。でも好きなんだよー!ルーネス攻めの同士は常に募集中です!

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重症(ヴァンバル)

最近お仕事に追い立てられています。たぶん今までさぼってたツケ(自業自得)。そんな訳で、ここ以外の更新速度が落ちます……って、ここ以外最近更新してたっけ?
バトンも頂いてるんですが、ちょっと先送りにさせて下さい。

あぁ、どうぶつの森で時間がないとか、FF3のレベル上げが忙しいとか、たまねぎ剣士が反則なほど可愛いー!とか、関係ありませんから。関係ないんですよーっ!

それと!7万ヒットありがとうございました。
そして京極の本は無事読み終えました。ラスト2ページのために読んだような気がしましたよ。



―――好き
―――大好き
―――愛してる

ヴァンはことあるごとにその言葉を口にする。周りに人がいようがいまいがお構いなしだ。腐るほど聞かせれている。窒息しそうなほど浴びせられている。馬鹿みたいに何度も何度も繰り返されて、その内幻聴でも聞こえてきそうなほどだ。

いい加減開放してくれといいたい。
好きだ何てお子様だけがのんきに囁きあっていればいいのだ。好きだ嫌いだで世間を渡っていける訳もないし、それだけでお宝が手に入るわけでもない。そんな甘くてケツが痒い言葉、もうとっくの昔に投げ捨ててきたものだ。

「バルフレア、何か良いことあったの?」
「まさか。俺の記憶じゃあいつらと行動を一緒にしてから『予定通り』と『良い事』にはとんと縁がない」
「そうかしら?貴方最近表情が柔らかいわよ」
「―――よしてくれ」
「思い当たるところあるのかしら」
「あるわけないだろう」
「あら、そう?」

否定の言葉など耳に入らないような表情で、フランはふふっと笑って「諦めたら」と一言。悔しいがこいつに隠し事をできる気はしない。年の功か?などとヴァンみたいに地雷を踏むようなことは言いはしないが、どう頑張っても勝てなさそうだ。
俺が戦う前から負けを認める唯一のヴィエラは、何かをしろとは決して言わない。何かをするなとも言わない。何もかもを俺に委ねて、何もかもを見守って、どんな愚かな選択肢でも消しはしないから、俺としては逆に誘導されているような錯覚に陥る。

俺よりも少し高い位置にある顔を捉えて「どういう意味だ」と渋い表情で聞き返しても、返ってくるのは笑みだけ。俺には見えない未来が見えているのかと疑いたくなるぐらいだ。

「見ないふりをしているだけ、なのでしょう?」
「俺がいつそんなことをした」
「いつも―――今も、よ。ほら、来たわ」

細めた視線の先には馬鹿みたいに手を振って走り寄って来る金の髪の少年。能天気な声を上げて名前を呼ぶから、できれば他人のふりを決め込んで無視したいぐらいだ。街中で人の名前をそんなに大声で叫ぶんじゃねぇよ。ガキじゃねぇんだから一回呼べばわかるだろうが。振り向いたぐらいで気色が悪いほど満面の笑みを浮かべてるんじゃねぇぞ、マジで。
肩を竦めて気が付いたことだけを伝えて、ヴァンが追いつくのを待たずに踵を返す。あの騒がしいのと並んで歩くという醜態だけは避けたい気分だ。

「必死に走ってるわよ」
「知ったことか」
「―――いい表情ね」
「ただの馬鹿面だ」
「貴方のことよ」
「………………気のせいだ」
「ふふ、そうね、気のせいでしょうね。飛空艇一機と交換できるほどの賞金首の貴方がそんな表情するなんて、ね」

ぽんと軽く肩を叩くと微笑んで、フランは宿とは逆の道を曲がって消えていった。特に恩にきせる訳でもなく最初からそちらに用事があったように。
本当にできた相棒だと思う。でき過ぎだと思う。俺がそのことに少しほっとしてしまうことすら、きっと予想の範囲なのだろう。一度も振り向かない背が優雅に進んでいくのがあり難い。

「待ってよ、バルフレア!」

再度叫ばれた名前に手で顔を覆う。自分がどんな表情をしているかなんて想像したくもないが、恐らくフランにだって見せられたものではないだろう。もちろん追い縋ってくるヴァンになら尚更。だから乱気流の中でシュトラールを飛ばす時みたいに緻密で正確にけれど迅速に、自分の心の航路を正常な位置へと修正する。

途切れることなく背に呼びかけられる自分の名前が心地良いなんて、重症だ。


バルは自覚してしまったら溺れるように嵌ると思います。
でも矜持を捨て切れなくて必死に言い訳を重ねると良いと思うよ!そんな無駄な抵抗がたまらなく色っぽいよ!

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2006年09月 | ARCHIVE-SELECT | 2006年11月

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